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いざ、JR三ノ宮へ!!

いきなりなんだけど。

私、鈴木すず(16)、高校一年生。

…の人生のモットーは、

大人しく、何事もなく、とにかく平和に生きること。

…で、ございます!



それなのに…あぁそれなのに…


奈良県は三郷町という、これでもか!ってくらいに穏やかな田舎町で、平穏に暮らしていたのに…家の都合でいきなり神戸という大都会で暮らすことになってしまいましたっ!


そして今日は、その初日…

言うて電車で1時間半ほどで着く神戸。

先に家を出て行ったお母さんが手配してくれた学校へ転校する日だ。


自分の浮気が原因で、娘とさよならすることになった父親は、無人駅の三郷駅で私に必死に手を振っている。


「神戸の学校でもがんばれよ!!」


涙をボロボロに流しながら手を振る姿を見て、少し引いてしまう。


父よ…

そんなに泣くくらいなら浮気などするなよ…


と、思いはしたけれど言えないので、


「パパ、またね(次いつ会えるかわからんけど)」と、言えることだけを伝えて、手を振り返した。



窓の外を見ると、ホームの向こうに大和川。

どっちを向いても山。とにかく山。

信貴山、生駒の山々が見える。

この山たちともお別れか。

グッバイ、我が故郷よ。

またいつか、会えるまで。



アナウンスがなり、電車がゆっくりと動き出した。

最後に父に、にっこりと笑っておいた。

元気でね。ほんまに。


その駅の向こうに、車が見える。

横に、私たちが駅に来たときにはなかった軽四が1台止まっていて、お腹の大きな若い女が立っている。

父の浮気相手だ。


複雑…

一応あのお腹の中に、私の妹だか弟だかがいるわけだ。

一人っ子だったから、いつかほしいと思ってたけれど。

まさかこんな形になるなんてね。

見えてないだろうけれど、ペコリと頭を下げておく。



生駒山系を左手に見ながら、大阪平野を北西にどんどん進む。

あっと言う間に緑の景色から高層ビル群が立ち並ぶ都心の景色に変わっていく。

あべのハルカス、大阪城の天守閣がどんどん過ぎていく。


大阪駅で神戸行きに乗り換える。

大阪まで出ると、なんだか服装のジャンルも違うように感じるし、海外の人の多さになんだかドキドキしてしまう。


<ーーー今日も、JR西日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この電車は、新快速、姫路方面、播州赤穂ゆきです。尼崎、芦屋、三ノ宮、神戸の順に停まります。神戸から先は、後ほどご案内いたします。次は尼崎、尼崎です。お出口は右側です。>



ママの実家は兵庫県西宮市だ。

その向こうに神戸がある。

車で西宮まできたことはあったけど、電車で行くのは今日が初めてだった。

聞いたことのない地名に少しだけ異世界へ飛び込むような感覚すら感じる。


電車が発車し、神戸に向かいだすと、また緑が少し増えてきたように感じた。

六甲山系の山々が遠くにみえ、奈良の田舎とはまた趣の違う住宅街が通り過ぎていく。


芦屋を通り過ぎるときには、(おおここが、あの有名な高級住宅街か)、と思った。


<次は三ノ宮、三ノ宮です。三ノ宮を出ますと、次は神戸に停まります。お出口は右側です。>


ドキン。

え、まって。今なんて言った?!

私がいくのって神戸やんね、

え、でも降りるのは三ノ宮って、ママが言ってたような?


慌てて、ママからのラインを見返す。


ママ:今日やで高校の初日!

担任が駅まで迎えにきてくれるからな!

降りるのは三ノ宮な!JRの方やから間違えんなよ

070ーーーーー 

↑担任の電話番号な


間違いない。次や。

高まってきた心臓をなんとか抑えようとしたけれど、なかなか治らない。


<ご乗車ありがとうございました。まもなく三ノ宮、三ノ宮です。お出口は右側です。阪急線、阪神線、ポートライナー、地下鉄線はお乗り換えです。この電車は、新快速、姫路方面、播州赤穂ゆきです…>


きた!!!

アナウンスが流れて、ドアに向かう。



♪たらん、たらん、たらん・・・・

プシュー



三郷駅では聞いたことのない到着音が流れ、ドアが開いた。

JR 三ノ宮駅。

初上陸。


パシャリ。

スマホで記念に駅の看板を撮っておく。



ごくり。と喉が鳴る。

中央改札口へ向かうと改札の向こうに、その人はいた。



真っ黒な細身のスーツにボサボサ頭。

そして出会って秒で放った言葉はこうだった。


「警告しとくわ〜」



まって。

警告!?


私、鈴木すず(16)、高校一年生。

…の人生のモットーは、

大人しく、何事もなく、とにかく平和に生きることなんですが!?


怯える私を見下ろして、その人は、ふふんと笑った。



い、嫌な予感、MAX…



タスケテー!!!!!!



…とは、言えないので、心の中で叫んでおいて、小さく「あ、はい」とだけ返しておいた…。






感想やリアクション、ブクマしていただけたら執筆の励みになります^^

もうすでに全部書き終えてるので、順番に出していこうと思いますー。

よろしくお願いします!

※このページ入れもれてて、後で追加しちゃいました汗

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