❤とぅんく……糞ったれの女神様から、得体のしれないメスガキにのりかえてもいいですか? あと、他に勇者が来たら、俺、勝てる気がしません。マジで。いや、君もそう思うよ。
「おい、待てよ鼻息荒い変態野郎!
まさかこの状態で発情してんじゃないだろうな? あ?」
「――」
「ほぉ~ら、僕ちんの相棒をみてごら~ん☆彡
なんぞやろうもんなら、
後頭部から情け容赦ない素粒子砲で後頭部から前面部まで爆撃消滅させんぞ!」
「――」
「おおっと、両手を上げろ、
ぽこりんから、そっと手を放せ。
それを握ったり、
触れたり、
振り向きざまに足で絡めてこっちにポコチンパンしようものなら、
ふっかけようとしても、
この魔挿・ゲイ掘る具の鈴口先端から照射されるホワイトビームが、腹の中がぱんぱんだぜ! にさせちゃう凶悪兵器の威力発揮で!
おまえがノンケだろうが喰っちまう奴なんだぜ!」
「――!」
「おおっと、こっちのナイフも忘れてたぜぇ。
貴様の人体急所の喉元鎖骨の中心部ぶっさし、ぐりぐり攻撃で、お前の生命活動も確実に破壊する位置にある。
ずたずたにする。
お前の人生は、はい、ジ・エンド。
嫌なら両手をそのまま万歳で両腕でV字作って天を支えるポーズ、
ピンと伸ばせ。
そのまま首だけゆっくり振り返ろ。
脚は大きく開いておけ、限界まで!
上半身すら動かさず首の可動域マックス使ってこっちで顔向けろ。
そんでどこ軍所属か、
部隊名、
階級、
何者か、
言え!
一言でも嘘はいたらお前のたまん袋モンスターボール二個が一瞬で、ミーティー状態だ、まさにアビス!」
――凄くおっかなく低い声。
でも幼女ボイス。
ちょっとかわいい。
なのに超危険ワード連パでヤバイ事言っている。
でもメスガキボイス。
とりあえず――
【はい、100%いう事ききます! だから殺――あれ?】
――あれ?
――俺、声が――
「早く言え、ぶっころすぞ!」
【いや、ちょっとまって、まって、なんか、変……だってこれって――】
――喋ってない!――完全に!――
――口動かしてるのに声がでてない。
出てこない。
やはりきのせいじゃない、マジ出ない!
なんで!
まるで喉全部『くそ、持ってかれた! 返せよ、ア●を返せ! 大事なおとう●なんだよ!』とでも叫ぶチビジャリパッキン野郎漫画を彼は前世の腐った女どものゾンビどもが熱狂した漫画をふと思い出した。
でもどうでもいいので、
「うげええええ!」
はい、何の話か忘れた。
――でも、どうして喋れない?
喋るって、喉チンコだよね?
あれ、喉チンコどこかいっちゃったの?
そもそも喉から声を発しても、……震えてないよ?
――その証拠に横目に見えた、
後ろのフードを被るちっこい背伸びして喉にナイフレーザー型を首に、銃口は俺のフラワーガーデン奥部へ侵入する直前で固定。
宛がう何者かがいた。
――殺気ましましでぐんぐん戦闘力を上げて、
聞き耳立てて待っている。
もう黄色い火柱が彼女から『ぎゅいんぎゅいん』と燃え上る姿が今にも見えるようだ。
口は動く、
必死に喉を動かす。
でもなにもでない。
ゲロはいつでもでそうだが。
背後のフードさん。
どうみても声の主は雌、しかも餓鬼。
メスガキ。
これで声変わり前の男の子だったらあとで殺す!
――それにもうそろそろヒロインでないと物語的に破綻する。
ここはゲイやホモの巣窟ホイホイ糞味噌チャーハンな世界か戦記物大バトルもの俺TUEEEEEEEEEEEEEではないはずだ。
彼はそれでも頑張った。
横目で恐る恐る注視、
視界に写すはフード姿で布マスクの、やはりチビッ子。
そういう種族で実は婆かもしれない可能性はあり。
ただ前世の記憶が浮かんで――
――どこの中東革命組織の人?
目だけ覗かすヒロイン(かも)と彼は視線をぶつけ、声が出ないアピールでパクパクしながら、
ゆっくり振り返ると――
その行為にようやく覗ける目元の眉間に皺をよせ。
視界に完全に飛び込んできた彼女の姿は、
やはりちょっと普通の女子とは思えない。
フードマントで顔上部を深く覆い、
口元も長く垂れた覆い。
――アサシンですか?
と、聞きたくなる逆三角マスク。
紫の長い前髪と眼光だけを覗かせるそいつは――人間の少女であってほしいと説に願うほどよくわからない。
ぶよんとしたフードの下に、
耳は上についてる動物系。
つまりビーストウーマンか、ガールの可能性もでてきた。
眼光が、獣のように鋭いし、瞳孔が、少し縦長?にも見えるようで。
気のせいかもしれないが危険なメスガキ。
彼はそう判断した。
さきの白骨肉体雨で溶かされ死体の多くは、人間の骨格とは違う頭蓋骨がおおかった。
この子も人間ではない確率は高い。
さらに奇異な部分。
彼女の体を覆う麻黒いフードの背中に、
完全機械化した漆黒に赤のライン線が目立つ、
途方もなく巨大な翼を背負ってる事だ。
――え、天使? というか悪魔型?
とべるの?
マジで!?
どこのオスマ帝国のデリラ部隊のリーダだよ!
てか知ってる人がいねーや、狂う人くらいしか!
呆れを通り越して呆然自失。
それでも顔を彼女に向け必死にしゃべる――
口パクだけ。
喉が痛い。
声が出ない。
喉の渇きが――ひどく……
「――おい!」
彼女の言葉に、痛みと意識と、力が失せ、
ガクっとひざを折って、足から崩れる。
そして体が勝手に痙攣する。
なんだこれなんだこれ――
「おええええええええええええええええええええええ」横ばいでまた吐いた。
泥を。
「な、何だ、何だお前それ!?
キモ!?
しかもお前軍属マント着てる全裸馬鹿だと思ったが――」
彼女が後ずさる。
――どうでもいい。
肺が、呼吸が、しづらい。
喉が、在って、ない。
無いのだ。
そんな感じだ。
痛い。
痛い。
とにかく喉が痛い。
気道も肺もいよいよもって耐えがたく痛くなる。
でも必死に声を出す。
まさに断崖に堕ちる亡者の泣き声で、
掠れた声で……
「……ぁ……っ、……ぅぁ――」
そしたら少女の声のトーンが明確に変わった。
全て理解したとばかりだ。
「お前……その軍服マント……拾い物だな。
敵じゃない、となると。
全裸だから死体から持ってきただけ――なら、お前がばっちゃの言ってた、例のアレで間違いないのか。
本当にユダ・ネブカドネザルの軍人や市民じゃないんだな?」
「……っ……ぃ……?」
声が出ない。
「いい、喋るな十分わかってる。
もうわかった。
何も知らない新しい種だろ。
ばっちゃに、お前に会ったらそういえと言われてる。
で、予言通り喉やられる訳だ。
ここの事を、
世界の事情を、
まったく知らない馬鹿でもなければ、そんな事にならないし。
こんな常識外れデコイにあったのは私も始めてだが、ばっちゃの予言だの宣託だのってのは本当に当たりまくりなんだな。
こんな探索チームに配属とばされっから、将来終わりかと思ってたけど、
なんだよマジ重要任務だったのか」
「……っ……っ……げほ!」
「ああ、いい。
こっちは敵じゃねぇよ。
お前がここに現れる。
ばっちゃが言ってた予定の男だ。
ちゃんとこの世界の常識を全く知らない奴と、ここらで出会う、っていってたからよ。移動する可能性もあったけど。間に合ってよかった。
ここにお前が現れるのを知る者は外部でいない。
そもそも今のお前のようになる奴は、この世にいない。
皆体は改造生命体らしいし、
そもそも生まれたらさらに赤子は処置される。
されないのは捨てられ赤子か、
他国みたいに珍味として食い散らかされる餌……喜色悪い人食い民族の餌だ。つまりお前は全部に該当してない、だから正解だ――」
――処置ってなに!?
なんかすごいおっかない事言ってないこの子?
「お前この雨、二段雨のしょっぱな、黄色の方を体にもろで浴びたな」
それに頷きで返すと。
「だよな。知らないんだからこの世界を。
いいか、黄色と赤、
双方は黄色が超高濃度放射能雨、
赤は極強酸性雨、
最初は混ざらないが時間をかけると地面で水たまり同士が油と水の関係なのに融合する。
素粒子レベルから原子と分子が混ざって、新しい遺伝子を創る。
ゆえに臭気の吹き溜まりで、浮かび上がる濃霧をまともに呼吸すると……今のお前だ。
声もだせる訳がない」
「……」
うんうんとうなずくしかない。
「体も問題が出る。
お前、うちらと似てるが違う種族らしい。
なんでも皮膚呼吸?ってのをする種族で、濃霧のやべーのを含んじまう……こりゃ先生に見せないと。
てか急がないとまずいかもしんねぇな。
……体の赤くなってるとこ、
それは赤い雨に触れた後だ……お前、理解してるか?」
と言われて確認。
さっきまでフードマントで、頭はかくしてダッシュしてきたが。
からだのいたるところに赤い皮膚が広がっている。
ただれが起きて、小さな気泡もある。
――なにこれ!?
ちょっと皮膚科行ってきたいレベルなんですけど!
「だいぶ浴びたな……ばっちゃのいう通り、急いできてよかった。
なんで全裸かまでは教わってないが全裸で無知。
捜索の時間が経つほど、うちらの軍勢にみつかってないと、体に異常を深く刻んでしまう。早く合流できればそれはない。
だったかな。
そう教わってたんだ。
この二段雨や廃棄排水そのままの雨を浴びて蒸気まで吸っちまった。
頭のネジ飛んだ、どこぞのヤバ系病院脱出組事件ってのがあったが、
あれは一時えらい大事件になったからな。
全員お前より悪い状態で発見されて、死んだ」
「――!」
「いや、口パクされても困る。
でも――」
彼女は短剣を持ち替え、空いた手で背中に、今度は内側に何か仕込んでるのか紫鳶色の軍服のような服が一瞬マントから見え、たぶんマントの中にしょってるのだろう何かの機械。
そこから伸ばしたチューブ――
その先端は――呼吸器?
おを、彼の口へ強引に押し付けた――そして、
「吸え! 強く! 深く!」
言われて彼はおっかなびっくりな眼を向け、
でも逆らうよりこの行為は正しい気がして一気に深呼吸。
「――!?」
すさまじい新鮮な空気が肺に流れ込んできた。
ちょっと薬品臭いけど。
そんな彼の所作を見つめてた少女が、今度は警戒の声ではない優しい声で語り掛けてきた。
「ようやく解った。
間違いねぇ。
ばっちゃや先生の言ったとおりだ。
お前が誰か納得するしかなくなった。
――お前、異世界人だな」
その言葉に、彼はドキっとして、
吸ってた呼吸を固まりにして喉へ突っ込み、
慌てて呼吸器外してむせ返る。
「あ、馬鹿、外さず痛みが消える前で吸え――
ある程度吸って体内の不純物がお前らの種族ができる皮膚呼吸を利用して毒素を排出させる。その後、こっから急いで離脱だ。
雨で運よく戦争が停戦状態だ。
けど、雨が終わって水蒸気が晴れたらまた戦闘開始になるからな」
と、もう一つのマスクで口元を覆う少女がいう。
なので、
瞳だけ、何故異世界人と解ったのか?
そんな目で見たのだが。
彼女は理解できたらしい。
*****
「神託があったんだよ。
シャーマンのばっちゃに。
未来を見える先生ってのもいて、同じこといったんだ。
ここらに何の知識もない状態で、
この腐って終わるうちらの惑星をいまさら救う救世主が降臨する――だが来たばかりで右も左も解らないから助けに行って連れてこいってな」
「……」
あの神、色々手配してくれてたのか。
と、彼はちょっと感動。
「でももっとイケテル・マッチョなナイスガイだと思ってたから残念だけど」
「……」
「だけど良い勇気だな、こんな世界来るなんて。
知識なしで降臨とはほんとすげえ。
ばっちゃは兎も角、先生はこうなるって言ってたからわざわざ大気浄化吸入アセットを二つ装備できたんだけど。
本当にこの世界に、エルムの救世主が来たのか異世界人がわざわざ」
少女は少しうれしそうに声を跳ね上げていて。
でも少年には意味が解らなくて。
「あ、お前の持ってる――拾ったんだろ、その銃砲。
かなりの威力を発揮するやばい武器だが、
その銃はここの連中しか使えない認証設定されてる。
敵の将校クラスが持つ銃砲で、お前のフードマントも雨でも戦える奴らの最新式の防具だ。
でも何も知らない異世界人……
喉すら痛めて、たぶん肺もやられてるだろう存在に一体この終る世界で何ができるんだ?
神はうちらを舐めてんのか?
あいつらに対抗するなら、近接、格闘戦くらいのはずなんだけど」
「……」
――え、なにそれ。
近接で良いの?
銃撃戦、光弾待ったなしの世界で拳が役立つ?
訳が分からん。
そう思う彼を置いて彼女はつづけた。
「全部の弾丸を、防御魔法系固有結界で防ぐか、
進化されてたら間に合わない、防御服で互いに光のスプレートリンガーを弾きあうか。
新作レーザーで貫通されてさようならか。
毒の光を体のどこか、
目とか、
口とか、
受けない限り基本同レベルの武具だ。
戦闘で死は、激減してるんだが。
まぁだから新型爆撃とか毒ガス兵器が盛んに改良されて活躍するんだが、
……なぁ、お前できるか?拳で相手ぶっ殺すなんて。
いや、選ばれて来たんだ。
できるのか」
……なにを?
え、拳で殺すの?
その意志は伝わるらしい。
「ああ、格闘だよ、近接格闘戦。
この時代にはない失われた体術だ。
接近で拳を武器に、相手を破壊する体術の使い手。
うちらは【滅・体現の拳】とか、【肉体破砕惨殺のモノ】ってよんでる。
本人としては、どっちがいい?」
――どっちがって、肉体破壊惨殺者は勘弁!
「じゃあ、滅・体現の拳か。アホ臭い方選んだな」
――こいつ殴っていいかなぁ。
「今刹那より早く――キンタマを銃で打ち抜いていいか?」
――はい、すいません。
次から次に矢継ぎ早に尋ねてくる少女は真剣だ。
でも、話の根本が見えないから、彼もどう応えるべきかも判らない。
――というか俺はさっきから喋ってない。
なんで対応した台詞が凶器と化して突き刺しに来る?
……わからん。
彼の悩みがマックス超え始めた頃を見計らってか――
「まぁ、でもあれだよな。
もし、お前が噂や伝承の類できく……なんだっけ、えっと、ああ、そうだ。
徒手空拳だの?
近接格闘?
そうよばれた、何か。
そんなもんでもできなきゃ神託も伝承も嘘って事になっちまう。
この世界の標準にして最強。
遠くから見つからないようにこそこそ隠れて、気づかれる前に射殺する」
……
「へへ、かっこいいだろ?
姿が見えねェけど、200k位離れた場所から、相手のこめかみからこめかみに貫通、それがチョベリグなんだよ」
……
彼は、ちょっと、
いやかなり二言ほど突っ込みたかった。
けど、嬉しそうなので、止めた。
「いや本当はみんな疑ってたんだよな。
口伝?
伝承の勇者?
んなもんいるわけねーだろ!
勇者は俺たちだ!
ってノリだったからさ。
ばっちゃんが若いころカルトの教団か統一的なアホな洗脳教団の教祖に騙され、マジ洗脳されたか。洗脳行き過ぎて処女までやっちまうほど、騙された馬鹿。
真っ黒闇目玉になって国民を支配してきたか、ボケてたのか」
……
「先生もとち狂って夢を見てたかだ。
でも、ばっちゃはともかく、
あの人は時々変だけど、こういうのに限って嘘はない。
的中で、真実を見抜く。
で、お前は、マジこの世界を知らない馬鹿がここに、確かにいた。
ばっちゃの神託じゃもう少し東のエリアのはずだったが、ガラス大地のクレーターだけしかなかったし。
もしやと思ってな。
初めて戦争見たかもなら、逃げる方向は反対側。
それにけぶりが足元から迫れば恐怖で単調な動きになる」
――あ、まさにその通り。
ガラスのクレーターから、戦争が見えて、その足場が少し空洞になってたから雨が降り出した時に異変を感じて、まさにその下へ。
そしたら変な喉が痛くなる靄が迫って……その場所からここへ。
戦争みて、何があったかわからず、ここまで避難余裕でした。
やっぱな。
まぁ、でもいい――移動するぞ、ついてこい」
――移動?
「みんなのとこ行くんだよ。エルムの地だ。
このボンベパックのコードは伸ばしたから、お前は吸いながら走れ!」
――了解!
「ぼさっとすんなよ。走りながらの治療だ。
死にたくなけりゃさっさと浄化剤噴霧器の酸素を深呼吸で肺を満たせ、
スーハースーハー繰り返せ。
ついでに吸ってる間に、お前が知らない現実を話しておく。
どうせこの世界の予備知識もないんだろうから」
――そう言って彼女は頼んでないけど必要なことを、
覚えとかなきゃいけない事を話してくれた。
「いいか異世界転移してまで終わる星に来たイカれ野郎」
……
「この言葉だけは覚えとけ!
神託受けたばっちゃからの伝言だ。
あと神託無しでわかっちゃう先生の伝言でもある。
確かこう言ってた。
【――主が壊した天空の大気に交じってる素粒子レベルのナノロイドが大気で自立分裂を繰り返し、破壊された残骸と残骸を喰らってクローンを造る無尽蔵増殖ナノロイド、もしくはナノマシンが、この世界全てを闇の雷雲へと覆った。
今なおだ。
だから余計天空は雷雲で黒く染まっていく。
時が経てば経つほどだ。かつて壊した廃棄状態の兵器を喰らい、核とか電磁波とかマイクロウェーブ波の兵器の類。
分解したら、残留物は雨になって流れ落ちる。
基本2種類。
だけど地上に水たまりを創り、生物を死地に送り、なおかつ固まって海とやらになって、また蒸発してナノマシンの元へ。そして再び分解、終らない液が流れ落ちる。
いつもどこでもむしろ下手に分解した液を吸うから濃度たっぷりだ。
そんで、ナノロイドを飛ばして天空を壊した理由、
敵対相手国の一つエル・プロメテウスが使う大量生命皆殺し兵器の対策だった。つまりうちらの敵はエル・プロメテウス。
でももう一か所ある。
正直、イカレてるとしか思えない、自殺志願者他人にも強要団体、
――大帝国ユダ・ネブカドネザル。
ちなみにうちらの国は王国とか帝国とかその時のノリで名乗る、
――エルム・マルビティアプラ――
二つの国からはエルムと呼ばれる。
だからこれからうちらは陣地でもあるうちの故郷の、エルムの地へ行く。
ちなみにうちらの言葉でエルムは、悪霊の地と恐れられてる。
で、馬鹿な当時の三か国の指導者は、
なんか支配して一党独裁全国境国籍消して雑種になって死ね!
宇宙人にどれも同じと思わせるくらい、雑種だらけの黒だの糞色だのになればいいんだよ!
絵の具の液をぶちまけ灰色になるまで!」
……
「なのでさっそく全核兵器関連ミサイル、
衛星からこんにちは光弾落としと重力でパッカン!――サテライトレーザー
他にもいろんなの。
それらが怖い地上の皆さん。
阻止、
阻止、
阻止しなきゃ!
で、空中噴霧されるウィルス系マシンバクテリア。
電離層に付着して永久増殖するナノマシン。
などなど、どっちかが核だの衛星狙撃だの、
撃たなくなるまで破壊する系ナノマシンも射出で撃つのを止められない!
三国同時思想。
同時攻撃思想。
同時防御思想。
同じ意思で三か国が、核と衛星、防御の変異するナノマシンの大軍勢。
それら無尽蔵にぶっぱ!」
……
「自分らさえ生きられればこの世界の生命は魚から植物まで全部いらね。ってな感じだったらしい。
で、この雨だ。
もうほとんど対応できずに皆もがき苦しんで、生命即死レベル。
だが、ナノマシンに想定外の副産物があった。
AIが何時の頃からか介入していた。
天空の淀んだ全てを吸収分解してくれるようになっていたはずなのに。
先にも言った核ミサイルや衛星レーザー。
ナノロイドが全ての兵器に接触。
天空で人体被害ないように大爆発の連爆吸収、無害な大気!
人体にやばいのは全吸収!
サテライトレーザーは特に地上へ射撃不可になるよう高濃度圧縮された大気にあるナノマシンがガンバ!
反射、利用した」
――利用?
思わず心で疑問を投げかけたのだが。
「ああ、利用だ。宇宙の装置に返還してやる――状態で、反射、全ての衛星レーザー発生装置が破壊された。
しかも三国は同じ装置みたいなもの。
破壊した装置と類似酷似、同分類になるもの全て――破壊。
その時代、
衛星の状態をモニターしてる計測器が、
全宇宙の衛星の破壊を次々知らせて、
今じゃ宇宙には一機もやべぇ衛星は残っていない。
ゴミ屑だけがこの星の周囲を回ってるらしい。
みたことねー。
言い伝えだ。
オマケでうちらの国の衛星もおしゃか。
だから、天空から超高度レーザーで脳天から撃ち抜かれる心配はもう問題ない。
で、あの雲という存在。
要は、今天空にあるのは核兵器とサテライトレーザー対策につくっちまった馬鹿どもの、自分ら一等国民を守るためだけに全人類を死に至らしめた、まぁ敵国のもぶっ潰せたわけだが。
その為の破壊用ナノロイドという異物。
だけど全部のAIが一斉に同調。
どうやらデコイも亜人も黒墳墓はダメだ。
もう壊さないとダメだ。
とか命令文章が来て内部のCPUが壊れたらしくって、AIのNPUも脳がイカレタらしい。
この星の生命皆殺しを使命にして……雨を降らしている。
まざるとやべー二色の雨。
別名ゴブリンの性病伝染――
マンマンの性病に進化の液がみちる君だね?w――という固有名詞がついたらしい」
……
「で、んな感じになっちまった。
で、今は天空で狂ったナノマシンという技術文明の極みが自分らの意志で蠢き、デコイ殺し状態。
地上ではまだ三か国の殺し合い。
静かになる夜は死ぬまで自分らに訪れない、
闇の中からいつも何かがそっと襲ってくる。
だから余計に夜は警戒が厳しく、
必然的に戦闘は朝から晩までが忙しくなった。
敵さんの戦闘データー収集とかいっても、今じゃ文明間をつなげたラインは無くなり装置も埃塗れ。
どの国も使用不可。
こっちに電子機器で繋がるものがないんだからデータも漏洩しない。
全てアナログ、気を付けるのはスパイのみ。
スパイは極刑だ」
……情けとかないな、ここ。
うん、素敵なシステムだ。
人様の情報盗み見るのは死刑で良い。
それだけは同調できた。
過去の前世でなにかあったのだろうが、忘れた。
「そんな時だ、各国は英雄が誕生してる中、
今現在になって――この時点で――ようやく――救世主が現れた。
だからみんなを助けてね――
おし、全部伝えた。
これであたしゃ中盤までミッションクリア。
あとはお前が前世とか異世界で何学んだかしらないが、
滅・体現の拳のモノになって、
敵国二つと天空の機会の化け物ぶっ壊してくれたら、
星の消滅まで静かに暮らせる――そんな静かな安心した時間で良いからほしいじゃない!
これがスローガン。
という世界観だ。
おk?
まぁ、そんな感じ?――」
長い長い説明を終えて、
走りながらも呼吸器スーハ―スーハ―してた彼は、一度呼吸器外して――
――長い説明ありがとう。でも、
*****
『でも?』
解らない事もある。
この世界の実情と、
あの建造物の上で行われてた銃撃戦、
そこから聞こえたイカレタ幼女らの命令口調の咆哮!
――あれ指揮官だろ?
でも幼女声だったぞ!
幾つだ!?
てかどうなってんだこの世界の指揮官って。
そもそも先回りで、なんで俺の心の言葉がわかる?
いや、異世界人だから漏れてるとか?
というか、今、心の声に『でも?』って的確に返したよね!
と、唇を動かしても、声は出ない。
解る訳が――
「いや、違う。わかるんだわ、うちら。
お前防御してないから、すんなりわかる。
それと幼女が司令官は当たり前だろ。
つぇえからな、体が小さい分小回り聞くし、
パワー型のデカイのが昔は主流だったらしいが、
今じゃとろくさいデクの棒っていわれてる。
幼女が超高速で動いて相手の目玉を銃撃でふっとばして殺すんだ。
体にギミック搭載型や、
それこそナノマシン注入型。
色んなメスガキ戦闘プロフェッショナルがいるんだから、
必然司令官になるわけだ。
うちみたいにな」
――なるほど。
――でも心の声の話だけど。
防御って、やっぱ心読まれたの?
『そう、読んだんだよ。こんな風に会話できるように。てかお前の心、というかマジもろだし駄々洩れ。そのビーンズみたいにな!』
――凄くショック! 幼女に言われると凄くショック!
『そのどでかい軍服なら前も隠せるだろ、てか隠せ変態。
どんだけ自信もってんだ!
――残念だけどこっちの世界には巨大鬼みたいなのや巨人族、
竜人族もいるから、
お前のは霞んでんぞ。
連中のは前、シャワー室でみてたからな。
ありゃ、バズーカの弾丸だった。
だがお前のはそこに転がってる粉塵のちっちゃな瓦礫の破片だ。ビーンズ。喜べここまで言って隠さないんだから、Mr・ビーンズだ!
背後からみんなに、この名でよばれたら振りかえれよ。
じゃないと街で出会っても挨拶してやんねぇかんな』
……
『私が命令したら、お前は必ず――
イェス・マム・イェス! だ。
何を言われても従順が当たり前、
服従が当たり前、
そうすれば私から享受されるのは生存の保証。
そして二人で会話する時は、話していいのは私だけ、
応えるお前は【イェス・マム・イェス!】だ。
というか、さっさといい加減それ隠せ!
この変態チビビーンズ野郎!――
道端の美幼女に【ホーラ、ミテゴラン♪】って、やってるのと同じだぞ――メスガキ部隊のみんなにみられたら、弄られまくって殺されるぞ!』
――なんて口の悪い餓鬼だ。
一度誰かに張り倒されて人生観変えないと、将来やばい女になるんじゃないか???
でも、【俺はメスガキに興味はない!】
『へ~、興味ないね。きこえてるぞ~そのふるちん状態から、萎んだ水風船蹴り飛ばされるの覚悟の上での発言――もとい、脳内思考したんだな。
おK、さっそく一玉潰しとくか。
これでも比類なき玉潰しのリリキャルちゃんって呼ばれてんだ』
【すいませんっした!イェス・マム・イェス!――】
『そだ、それが正確に心で話すやり方だ!
でもとりあえず呼吸し続けろ。
そしてどんどんダッシュで、走れ! 走れ! 走れええええ!
遅れてみろ。
後ろから潰してやる異世界人。
うちらからみたら、お前は宇宙人だ。
うちに捕まったらアウト!
問答無用で、
背中向けて大脚になれ、
一撃で1玉逝かせてやる!』
そのまま走り続ける。
恐ろしい事を放つ、無敵のメスガキ様と話し、走る。
そんで――
『てか何で女神は、本当にここの基礎知識をお前に教えなかったんだろ?
お前、そこら覚えてないの?
マジに?』
そう聞かれたから、彼も冷静に頷く――のだが。
『だって、あまりにひどいだろ。こんな状況になるようにして』
【……】
『お前、もう二度と喋れねぇんだぞ?』
そこで冷静な男キャラ作りしてたMr・ビーンズは、
眉根を片方、ピクっとあげ、
いま彼女が言ったとんでも台詞を、きいてしまい、
肺が堕ちないように過呼吸上等で必死に酸素吸ってたんだけど――
【――な、なんだってえええええええええええええええええええ!】
思わず声がでないから、全力で脳内解放限界突破で間欠泉状態、
全部の治療薬らしき噴霧を全部吐き出し、
声無き絶叫。
感情をおもいっきり露わにした――
ら、マムが叫びに意味なく耳を抑え、
でもさすが戦の時代の人!――デコイ!
悶絶級で世界に響けと咆哮。
その凄まじさに逆に彼が今度は吹っ飛ぶかの如く!
『――うっせええええ!!
思念波超高音で飛ばすな!
このボケ次やったら、そこの靄って良い感じの場所で、
地獄の全裸数分間漬かりっぱさせっからな!」
【あ、はい……理解した、いやしました】
そしてリリキャルことマムは頭の耳を弄りながら、耳穴かっぽじって――
『でもこっちも理解した。
たぶんお前は捨て駒だな』
【……え?】
――なんか凄い事言われたよ!
『こっちの戦略方式でお前を見て、そこから簡単に女神のところから来た使者でもあるお前の間抜け差加減。
予備知識は無く、言語能力持ち。
神の力の体現者と言われたお前に、そんなもの微塵も感じない。
たぶん別の奴が、こっちでいう預言者だ』
【「え……】
なんかめちゃくちゃ言われ出した。
【いや、俺、ちゃんと女神からこの世を救うようにですね――】
『だから使いっぱじゃねえか』
彼はもう、言い合うのがいやになった。
全部この子の言う通り泣きがしてるのだ。
だって、
――いきなり勇者が体を壊して障碍者になってるんですけど!
それをまさに補足するよう彼女が言った。
『みるに、女神がお前に期待したレベルは先遣隊みたいなもんだ。
情報をより詳しく。
そんで、お前なんか良くて数週間もてばいいくらいな判断。
その証拠に、神をも超える無敵力にて、救世の勇者、メシアとして大地に降臨。
瞬く間に敵の全てを葬り、
新たな芽を地上に、
新たな輝きを大地に。
世界は数人の子供らによって永劫の平和へと導かれるのだ――
これがばっちゃに概要端折ってもらって、聞いた全て。
だが、お前には該当しない。
もう、喉も壊したから』
――やっべぇ、言い返せねぇ。
というかタイトル名変わったわ。
【俺、毒殺から女神の元に召されて固有攻撃創造神パワーチートもらって異世界転移。だけど俺はこの世でうはうはになる勇者ではなく、女神に奪われ、泥臭い脳力のみ。骨が固い、再生する、だけ。攻撃は硬い骨なので構わないからぶん殴れ!
でもただの派遣の情報収集体。
仕方ないので現地人と共闘戦線、あらかたボスを反骨精神でぶった圧した頃を見計らって、奴が来る!
天から真の勇者降臨!
超イケメン、メスガキみんないっせい発情、やつはもてもて。
しかも一人で残りの雑魚とラスボス倒して勇者様のハーレムPT建設、俺はお手伝いでロープで巨岩から切り出したブロック運ぶ役。
対照的に勇者は王と教会権利破壊。
怖いの無いのでウェルカムだよガールズ?――で、黄色い声で迎えられた勇者はハーレム形成。
うるせぇカルトハーレム椅子羊ゴブリンまで殺して無敵素敵最適!
状態でこの世の春を謳歌、
俺の彼女も数時間じゃなく秒でNTRて、
それをみて必死に興奮する俺。
――「う、」――な僕は、その事実をみせつけられて――どぴゅ――「最低だ……」な、でも幸せな世界で生きてます。
これ、何度もしてもらったら完全にν性癖覚醒。
僕も勇者様に本当に感謝です】
――が、これからの新タイトル決定だ!
なげーよ。
丸で俺が馬鹿だよ。
ふざけんなよ!女神!
そこまで考えていたって、予想した。
そしたら、意外と胸をえぐてってきた。
いや、全力で――
……勝てる気しねぇ。
……ミリ単位も、いや、ナノ単位か?
……世間の人気的にも社会的にも……
……こいつぁ、いけなかった。
彼の勇者だもん!の意地を維持するレベルがいっきにロリサキュバスにもってかれるレベルでだ。
そんな涙を流し始めた彼をどう見たか、彼女はつづけた。
『泣くなよ……』
【泣いてねーし】
『勇者死す!……社会的にお前が。
で、新しい勇者が来る、
周囲の女もお前のストーリーも、一切合切奪われる。まさに死んだ勇者みたいだ……って、マジのもろ泣きしするな』
【してねーし】
『まぁ、あれだ――てな訳で、
だから使い走りのお前に全てを教えず、お前がいて天界で不利益な情報をここでも与えられない。
なら、不要な情報削除。お前はあくまで偵察か斥候か、派遣か。
いずれにしろそんな役割だろう。
何も教えられず、
ただ突っ込んで、
ある程度の情報を得て、
もしくはこの戦争の中枢の何かに一撃できるような拳か蹴りの破壊工作できたら、一発さんきゅ。それでおしまい』
【え、やだ、今のチート能力、拳で破壊してこい――これと同じ事ピンポイントで言い出し始めたんですけど、この子……】
彼の驚愕!
全ての的中に、え、これって、誰でも先読みできるような単純冒険譚?
【いやああああああああああああああ、おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお! だましたああああああああああ、あの女神、僕をだましたあああああああああああああああああああああああああああ!】
そこまで至って、また大絶叫。
それを無視するリリキャルもただ者ではないようだ。
彼の悲憤と怨嗟の叫びが天に届くかの如き状態で、
……つづけた。
『気にすんなよ。一時期だけ異世界くんだりした、哀れ魂。
どうせ敵に囲まれて撃たれてさっさとくたばり輪廻に還る。
そんで天界に戻っていったら、
女神がお前の為に、
簡単なお願いだか希望だかを聞いてもらって、
叶えられるなら叶える。
無理なものは無理。
はい魂消滅。
もしくは輪廻で別異世界。
ミトコノドリアか、誰かの糞の遺伝子の一部に輪廻。
腐って風化して塵に消えるか、
巨人のこぎたねぇ鼻くそか。
最後に大地に唾吐いた糞ゴブリンがいて、その唾の唾液の素粒子が、次のお前の輪廻先だ。それくらいの存在だ。理解したか?』
【ひどい】
ただ、それしかない。
そしてちょっと彼は泣きそう。
否定ができないから。
何故ならあの女神ならやる。
ファッキンマザーファッカー
そう言った程度で、この極刑のような輪廻落とし。
女神もこいつも、この世界も敵だ。
そうとしか言えない。
そこまで彼も理解できるから、逆にお利口な頭が憎たらしい。
だから彼はぐずっと鼻水をすすった。
なにより予備知識なしでこんな危険地帯に降ろす女神も、この世界の現状を知らないわけがない、つまり駒。遊び道具くらいにしか人の魂を見てないのだと気づいた。いや、気づかしてもらえた。
このメスガキに。
それだけは感謝するのだった。
そしてもうご主人様になりかけてるメスガキが言う。
『――神なんて信じる奴は自分の欲望を満たすための道具として行使する頭おかしい連中だよ。
お前いきなり家に来た奴が、
【神を信じますか~? 神の使徒になってやりたい放題しませんか~? 略奪からご〇姦、殺害まで! なんでもできますよ~にこにこ】
こええだろうや。
腐ってるだろ脳みそ。
あぶねーだろ。
だからよ、女神は当てにならんと結論。
理由。
お前に、ここに来させてるのに、
食い物や敵を一気に殺す武器すらくれない、
この世がどんな状況か、細かい知識もくれずに会話だけできる能力だけバフ。
で、お前は喉を失い肺も失いかけてる失敗作。
そんな女神ってやつぁ、ただの糞垂れてる雌豚だ。
まぁ、連中が何考えてるか知らんが、
せいぜい奴らの思惑で指示通りに動いてここで死ぬんだろ?
なら、そのあとの魂は、ゴブリンの痰か唾か性病の素粒子に生まれ変わるんだろうから、奴ら神々は満足。
神の上司や親とかにバレないよう、デコイの魂をお遊びの世界……この世界に送ったけど、死んで輪廻に屠る。
これで連中の後顧の憂いは消え去った。
ならお前が女神とか神々とかとアクションとれるなら、
アマキンドみたいに三回のメールサポート移行、あいつらは同様に冷たくなるぞ。
ここで死んでくれるまで。
なんでそこまでして、神の雑魚手下をしなきゃいけないのか。
それはしらねーけど、
お前はその程度の価値だ。
等しくうちらと同類の糞だ。
糞だから、最底辺だから……」
そこでメスガキは、何故か瞳に闘志を宿し!
「なら終わるんじゃなくて、ここでタフガイになって、
生き残れ!
勝利しろ!
そして場合によっちゃお前の魂を利用した天界を破壊しろ!
むこうにいけたんだ、できなくはねーだろ!
ここでえ戦い方を学べ!
そして神を全て殺せ!
唯一神も殺せ!
それだけを支えにお前は生きろ……それが自由を勝ち取るってことだ』
……とぅんく!
やだ、この子、かっこいい。
しゅてき。
惚れちゃう。
これマジ惚れちゃう奴だ。
ダメな奴だ。
女神様ごめんなさい、僕はメスガキの逸物に勝てないよわよわざこ雄になります……
とか、いいたくなるほど、
――すげぇメスガキ!
というか思考がすげえ!
ここを平和にしたらその実力で天界いって、
俺を利用するあの女神をぶっころせ!
神を殺せ!
といいたい訳だ。
そこで、彼も考え、一つ結論。
――絶対生きてやる、と。
*****
こうしてビーンズ青年と自称美少女は移動する。
二人で、瓦礫と倒壊したビルディング。
黒く燃え盛る――話から察するに敵国の低空域掃討戦闘機とかの燃料、
永遠に燃え尽きない系の燃料から炎が上がって、
天空からの光無き今、冷気で凍えるはずの世界を救う地獄の業火がこの世の暖房だという事も教わった。
だから陽光もないのに氷河期状態にならないのかとも理解した――
炎は二人が走れば追走するように揺らめきを起こす。
その地獄の世界で、
彼の数奇な冒険が、
一つのちっぽけな殺戮と血の臭いとへばりつく汚物の悪臭だけが現実を認識させる、
お子様お断り上等――異世界大冒険はここに始まりを告げるのだった。
――さて、とりあえずヒロイン?も出た。
冒険の旅が始まる訳だが……
異世界に来て初めて彼が出会って、
会話イベント達成。
導き手は幼女だ。
これは幸運なのか、数奇な運命が招いた必然の結果なのか?
少なくとも彼は彼女に出会う間に彼は身体を大自然からの送り物において障碍者にされ喉を失う。
体の六感は未だ現実を受け入れられず、
声がでない意味を想う。
絶対にだせない言葉。声の音。
理由・喉仏が胃袋かどっかにおっこった。
もう、あるべき場所にない。
この心境、例えるなら、彼女と一緒に勝ってプロポした結婚指輪を糞したばかりの小便ミックス便器に落とし、汚いから諦めた気分だ。
拾って出して消毒して乾かしても、便器に落とした事実は忘れられない、下手すりゃ一生涯ついて回る。
そんな気分だ。
わかってくれるな?
――でも浄化用呼吸器なるものから吸った薬品噴霧のせいか、彼女の言う通り肺は最悪の結果にならず治癒してるご様子。
痛みは徐々に消失。
でも喉は――胃の中だ。
喉頭結節――つまり喉仏も何の抵抗もなく雪面部から剥がれ落ちて、壊死した遺物として胃液を内包する胃に落ちた。
そんな気がする。
事実なのだろう。
認めたくはないが。
それでも 肺はぎりぎり保たれたと喜ぶべきか。
個人が噴霧器用のバックパックマスク携帯で、対象者を数分治す。
やべぇ文明レベルだ。
宇宙人並みだよ。
だから、みんなの夢は叶わない……
――異世界転生、転移。
なのに本来なら。
前世のノウハウで中世以下文明デフォの異世界人はなにをしてやっても超ビックリ!
『賢者様だ!』
『大魔法使い様だ!』
『神や勇者様だ!』
と、なって、もてもて。
国王に知れて呼ばれて凄いんだぞ!な、前世の記憶からの何かを創って、度肝を抜かせ、もう姫は股が雌汁かまして嫁になるしかない!
って、なるはずなのに――
……お馬鹿全開ラノベでは!……
でも、ここでは俺がが原始人だ。
せいぜい、ここは重力が軽い?
なんとなくだがそんな気がする。
つまり、
まさに、
無力!
――ここで俺のやる事て何かあるんですか?
そう思った。
そうこう彼がへこんでたら。
どうやら本編に近づいたようだ。
【――俺の冒険は、ここから始まる!――】
彼の眼差しが断固たる決意!
決意!
決意!
理由!
だって目の前に突如それは現れた。
超巨大な土色でできた、巨大な城塞が見えてきたのだ。
一瞬ゾッとしたが、
よく見たら彫り物の岩?
特殊鉱物壁?
――だけど外壁の彫刻なんとかしろ案件!
人や化け物の顔(もしかしたらこの世界では通常運行。普通にそこらにいる住人異種族の代表や偉人、なのかもしれないが)等などが、
怨嗟の泣き顔や、
苦悶の憤怒顔。
もろもろAI作成して3Dプリントしたようなリアルアート状態で彫られていた。
ロリよりさらに先の存在。
ペドフェリアが喜びそうな彼女。
美幼女求めしモノ――つまりペド野郎。
そんなのが喜びそうな対象者たる彼女は、その不気味門まで近づき、
途中で止まった。
そしたら足元に――
――チュイン!
――っと、光弾着弾!
何の脈絡も警告もなく……
大地が、
融解した……
遅れた、すまんな。
いちいち挿絵つくるの、やめときゃよかった。
またあした!




