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天国?――ないよ、あるのは地獄の大地と業火と、空からヤバい雨が降る場所だ――



「あ、あ、あ、これいい、てかいい、すげー!

 だってあたいは、

 改造フタナリメスガキ様!

 その様様の命令だ!

 全軍一斉放火!

 雄は殺して殺して殺しまくれ!

 だがちょっとまてぇ。

 適度に残して、雌の無様なレ※Pを見させながら輪廻巡りに逝かせてやんよ!

 雌も守れねぇクソドモだと魂に刻印させてやんよヒョロガリップ!

 未来永劫輪廻永劫、

 てめぇらの雌は雄どもの前で、

 顔がつぶれるまで殴って黙らせ、

 レ※P。

 助なんかできねぇよ虚弱民族国!

 だからレ※Pだひゃっはああああああああああああ!

 いつでもひゃっはああああああああああああああああ!!

 お前ら雄に関わった雌は、

 どの異世界巡りでも厳罰でレ※P!

 レ※P!

 レ※――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――P!!!

 楽しい楽しい剛感祭り!

 あたいは仕事終わりの17時から、

 レ※Pタイムと決めてんだ!

 ひゃあっはああああああああああああああ!

 よーし、我が軍の糞共!

 いいか!

 今から敵兵捕まえるぞ!

 抵抗しない奴はテロリストだ。

 抵抗する奴らは訓練されたテロリストだ。

 こーんなに、ぶっころせる相手が総勢で集まってくるなんざ、今日はあたいらに女神がご褒美ぼーなすたいむプレゼント!

 超つよつよ宣言!

 メスガキ遺伝子つよつよ宣言!

 ――無敵デコイ!

 という訳で、

 生態破壊ウィルス毒ガス弾、放射用意!

 肺と鼻と口を使い物にならなくしたら、

 野郎ども捕まえてよし!

 お前らにくれてやるからよし!

 存分に雄のケツ穴で押す8ッ9開始、

 喜んで衆道だ!

 ゲイでホモで勃ったちな!

 あいつらのチンポコはもぎとれるように、このメリケン枯れ葉剤ウィルス弾で一呼吸させろ!

 それだけで二度と精子を作製できないベトんドクドク対応メリケン枯れ破弾連射で、金玉潰してお前の父ちゃん宦官だってな!

 って笑ってやんな!

 ひゃっはあああああああああああああああああああああああ!!!!!!」


 ――。


 ――。


 ――。


 ……。


 やべぇな、おい。


 ……これが?

 これか?




 これが異世界――で、



 そしてこれが、

 異世界で、

 初めて、 

 初めて、


 初めて……聞いた、


挿絵(By みてみん)

 ……声……



 ……言葉……



 ……内容ぅぅぅ?



 彼はクラっと立ち眩みした。

 仕方がない。

 なんだかんだで楽しみにしてた異世界は地獄の一丁目。

 そして初めて聞いた声は、

 糞みてーな内容だ。

 しかも、どう聞いた声を脳内でリピートしても、


 キンキン声の……メスガキの……



 女子の声!



 これには人生百戦錬磨の59歳だったとしても、

 海千山千かき分けて前世を生きてきた彼だとしても



 もう一撃喰らったら、瞳から涙が流れでる!

 そう思えて仕方がない。

 だから彼は頭を抱えて、しゃがんでこう思った。


「おお、嫌だ」

「おお、嫌だ」

「おお、嫌だ……嫌だ……嫌だよぉ……」


「ここに、救いとかスローライフは存在しない。

 心温まるストーリーも期待できない。

 血反吐吐いてでも戦い、

 こき使われ、

 殺されて、そのまま輪廻に逆戻り。

 そうとしか思えない。

 だって武器、拳握って殴るだけ。

 これで今の思考を持つメスガキ指揮官だろう、

 イカレメスガキサイコパスらとその手下の軍隊をなんとかして。

 どっち救えばいいの?

 それすらわからない地で。

 星の寿命待ったなしの某昭和のレトロゲーのようにタイム数値ついて作動してるから0になる前にクリアーしろ。

 その縛りの中で、世界全部なんとかこうにかしないといけないリアルゲーだ。

 シャレにはならない」


 彼は立ち上がり、もう涙目で上空から聞こえるメスガキの笑い声を聞いて、さらに思った。



 ――そもそもさ。

 犯罪者どもの脳内を、刑務所にいれれば更生できるとか本気で思ってるお花畑脳の裁判官とか司法の偉い人!

 とかいう、おばちゃんじゃあるまいし。

 慈善事業しよう!

 みんな社会奉仕!

 良い子になる!

 死刑反対。

 みんな更生できるんだよ!

 とか本気で信じてる馬鹿は、

 ぜひア※リカのナ※ジェリアに、金貨を体に幾つかはりつけて、

 上級国民のパーティドレスでも着て歩いてくればいい。

 現実が判るだろう。

 全部奪われ殺される瞬間まで、

「君、絶対構成できる!

 社会の歯車かネジになれるよ!

 会社の為に働いて、

 幸せな家庭を創ろう! ね!」

 ぜひ言ってくれ。

 きっと黒は銃口つきつけこういうだろう。


「嫌だ、馬鹿だろお前。

 働きたくねぇ。

 働く必要もねぇ。

 銃だけあれば何でも手に入る。

 女は奪って使って殺して、臓器を売る。

 働くのはその売買でばいばいする瞬間だけ。

 相手も殺すから。

 金だけ貰う。

 臓器は捨てる。

 後は帰り道に女見たら、相手の男を殺して、奪って、〇歩して殺す。

 それだけだ、

 お花畑、理解したか?

 じゃ死ね」


 ばきゅん!


 これだ。

 これで脳内お花畑おばちゃん司法の番人はリアルから殺害されてログアウトだ。

 現実はこれ。


 だからこんな奴らの、文明崩壊レベルで

 頭おかしいメスガキを助けるとか無理ゲー。


 ふぁむこんの冥界村を、毎日一日オールクリア―してる、とか言ってた、昔の年上の友人、山に消えた友人はやってたという無理ゲークリアーマン。

 マジイカレタ野郎だ。



 つまりこの世界救うの無理ゲー。



 ああ――それにしても、なんか、スゲー事言ってたなぁ。

 ――なんか幼女幼女した声なのに、

 指揮官だろ?

 危険発言、危険思考してる!

 ――なんか、ここいちゃやばい事言ってる!

 ――ここにいたら、とばっちり食らう!

 ――絶対!



 ついでに異世界文明人なのにデバフじゃなくバフ効果が入ってるらしい。

 現地原住民の言葉が解る――を手に入れた!



 しらん言語だけど、

 はっきりメスガキどもの声が解る。

 耳をすませば、優しい風と共に聞こえる。




「はらわたぶちまけて、死にな、雑魚雑魚ざーーーこの、租チン野郎どもがあああああああああああああ!!!」



「……」

 何言ってんだサイコパスヤンヤンデレ無しメスガキは!




 ――神がここにいたら『言葉使い!』と、怒るんじゃね?な言葉。

 というかここはメスガキの年齢でもう指揮官か。

 有能なら年齢関係ないのか。

 素晴らしいな、前世の日本でもそうすりゃいい。


「例えば若い世代が初任給月100万。政府から援助金付き100万もらって、

 上司の爺は、鼻毛引っこ抜きながら閻魔帳と回ってくる【回覧板】にハンコだけ。

 上司は月の給料1万円でももらってろ!

 ボーナスも新人らは200万絶対。

 政府がさらに200万。

 全て非課税。

 保健も特別考慮でなしだ。

 これで少子化日本人だけで解決。

 害人は人じゃないから人種差別にならない。

 駆除するべき対象だ。どんな方法使っても。

 外交や交易は長崎の出島だけですればいい」


 ――とか考えてたら、



「うげぇぇぇぇぇっぇぇぇぇ」

 また吐いて、記憶消えた。


 あ、忘れた♪


 ――もういいや。

 とりあえず、ここやばいから逃げよう。



 黒い雷光が一段と輝いた――瞬間だった!



「光!?」



 再度見上げれば天空に異常発生。

 雷雲全部が輝いて、


「なに、これ以上、なに?」

 と思う間もなく――



 ――!

 尋常じゃない。




 ――スコール――つまりどしゃぶり雨がきた。




「……なんだ、ただの……雨? ん、ん、んんんん???」



 雨に、違和感。

 同時に雨音の中に片側から叫びが混じる。

 メスガキボイス側から聞こえる殺し屋、おっと失礼、兵士諸君。

 まさに地獄絵図に彩る絶叫だ。


 上空の橋の如き倒壊ビルディングではメスガキ声の号令一下で射出音が止み、光の放射はきえて悲鳴に変わり――

 反対の軍勢は姿も気配も消えていく。


 かなり後退したのだろう。



『撤収、撤収しろ屑ども! けぶりが出るぞ!』



 と、幼女司令官の悲鳴にも似た絶叫。

 反対の敵軍は速やかなる撤退完了。


 ――だが、なぜ?

 雨が嫌いな異世界さん?


「戦争までやらかしておいて、雨で中止?

 そんなのあるか?

 それにけぶり?

 何?

 妖怪?

 解らん!

 この超最先端文明崩壊ディストピアで、妖怪?

 ありえん。

 嘘だろ。

 なら、連中が慌ててるのは、この雨、だよな?

 でも雨がなんだっていうんだ?

 この雨でけぶりがでる?」


 確かに上空の彼女ら指揮官はそういった。


 ――雨につられてこの世界では何かモンスターでも出現するのだろうか?


 さっきまで気が狂ったように命の取り合い。

 確かに行われた未来の世界の戦争の様相。


 だが、今はどうだ。

 無音のレーザー音はともかく、爆撃音、毒ガスのような靄。

 絶叫雄たけび悲鳴、全部が書き消えた。


 つまり、今――


 殺し合いの戦争を止めるほどのなにかがある。

 それがわかって彼も怖気のようなものを覚えて、速攻倒壊ビルの下へ退避した。

 それしかない――


 そう思えたからだ。



     *****



 瓦礫が散乱して山のような斜面ができているが、

 それを両手足で登るように奥へ奥へと入るが、

 建造物の破片でこれ以上先に進めない。

 だが、雨が十分防げる距離にはちがいない。


 彼はこの雨が止んだら、どこか別の場所に移動したほうがいいと判断した。 その中での雨宿りの最中。



 いつ、けぶりがでるかわからない世界でひとりぼっち。

 どっちの軍勢に行けばいいのか避けるのか、それもわからない。

 そのうえ両軍がおそれるけぶりとは?



 ……え?


 雨が、おかしい。



「――いや、おかしいというより、……色がついてる? 何だこの雨……」



 端的に言って、

「みかん、色?」

 黄色だ。


 ――しかもここの雨は粘液なのか?

 地面にぴたと、水滴弾いて砕けるのではなくって。

 全てが大地に吸着するように、


 べたぁ~べたぁ~


 っと、髑髏と各種骨の残骸にへばりういて、スライムのように大地に沈んでいく、肉と、一定の衣類、古い骨を融解させていく。


 彼はそれをまじまじと見つめ嚥下するが、喉の奥に何か違和感が感じて、それすら出来やしない。


 骨の大地。

 腐った臭いのする水溜まり。

 少し大地のアスファルト? が、覗く場所。

 べちゃべちゃと弾ける黄色い雨。

 いや、大地や水たまりにほぼ正確な円の水滴着地として大地に付着。


 まさにゲル状雨。


 つまり超粘っこい粘液の雨が降っている――という状況だ。



 ――これが、けぶりなのだろうか?



 しかも黄色の粘液はどしゃぶりで、

 水たまりの水嵩をあげて、周囲へどんどんどんどん広がり足元まで迫る。


 思わず下がったらしゃれこうべが彼の足を掬い、

 軽く尻もち、そのままざらっと大地の瓦礫が崩れ、「しまっ、」雨ざらしの場所まで地すべり状態で滑って、

 勢いに負けてすっとんで、雨の中――

 大地に両手をついて、慌てて立ち上がれば、体中に雨、雨、雨の雫。

 その状態に鳥肌が立つ。



 ――全裸の俺の体にもめっちゃ付着する!



 さらにこいつのせいだろう。

 大地も俺もだが、

 異常粘液雨ゼリーのあっちこっちで出来た水たまりのせいか?

 異臭が濃密な臭気と化して鼻孔を襲う。

 臭い!

 それどころか鼻腔から器官、肺にまで入ったのは事実。

 思わず内部侵食――なんて言葉が脳裏をよぎる。


 粘液とはいえこれだけ降ると、撒き上がる物はあるだろうが、この臭気の水気、それが鼻孔から肺まで入ってしまう。


 そりゃ仕方ない。

 呼吸するのが人間だ。

 なら、周囲に黄色い蒸気のようなものが立ち込めては、この雨を大気の水分として……吸うしかない。


 ゆえに、


「――お、ぐぇ、ぐっふ、なんだ、これ?

 肺が、

 いや、鼻が、

 食道?

 ――まてよ、マジ痛い!

 いたっ、なんだ、これ、どうなってるんだ!

 体の、中が、口も、鼻も、どこでどう首の中で繋がって肺にまで至るのか、繋がってるのか、

 解る。

 解るほど、肺まで、形がわかるほど、

 いたっ、痛い!

 痛みが襲って――なんか超やばい!

 これ絶対ヤバイやつだ!

 吸っちゃダメな奴だ!」



 ――これは本当に絶対まずい状況だ!

 何か、理由は解らないが、

 この世界の大気を吸うのは絶対にヤバイ!


 ――しかも頭の中で、

 何故だか、


【これもろ危険だよ? 忘れたの?】


「とか声まで聞こえそうなほど――ハイ!になってる、肺だけに!」


【……】



 ――なんか誰かに呆れられた。

 そんな気がする。

 でも、このさいそっちはどうでもいい。

 つまり今が、この状況がヤバイです!



 いずれにしろ、心が警鐘を鳴らすのは思い込みだけではないだろう。

 彼は周囲を見渡した。

 だが、そこに彼が望むような救援も救助グッズも、何かこの状況を打破して脱出できるものは存在しない事だけが認識されて。彼は蛇蝎の如きうなりを上げて展を睨む。

 睨むしかできなかったからだ。



 今なお止む事のない雨――



 嫌な予感に背を押される。

 このいまの状況でここにいるのは悪手。

 だが何をどう行動を起こせばいいか解らない。



 ここは、前世の地球ではないのだから……



 彼は道端の……どうみても人間よりデカイ、見た目ワニ顔?

 いやトカゲ――



「あ、ゲームで昔見た事のあるトカゲ戦士でリザードマン?

 ゲームでは剣の使い手、一番苦戦する二足歩行モンスターのあれだ。

 でも、今はどうでもいい。

 悪いなリザード、お前の巨人クラス軍服マントフートつき、貰うぞ」



 さっきまでもってた巨人のマントと壊れたエネルギーマックス銃を捨て、

 死体の来てた巨大ではあるが、こんどはちゃんと着れる軍服コートと白の銃砲だけ持って、エネルギー満タン、を確認。

 それっと、赤いレーザー段数が、

 青色に変わった。


 死体から持ち上げた時、このリザードマンの手から引っこ抜いた。



「……あ、生体認証か!」



 なら、もしもこれが時間制限付きのセーフティなら、いずれロックがかかる。

 

 彼は大地を見渡し、倒壊の瓦礫の中から、

 この時代でも使われてるらしい明滅する材質の中から落ちた、

 ――ガラス片。


 それを握り、

 なんの躊躇もなく、トカゲ人間のトリガーに当たっていた指先を切り落とした。


「これで、死んだら使えない、とかじゃなけりゃいいが」


 マントにフードがついてるから、それを頭へ装備――の前に、

 遅すぎる気はするが急いで倒壊したビルの隙間に退避。


 マントの裏地にポケットが幾つかあって、そこにトカゲ指を入れる。


 裸足の為に、しゃれこうべの道を歩くより、瓦礫が足の裏に食い込み痛い。


 ただ、それも欠片の食い込みだけではない気がして、

 フードの中の頭にかかった黄色ゼリーを、瓦礫の粉塵を手に掴んで髪の毛にたたきつけるようにして、混ぜて、固形化っぽくしてからそぎ落とす。

 そして、



「……おい……嘘だろ!?」



 頭からゼリーを落としてる最中だった。


 ――自分の視覚認識は異常を起こしたのか?

 黄色いゼリー雨、

 それが変化。


「……いつから?」


 そこはもう黄色いゲル状雫の雨ではない。


 真っ赤。

 鮮血――


 まるで天に何か生き物が飛んでいて、それが大軍勢でぶつかって殺し合い、死体は落ちてこないが、血飛沫だけが大量に鮮血となって落ちてきた。



 雷雲が光る。

 あれにやられて死体が燃え尽きた?

 いや、それだけの電力なら、血も蒸発するだろう。

 そう思える状態の中、

 天空の雷雲からとめどない程の赤い鮮血。



 ――まぁ、この世界の雨なのだろう。

 赤い水溜りも確認してたし――



 とにもかくにも真っ赤に染まった血の涙の如き雨がどしゃぶりで降り注ぐ。


 特筆すべきは地面を見てれば一目でわかる。

 今度はゼリー状ではないこと。


 大地の白骨化黄色いデコレーションのうえに、少し覗くアスファルト?

 そして黄色い水溜り、などに落ちて、

 それは、いまだけだろうか。

 混ざることなく、通常の雨のようにぴちゃぴちゃと跳ね、

 それがやがて、今までの異常を全て流すようなどしゃぶりのスコールのように降り出したのだ。



 世界が、この星が、地上の戦争を悲しむような、



 血の涙を流す――異常世界。



「帰りてぇ……、

 帰りてぇ……、

 誰がこんな異世界来たがるんだ……別の異世界に、オカワリ!」


 と、叫んでみたけど女神にはもう届かないのか。


「……無視しただろ……あいつ……」


 そう思ってたら、現実がそれどころじゃなくなった。

 世界は、

 視界が、

 今度は黄色ではなく赤に染まり、

 周囲の大気は最初の黄色い雨の蒸気が創る靄の中でまざるように、

 赤い蒸気も靄となって足元から上がっていく。


 水はまだ混ざらないが、

 霧はそうはいかない。

 完全に融合していく。


 確実に地表から湧いてくるヤバさマシマシの蒸気の大地。

 どういう理由か知らないが、

 この世界の雨は――


「さすが異世界、普通月とかが二つあったりして、異世界!

 なのに、ここは飲み水になるだろう水から……

 黄色と……赤……」


 ――黄色は性病まんまんさんが湧き出すゼリー雨。

 赤いのは、普通?

 蟲投性病人のもちこむ、ジプシーとかがもってくる性病系?

 赤い血と黄色いゼリーが泌尿器から落ちてくる、べったりねっちゃり、それが性病持ち。

 仲間を増やせと這い寄る異性。


「きもいわ! うっおお、想像したくねぇ

 かかわりたくねぇ。

 こっちこないでくれ、

 遭遇したくねぇ!」



 でも、ここは違う。

 異世界だ。

 とりあえず彼に解るのは、

 臭いが変?


 わからない。


 彼にはその意味は解らない。

 この世界の情報が皆無。

 まさに赤子といっても差支えない知能数値なのだ。 


 でも、見た目で危険は感じている。

 二つ雨が、地上で水たまりとなってぶつかって、

 化学反応とでもいうべきか?

 そんな生易しい言葉ではすまされないだろう二種の雨、

 それは間違いなくぶつかりあって異臭が超蒸気臭となって、

 あるいは噴霧となって、

 周囲の視界を隠すほどのけぶりで立ち込める。



「……あ、これが……げほ、」


 けぶりか。

 と、なんとなく納得。

 赤ん坊より一歩前進。


 ただ、それをみて彼がぎょっと蒼褪める。



 大地に広がる夥しい白骨死体、化け物も込み。

 そして先の戦いで落ちてきたのだろう新鮮な死体。

 半壊の死体。

 まだ腐り始めてないゾンビ的な死体。

 そこに、真っ赤な雨が……


「嘘だろ……」



     *****



 降り注ぐと、

 軍服以外に肌を露出してる死体は、

 赤い雨が皮膚に沈着、した途端、真っ赤な斑点が広がり、

 また別種の「くさ!?」異常蒸気。


 もはや魔物の瘴気のようになって、そのまま赤い雨は対象の肉体を持つものの皮を溶かして、肉を露わ、血だらけになってやがて、肉も溶かして骨のみが展開――




「こわ! こわ!? 溶けたよ肉体! この赤い雨こわ!?」




 どうやらここらに無数に転がる白骨死体道路。

 ――もしかしたら彼らは、死亡日年数とかではなく、つい最近、そんなに時間も日数も経ってないのかもしれない。

 見た目は数年放置案件の遺骨だが。

 でも実際は――


 ――この赤い雨は硫酸のようなものか?


 とりあえずマントフードひきずりばーじょん黒青の濃紺をさらに闇色にした軍属さんのマントで身を守る。


 さらに倒壊ビルの下にいるせいで、

 このやばい雨の直撃は避けられている。

 だが、天井変わりがあれば洞穴のようなもの。

 流れてくる大気は危険信号

 空気は中で淀んでいく。

 つまり危険臭気にみちてきた。


 ――でもそれはどうでもいい。

 この際どうでもいい。

 関係ない。

 問題はこの臭いが超臭く、

 さらに、



「やべ……マジに気分が悪い……」



 本格的に気持ちが悪いのだ。


「――臭気、に、ゲホ、ゲホ、やられ、――ゲホ、せ、ゲホ、き、とまら、ゲホゲホ、」


 ――喉が咳き込む。

 いや、もうヤバイ状態になった気がする。


 ――痛い――

 喉の奥、

 そこが痛いのだ。


 そして何かの体の異常を懸念する。


 肌も顔も腕も足もぽこちんも、なにもかも痛い、

 掻き毟りたい!

 でも、それは止めとけと直感、掻いたらさらに痒く、痛くなる。

 そんな気がする。


 ――というか、激、痛い。

「ゲホ、へほ、げっが、が、ごほ、」

 だからわかってしまう。


 ――この雨はやばい。

 大気もヤバい。

 絶対やばい!

 ここにいるのが一番ヤバイ気がする。


 もう瓦礫の滓で頭コスっとくレベルでは足りない。

 全裸上等の自分の肌から少し被った黄色ゼリーを急いでとにかくはたき続ける。

 でももしかしたらこの漂う混ざりもの蒸気が皮膚呼吸で、

 もしくは皮膚に当たって、


 ――体の皮膚が痛いのかも!

 それに、

 痛いというか――焼けるように、

 あつ、いた!?



 これはもう――マントだか巨大軍服、片腕に付けてあった赤スカーフを剥いで、頭に掲げて、口元もマントで覆う。


「とりあえず、風上目指して――」



 そのままダッシュ!

 ダッシュ!

 ダッシュ!

 フルチンで、ダッシュ!


 途中、路面にできてた小さなクレパスをフルチン大ジャンプ!


 足が痛い!

 素足だから。


 ぺちぺちする、

【おっきいから!】

 ぺたぺたあたる、

【おっきいから!】

 ――大切な事なので二度言った!



 ――ああ、僕はまだ正気なのかもしれない。


 

 ならばと、途中で、靴掃いて溶けていく兵士から、

「ええい、死体でもいいから寄越しやがれ!」


 死体から靴を奪う!

 死体から強奪!



 ――死者へのぼうとk――知らんがな!

 ここは異世界!

 博愛も道徳も――今死んだ!




 だが彼は窮地に立つ!

 いや、違う、窮地に走る、だろうか。


 困った事一つ発生。


 走ると幾ら身を隠しても巨大マントはマント。

 足が出れば膝も露出、ならば股間も開いて、




 ほーら、みてごらんwww

 (昭和の痴漢が、下校中の小学生女児に見せる時に言ったとされる口伝だ)




 ヤヴァ雨の飛沫が、ポコチンにこんにちはかまして、

 アッー!

 からの。



「あああああああああああああああああ!

 ぽこたん、イン、したお!

 が、やべぇー雨で――

 ――濡れる!――

 赤くなる!

 ああああああ、これやばいかも!

 ――もげないで!

 ――溶けないで!

 ――落っこちないで!

 いつもズボンをめくって眺めれば、心が疲れた僕にホッコリ笑顔を向けてくれて、僕の還暦まじかの人生で、

 思わず安心、安堵、深呼吸で幸せがこんにちは。

 きゃわわビーンズとフグリ様!」



 傘になりそうだった建造物から退避、別の建造物を探して駆けて、

 適当に風上とか思いこんで走って、

 飛び込んで、

 こけて、

 転がって、

 体勢戻して、

 ダッシュ!

 駆けて、

 溜まる毒水は異臭やら、

 生命溶かしてのやべースープ。

 腐敗臭が自然と鼻孔に吸い込まれて、熱い、痛い、きつい、吸えば噎せ返り!


「げ、ご、がっは!」


 咳が止まらない!

 いや、もう咳でもない!


 ――というか喉すっごい痛い。

 熱い、苦しい、痛すぎる。

 何この広島の原爆ドーム近くの川に飛び込んだ第二次大戦化の人々の怨嗟と悲憤体験版!

 喉も、器官も、肺までも!

 気づけば倒壊した別のビルの下。


 ――もう、限界だ!


 異臭が強すぎて、

 涙目。

 喉の激痛に――飛び込んだ途端、



「おっええええええええええええええええええええええええええ!」



 リバース。


 ――終わりを知らないリバース!

 吐き続けて胃液の為にひりつく?

 いやこれ激痛。

 鼻腔、口腔、喉、気管、肺の形が判るほどの違和感と激痛、とおりこしてきて超激痛!

 なによこの異常。


 ――鼻水も涎も垂れる。

 うん、勇者の異世界転移出だしからこれだよ。

 世界が物語なら、

 俺は主人公じゃないよ、この扱い。


 ――新鮮な水を喉に流し込みたい。

 でもない。

 そんなの。

 倒壊ビルから都合よく水道管破裂で流れてるとかもない!


 水、熱い、水をくれ、

 思いはそれだけになっていく。


 喉が渇く、

 喉が渇く

 喉が渇く、

 喉が渇く――


 喉が激痛で、肺も、もう吸い込む鼻腔も、口腔も痛い

 そんな状態で遂にうずくまって――




 気配!




 でももう彼は身体が動かない。


 ――凄くヤバい!


 気づいたのは背後から!

 突然腕が伸ばされ、


【鎖骨の中心】に、

 つまり喉の真下あたりに、

 いかにも殺せます!

 な、短剣が彼にあてがわれていたのだ。



 ――なんか、捕まった!?――




     *****




 でも、もうどうでもいい。

 いっそ殺してくれ。

 この異世界にさよならするから!


 そう思う彼の耳元へ。



「おい、そこのMr・全裸モロ出し租チン豚野郎。

 ゆっくりこっち振り向きな!

 さもないと喉と……、

 モロダシおいなりさん&ビーンズクリ勃起が、

 今から生涯泣き別れだぜぇ~?」



 可愛い幼女の声だった。

 しかもきょろきょろした声からして、メスガキ系だ。



 ――上にいた連中だろうか。

 雨宿りで降りてきたのか?

 でも、ここ違う倒壊ビルですよ?


 ――他でも戦争してたのか?

 だから雨とけぶり、で、降りてきて。

 見つかった。



 彼の想像は当たるとも遠からず、なのかもしれない。

 そう考えるのが自然だ。

 だから彼は先の戦いの号令を思い返す。


 ――この地はもしかしたらメスガキに支配されて、みんな、


『ままぁ、んぶひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!』


 ――と叫ぶ変態金玉蹴り潰してください野郎の集団なのかもしれない。


 ならばこのメスガキはどこぞの勢力の上官!


 ――殺される!?

   かも!?


 ヤバイ!ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!

 やるか?

 いや殺すとか、

 レ●プとかじゃなく、

 ある伝統的な技、

 日本人古来の上級国民に逆らいません移民難民留学技能実習生1号2号を入れてもぼくらはばばあ~に~ついてきますーそして外人に追われるくわれるころーされるーそれを避けるために先祖が教えてくれた――



 土下座!



 これをやれば上から小便頭にかけられるか唾駆けられて笑われて軽く【死なない程度】にけりなぐーるされるかで許してくれるかもしれない。

 だって僕ら雑魚国からの移民、おっと失礼異世界移民移住者ですから。

 あ、転移者か。

 どうでもいい。

 つまり、土下座からの――


 ――足の指か、

 ――足の裏、


【――舐めるか?――】


 ――それともメスガキのオシッコとか、混じった糞尿飲まされ喰わされ、笑われて生きる道もあるかもしれない。


 ――だって連中殺し合いの民族。


 ――前世でいうで例えると、なんだろ。


 ――上級国民と、バルブの栓が壊れた移民法律?

 低知能文明毎日殺害レ●プの日々で働く勉強するなんか遺伝子レベルでもってない輩――移民侵略国民と日本国の日本人を入れ替えする制度――いい加減気付け♪

 日本人日和見平和主義だ!

 あれだな、うん。

 まぁ、もう俺は異世界転生したから、どーでもいいけど――

 制度の服従を強要されて、

 笑顔で受け入れ殺される寸前の永遠に搾取されるただ働き餌だけ配給制でいきる生物。

 あれだ!

 

 ――うん、奴隷になってでもいきる力を教えてくれてありがとう前世w


 ここでもあれになれば、

 連中は酒飲んで何でもかんでも買える金を、役所から日本奴隷家畜国民から無制限で遊んでいる。経済連潤うからどんどん金をやる。

 補填は日本国からいた現状見ない平和、温厚民族、意識高い系、民度高いですからw

 ――という納税という国家からの資産資金略奪の納税奴隷になって、奴らに全て献上するか。



 ――やだなにこれマジこわい!

 今考えるとあの世界も相当おつむ壊れて政府の奴隷じゃんw


 ――前世の婆、カルト洗脳されちゃってるよね!

 カルト教団旧の関係者らしいからw

 国籍無くしてみんなで笑顔!

 略して全日本人を生贄に糞低レベル洗脳しやすいオラウータンレベルの移民との総入れ替えじゃん!


 とか、彼にくだらない前世の記憶が一瞬戻ったが――



「うっげええええええええええええええええええええええええええええおほ、おほ、おっほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおうぇえええええええええええええええええ!」


 後ろでメスガキがびくっと震えた気がしたみたいだが、そんなの今はどうでもいい!


 あれ?

 今ぼくなんかやらかしましたぁ?w

 記憶ぜーんぶ消えちゃったw


 そのうち戻ったらいいーな♪


 彼は異世界へきて、

 ある意味今最高に戦慄し、

 ある意味、一番日和見主義者に生まれ変わった。

 ただの脅威への奴隷と貸した。

 異世界転移救世主なのに!



 ――あ~フランス人を見習わないと――



 なぜかそんな言葉が浮かんだが、意味すら忘れた。


 だから、色々な意味で、危険と興味の瀬戸際の中で。

 初めての異世界人との交流の中で。


 おもわずごくりと喉をならし――たい。


 ???


 嚥下したい。

 けど――何故か、できない。


 喉で激痛、

 首と、

 そこに宛がわれたドデカイ刃物。

 銃刀法日本なら100%ひっかかるでかさだ。

 

 だから、かわりに、

 はぁ、はぁ、と、荒い息!

 はぁはぁ、

 お嬢ちゃん……ち

ょっとこれをみてごらん♪


 昭和の変態、全裸をロングコート隠して、

 下校時に出没。

 小学生女子にぽこちん見せつける変態漢の吐息だ。

 ちなみにあれは上級国民の官僚が多く、

 ゆえに捕まらなかったなんて伝承がある。

 宮内庁職員もおろろ献身の作者も一緒くたにいんでぃーずびでおようじょごうかんdvd購入者でTVで発表されて、

 っでも圧力かかっておろろ献身作者だけが残って皆のり弁!


 って、ことがあった。

 あれだけ罰せられて休載になったのをおぼえている。


「おろろろろろろろっろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」


 あ、忘れた♪

 何の話だったっけ?

 てへへ♪


 あ、でも覚えてるコートの中の可愛いあんちくしょうを、

【ほーらみてごらん♪】

 これしかないんだ!


 ――って、彼は思い出せた。

 消える記憶、戻る記憶、その法則性の意味はまだ不明だが。




 ――これしかメスガキに対しての対抗策は、俺は知らない!



 だけど凄いな。

 相手はそれを把握したらしい。


 

「おい、荒い息すんな、このマントの中は全裸の変態豚男が!

 おおっと抵抗すんなよ。

一瞬で殺せる態勢だぞ?

 お前の背後に馬乗りするぞ。

 ならばあんよに攻撃しようとか、立ち上がって振りほどこうとかは思わないことだ。お前の背中にまたがり蟹ばさみ状態。

 何かしでかしたら一瞬で首から大量出血あの世行きだ。

 というかそのさっきから吐き出してる異物はなんだ?

 おおっと、それを武器にしようと思うなよ?

 この糞ゲロリバース野郎!

 瓦礫に溜まる雨水も、

 お前が吐き出した奇怪な人間レベル超えてる訳の分らん――くっさ!

 お前、くっさ!

 口の中に何仕込まれてんだ!

 くっさ! マジきんも!」


「……」


 こいつ、ぶんなぐりてぇ。

 彼は真剣にそう思った。

 でもこうも同時に思う。



 ――うっせ、馬鹿やろ、ほっとけ!



 と、声を出したかった、

 彼は真剣にそう声を出したかった、いや出したのだが――



 はぁはぁ……


 ――としか、喉からでない。

 出せるものが不可!なのだ。


 それに彼はゾッとする。

 自分の体にいつの間にか何かに侵食されて、リバースがとまると、もう出せるのが呼吸音だけなのだ。

 つまり声が――

ーーー小汚いので可愛い娘で気分を一新して、どうぞ気を付けてお帰り下さい♪ーーーーーーーーーーー


                   挿絵(By みてみん)

またあした

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