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 「無事に帰ってきて良かったわ。帰りが遅いから心配したわよ」



 次の日授業に出席した僕の顔をみたシーラがホッとした様子で声をかけてきた。昨日は帰りも遅かったから誰とも顔を会わせていなかった。



「やあ、シーラも皆大丈夫だった?」



「ええ、数人怪我したみたいだけど全生徒無事よ。私達支援魔法と遠距離攻撃魔法しかしていないから、リオンこそ後から来ると思っていたのに来ないから、、クレア先生に騙されたわ。」



ーーもうユーナ姫と暁騎士団にはこりごりだ。精神が持たない。



シーラ達は遠征後、翌日は休暇になったらしいが、僕が遠征から戻った昨日には授業は再開されていた。



「仕方ないのよ、言えなかったんだから。」



「きゃ、クレア先生、いつからそこに?」



「ふふっ、たった今よ。」



「あれ、もう授業の時間ですか?」



授業の始まりにしては早いような気がするけど、教材を持ってないところを見ると授業では無さそうだ。



「違うのよ、リオンくんにお客さまよ。」



「こんな朝早くから僕にですか?」



ーー嫌な予感がする。



「そうよ、2回目なのよ、一度リオンくんがまだ遠征に行っている時にも来ているのよ。」



「誰だか心当たりがないんですけど。」



「お忍びで来ているから誰だか言えないけど、行けば分かるわよ。」



「はあ、嫌な予感しかしませんね。」



「リオンにお忍びで会いに来るなんて誰かしら?お忍びって事は上の人?」



「取り合えず案内するからついてきてね、リオンくん」



「それなら私も付いていくわ、外で待ってるからいいわよね、ねっ、リ、オ、ン!!」



ーーおわっ!!



シーラからの有無を言わせない程の威圧が凄い、これを断る勇気は僕にない。



「あ、ああ構わないよ。」



クレア先生に案内され学園の応接室の中で一番大きな部屋の前にきた。



ーーあれショウヤだ。



「あれショウヤ、こんなところでどうしたんだ?」



「いや、僕はここに来るよう言われて来たんだよ」



ショウヤの視線の先にある部屋の扉を見ると豪華な作りだ。いくら僕でも一生徒が使うような部屋ではないことが分かる。



「そうなんだ、ショウヤも大変だね。こんな立派な場所に呼ばれて。」



「リオンお前なぁ、他人事だと思って。」



「リオンくん。リオンくんもここよ。」



「えっ先生?僕もここですか?」



「そうよ、、、んっ!?」



先生が僕の後ろの方に視線を向けた。



「どうしたんですか先生?」



「ちょっと貴女達付いてきてるんでしょ、、、ほら、アイリス体が半分見えているわよ。」



「あらら、バレたです。」



「もう、アイリスは」



「お姉様、ごめんです」



「まあまあ、2人とも、、」



「あれ、シャロンにアイリス、レーナ先輩までどうしたの?」



「リオンくんがクレア先生に連れらていたから、先生がまた良からぬ、、ゴホンッ、どうしたのかなと思って」



「はぁ、いいですか貴女達はここまでよ。お客様はリオンくんとショウヤさんに会いに来てるのよ。相手に失礼よ。」



「「「はぁい」」」



コンコンと先生が扉を軽くノックした。



「クレアです。リオン・ガーディンくんをお連れしました。」



応接室から中に入るようにと声が聞こえる。



「失礼します。」



部屋に入ると学園長と相対し、金髪のイケメン男性が二人と金髪の美女二人、黒髪の美少女が座り心地の良さそうなソファーに腰かけいた。その後には5名の護衛らしい騎士が立っている。



ーーうわっ。



思っていたよりも大人数に思わずびっくりする。クレア先生の顔も少し強張っているのが分かる。かなり高貴の方なのか。



ーー王族か?



「ああリオンくんよく来てくれたわ。、、ショウヤさんも一緒になったのね。二人とも待っていたわ。」



 学園長がこちらを振り向きこっちと手招きしている、初対面だがフレンドリーで馴れ馴れしいと感じる。



ーーんっ、誰かに似ている?



「クレアも早くこっちにいらっしゃい。」



「は、はいお母様」



「クレア何度言ったら分かるの!!学園では学園長と呼びなさいと言っているでしょ、、、」



「はい、すみません。」



「はっ、コホンッ、失礼しました。」



ーー何と!?学園長はクレア先生のお母さんだったとは、、成る程えらくショウヤの件がすんなり学園に認められたと思ったんだよ。



「ん、んっ、ぅん!!」



1人の金髪イケメンが早く紹介しろ、と咳払いと睨み目でクレア先生に訴えている、クレア先生がハッとした様子で姿勢を正した。



「失礼いたしました。紹介するわ、こちらがレオン・ママール王太子殿下、アーサー・ママール王子殿下、エレーナ・ママール王女殿下、キュロット・ママール王女殿下と、異世界人のユイ・アユカワ様と、学園長ね。」



殿下達四人は軽く頷き、ユイと学園長は軽く頭を下げた。



「そしてこちらが王立学園1年生のリオン・ガーディンくんと、異世界人のショウヤ・トキトウさんです。リオンくんはガーディン天爵の嫡男になり、、」



まだ、紹介を続けようとしている、クレア先生をレオン王子が右手を少し上げ制した。僕とショウヤは一礼するタイミングを逃した。



そしてレオン王太子殿下は合図をして護衛5人を退室させた。護衛が退室したのを確認するとレオン王太子殿下が話し出した。



「こっちはお忍びだ。急に来たからな堅い挨拶は抜きにして、君がリオン・ガーディンなんだな?」



「はい、そうです。」



王族が僕を訪ねてくる意味が分からず思わず困惑していまう、レオン王太子殿下は先程から僕を睨んでいる。



ーー僕何かしたか?



うって変わってその隣に座ってアーサー王子殿下はニコニコとご機嫌な様に見える。



「そんなに堅くならないでリオン!!レオンお兄様はね、、、ユイが凄く会いたがっていたから、その相手が気になってついてきたのよ、、護衛だと言って、、ねっ!!」



ーーユイ?



「キュロット!!何を!!」



「エレーナお姉様と私はショウヤに会えると思って付いてきたんだよ、この前のお礼も言いたかったしね。」



キュロット王女殿下はショウヤに小さく手を振った。エリーナ王女殿下はショウヤから視線を逸らしていた。



「当然の事をしたまでです。気にしなくていいよ。」



ショウヤがいつになくキリッとした表情で答えている。口がにまにましてるのが分かるんだけど。



ーーへぇ、ショウヤも頑張ったんだ。



「私はアーサーだ。ユーナが、、失礼ユーナは一番下の妹なんだ。世話になったな、兵士達からいろいろ聞いたよ、君のお陰で死傷者が一人も出なかったんだってね、ありがとう。」



ーーそうか、ユーナ姫のお兄さん何もなるのか、とても兄弟に思えない。



「い、いえ、皆が力を合わせたからで、、僕だけの力じゃありません。」



「うむ、そうか。君がそう言うなら、そう言う事にしておこうか。」



アーサー王子殿下は納得していないが、みんなの視線が集まってつらい。



「こ、光一くん!!」



黒髪の少女が目に涙を溜めて僕の前世のの名前を呼んだ。



「えっ」



ーー背中に冷や汗が流れる。



何処か見覚えのある顔だがよく思い出せない。だが、今はその名前を呼んでほしくない。



「コウイチって?」



皆の疑問の声と視線が一斉に僕に集まる、ショウヤは視線を逸らした。



ーーショウヤは何か知ってる



「光一くんなんでしょ!?私よユイ、鮎川唯よ。」



「えっ、いや、僕はリオンだよ。」



「嘘よ、さっきから見てたけど仕草や話し方は光一くんよ、ずっと見てきた私には分かるのよ、そうでしょショウヤ!!」



「えっ!?あ、ああ」



「ショウヤ!!」



まさか自分に話題が振られると思ってなかったショウヤは思わず頷いた。



「ほら、ショウヤだってそう言っているもの、昨日も会って教えてくれたじゃないの。」



ーーばらしてるじゃないか。



「ばっ、バカそれは、、、はあ、リオン、、いや光一、、すまん。僕は昨日ユイに会ったんだ、、、。」



ーーそうかもう知っているな、んっ、ショウヤ、ユイから凄く睨まれているぞ。



ショウヤのチラリとユイを見ると直ぐに視線を逸らした。目に涙が溜め、ゆっくりとした口調で話を続けた。



「光一、、、。」



ーーあれっ。ショウヤの体がぶれてミシミシなってる。あっ足が少し床にめり込んでいる。



「いや、、リ、リオンもう前世の記憶があることを話してもいいだろう?」



ショウヤがシドロモドロしていて、何か可哀想になってきた。



「「「「ええっ、前世の記憶!?」」」



皆が分けが分からず、反応に困っている。、前世と言う言葉の意味が分かっているのはユイだけみたいだ。



「ええっと、ちょっとショウヤ!!昨日はリオンが光一くんだってことしか言わなかったよね。」



「ほら、本人がいない所であれこれ話したくないだろ。」



どうやらショウヤは僕に気を使ってくれていたらしい。いい性格をしている。



ーーもう、仕方ないか、ショウヤばかり責められてもな。



「はあ、まあ、いずれバレるとは思ったけど、、そうだよ、、僕は、、、」



僕は今までの事、前世の記憶の事、異世界人だった時の力も持っている事を皆に話した。



「そ、そんな知らなかったよ、召喚された日に殺されていたなんて。、、、私達の知らない所で、、、あの皇帝許せない!!」



ユイの殺気に部屋の温度が一気に下がった、哀愁漂う空気が一気に払拭された。



ーーでもこの状態は不味い、学園長とクレア先生が少しキツそうだ。



「こうして無事転生出来ている訳だし、僕は大丈夫だよ。それに皇帝はもういない。それこそユイの方はどうなの、ショウヤは教えてもらったけど、ユイは何でこの時代にいるんだ?」



「あっ、僕も聞きたかった、昨日は聞きそびれたし」



「えっと、、、」



今度はユイが話す番だ、クイール帝国の事、天魔族の事、結界の事、ママール王国も少しは関係がある為、王族も先生も皆黙って聞いている。



「思いスキルって、、なにそれチートだよな?」



ショウヤの呆れた様子がみえる。



「それは分からないよ、使い方も効果もいまだに分からないし、でも、光一くんに再開出来てよかった。」



「その事なんだけど、、ごめん、まだ自分以外の記憶は曖昧なんだ、ショウヤの時も鑑定をして時間と共に徐々に思い出したんだよ。」



「そんなぁ、、、分かったわ!!、私にも鑑定して思い出して!!思い出してもらえないなんて辛いわ。」



「えっ、光一(リオン)鑑定スキルもっているのか?」

「ちょっとショウヤ、、」



「あ、ああそれが何か?」



「バカ、異世界スキルと言えば鑑定だろ、クラス皆持ってなかったんだぞ、鑑定スキルもレベルあるのか?」



ーーまあ、鑑定くらい教えても大丈夫だよな?



「あるよ、僕のは鑑定:下だ、余り使えないし、使ってない。僕は気配で魔物の位置やだいたいの強さが分かるから。」



「使えないじゃなくて使うんだよ、使って使えるようにすんるだよ、、かぁぁー!!勿体ないそれ僕が欲しいわ、鑑定があればどれだけ楽が出来ただろう、、。」



ショウヤが何処か遠くを見つめて語りだした。



「そう、あれは、時空魔法の影響でまだ記憶が戻って無い時だ。宛もなくフラフラしていたんだ。すると当然お腹が空くんだ、空き過ぎて限界になった僕は思わず道端に生えている美味しそうと食べたキノコ、、他にも薬草と思って食べた毒草、、まだ大丈夫だと思って食べた腐ったお肉、、どれだけ僕は、。」



ショウヤの目から汗が落ちた。



「ああもう、ちょっとどいて!!そんな事はどうでもいいの、お願い私にも鑑定してよ。」



「わ、分かったよ、でも話の途中だし後でね」



「ダメよ、今して、今よ。」



ユイが凄い勢いで近づいてきて僕の肩をガクガク揺らした、余りの強さに頭や首が振らされ痛い。



「成るほどねリオンくんは、異世界人だったから全属性魔法が使えたのね、、次いでに私も鑑定していいわよ。」



「ぜ、全属性だと!!」

「全属性なの!?」

「神聖魔法使いじゃないのか。」



皆から驚きの声が上がり、クレア先生がしまったと言う顔をしていた。



「へぇ、クレアその事は後で説明してもらうわよ。」



「ああっ、はいお母様」



クレア先生が意気消沈し壁にもたれ掛かった、でも今の僕は首が限界に近く、それどころではない。



「ユイ分かったから、そろそろ止めてくれ、頭が、首が、、気持ち悪い。」



「あっごめんね。」



ーーーーーーーー鑑定ーーーーーーーーーーーーーーー

    異世界:重の勇者 

 名前 鮎川唯 年齢 17歳 女性 

 好感度:極

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あれ、鑑定スキルの仕様が変わった?好感度って何、しかも極だって僕は何かしたか、突然、過去の映像が頭に浮かぶ。



ーー。



そうだ思い出したよ、いつも僕を睨んでいるように視線を向ける二人組の少女がいたな。



「鑑定出来た、少し思い出したよ、確か誰か仲のよい友達二人でいつもいたよね、あれ、ショウヤも僕もユイも小中高一緒だったんだ。」



「ああ、よかった、、、忘れられたてたらどうしようか、、と怖かったわ。」



ユイが感極まって思わず僕に抱きついてきた、むにっとする胸の感触に戸惑っていると、レオンとクレア先生から凄い殺気が立ち上っている。



レオン王子よりクレア先生の方が行動が早い。



「ほらほらユイ様、人前で、はしたないわよ、ささソファーに腰掛けて下さい。落ち着きますから。」



グイ、と腕を引っ張られ、名残惜しそうにユイはソファーに戻った。レオン王太子殿下も満足気だ。



「お前リオン、、本当に記憶が曖昧だったんだな、、そうか、そうだったのか。」



ショウヤは何処か納得したように一人で頷いていた、ああ、そういえば鑑定の仕様がおかしかったな、不思議に思いショウヤを見てみる。


ーーーーーーーー鑑定ーーーーーーーーーーーーーーー

    異世界:時の勇者 

 名前 時任翔也 年齢 18歳 男性 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ーーあれ、変わってない、クレア先生はどうだ?



ーーーーーーーー鑑定ーーーーーーーーーーーーーーー

   王立学園先生:王国神聖魔法師

 名前 クレア・コースイーツ 年齢 21歳 女性 

 好感度:上

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ーークレア先生のも可笑しい、好感度が表示されているしかも上だ、鑑定レベルは上がってないのに何でだ?


ーー。


ーーそういえば鑑定使ったのって、魔物とか、天魔族か。と男性。異性に鑑定使った事なかったな。



ーー鑑定ってこう言うものなのか。



「話に水を差してすまないが、その天魔族の動向が気になるのだが、オーク討伐の時にも見かけたからな、何か分かれば教えてくれないか?」



エリーナ王女殿下が真剣な面立ちでショウヤに視線を向けた。



「ショウヤそうなのか、オーク討伐の時にもいたのか?」



「ああ、それで光一、いや、ややこしいからリオンって呼ぶぞ、リオンに話したいことがあったんだ。」



 先程までのふざけた顔ではなく、真剣な顔をして何かを決意したショウヤの姿があった。




ーーーーーーーギルドプレートーーーーーーー

  ギルドランク E 王立学園1年生

 名前 リオン・ガーディン 

 年齢 15歳 男性 


    戦闘能力 672

   身体魔強化時【1344】

 身体魔強化+無属性身体強化時《2016》

    暗黒魔装+1000《3016》


  《スキル・魔法》

  ・暗黒魔法:極   ・魔神:上

  ・同属魔法発動  ・合成魔法    

  ・並行魔法    ・武神:中   

  ・二刀流     ・忍     

  ・超人      ・身体魔強化 

  ・毒耐性:上   ・大地の加護

  ・料理      ・収納 

  ・鑑定:下

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※異世界転生者とバレた為、隠蔽を解除した


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