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14.見守られながら
「輸血を急げ!」
「頻脈だ!」
「このままでは…!」
そんな声が聞こえて、うっすらとした意識の中目を開けると、腕にチューブを刺されていた。驚いて、振り払おうと動こうとして、止められる。それはそれは、優しい手で。
「大丈夫。大丈夫だ」
握る手が優しい。よく知っている手だ。恐怖心が薄れて、おとなしくただ息をしていると、次第に身体が楽になってきた。輸血と言っていた。抜かれた分、入れられているのか。でも、誰の血だろう。シャーロットは、自分の血が稀血だと知っている。輸血できる人はそういないと思ったがーー。
「安心するといい。もう、カールもあの魔女も、この世にいない」
嗚呼、手を汚させてしまったのか。そう思うと、胸が苦しくなった。一体誰が、私だけが背負うはずの郷をーー。
「今は休め。大丈夫だ。君が起きるまで、ずっとそばに居る。全部やる。全部だ」
なんだか泣きそうなそんな声に、答えることができない。ただ、か弱く動く手の先で、スティーヴンの指を触った。




