モノクロ
彼はスマホを使っていた。なんでも1人で映画を作りたいそうだ。しかも、モノクロの映画を。
1人だから短編の映画になるけど。そう言っていた。
色々な場所に行っては、スマホを使って撮影をする。主に景色を撮っていた。
人は撮らないようにしていた。肖像権の問題が面倒臭いからだそうだ。ゆえに景色を中心としていた。
どんな映画になるのだろうか。景色ばかりの映画になることは間違いない。ただ撮っているように見えるが、そこにどんなテクニックを使って撮っているんだろうか。
モノクロの映画。確か、最初の映画は音が無くて風景が主だったか。トーマス・アルバ・エジソンも関わっていたんだっけか。サイレント映画と呼ばれていたというのを記憶している。
彼が映画を撮りだしてからウィキペディアで調べたんだったか。しかも、映画の歴史というのは120年も経っているそうだ。
彼が作る映画は最初期の模倣なのかもしれない。
ゆえにモノクロのサイレント映画なのだろう。
変わり者の彼だから、何かしらの意味はあるのだろう。どんな意図を込めているのか分からないがね。
でも、面白いと思う。原初の映画に何かしらのインスピレーションを得たのかも知れない。
昨今の映画と比べたら、時間も短いだろうけど。そこは彼なりの仕込みがあるのかもしれない。モノクロの世界にはどんな意味を込めたのか。探しながら見るのも楽しみである。
考察好きの人々から見たら、どんな評論が出てくるのか。カラーテレビ以前のテレビはモノクロだったと聞く。そこに言及するのかも知れない。どうなるのか分からないがね。
しばらくして彼から連絡があった。どうやら映画ができたようだ。お疲れ様と言いたい。
映画の感想は想像に任せるとしようーー。




