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第45話 読めない一頁
慎一はノートの最後のページを開きかけて、ためらった。
そこに何が書かれているか、見当がついた。香織が辿った道は、自分が辿っている道だ。なら、最後のページには、香織の最期が――そして、自分の数日後が、書かれている。
だが、まだ、読めなかった。
読んでしまえば、認めることになる。あかねが餌だったことを。自分が、生贄として、ここへ連れてこられたことを。
慎一はノートを閉じ、上着の内側にしまった。
最後のページは、すべてを覚悟してから読む。そう決めた。中途半端に知って取り乱すより、知り尽くして向き合うほうが、まだ、自分らしかった。記録は、最後まで、正しく読まれなければならない。




