第99話:バーでのこと
ホテルの地下にはバーがあった。
「どうせだから飲みませんか?」
と誘われて、ノンアルコールでいいなら、とそれを受諾。壱岐尾先生とキレイさんが俺を連れてバーへと出向く。二人とも貸し出されたナイトドレスを着ており、とてもエロティックに胸や太ももが露出している大人な服装をしている。そうしてそんな爆乳の女性二人に挟まれて酒を飲まないというヘタレな俺。いや、皇帝権限で飲酒許可を出してもいいんだが、一応ここは日本なのでな。
「余市の十五年物をハイボールに」
「先生はピンクレディを所望します」
「あー。シンデレラをお願いします」
ちなみにシンデレラはノンアルコールカクテルだ。注文したのは俺。
「それにしてもオワルちゃんはモテモテね」
あらあらと笑ってキレイさんがからかう。
「昨夜は五人でしたんでしょう?」
色々とエンプティになるまで付き合わされた滋養強壮剤のお世話になったのは俺だけの秘密ということで。
「カレンは可愛かった?」
「そりゃもちろん。なんたってキレイさんの娘ですから」
「はー。わたくしもああいう時代に戻りたいわ」
ハイボールを飲みながら、キレイさんは娘を羨ましがっている。
「ご主人様。今夜は先生と……」
「あら? 壱岐尾先生はオワルちゃんをご主人様って呼んでるの?」
「ええ、恥ずかしい写真を取られて逆らえないんです」
最初から逆らう気なかっただろ。お前。
「いっぱい恥かかせてくださいね♡」
「善処する」
「じゃあ今夜は壱岐尾先生とわたくしとでしましょうか」
爆乳コンビと一夜を共にするのか? 俺のメガバスターキャノンが果たして持つのか。砲身が熱でオーバーヒートしないか?
「大人の女を教えてあげますから♡」
「もう十分教えてもらっただろ」
キレイさんの御指導のおかげで、俺はレディとのレディファイトに理解を示すようになった。
「ご主人様♡ 先生はもう……」
「落ち着け」
隣に座っている壱岐尾先生。そのナイトドレスで強調されている尻を俺は撫でる。
「あ♡ ご主人様♡」
「嬉しいか? ドスケベの女教師?」
「とっても光栄です♡」
だったらよかったよ。
そうしてバーでの飲みは続く。一応徹底的に俺は酒を飲まなかったが、まぁそれはそれとして。
「こうなるよなぁ」
という結論に達し。
「ご主人様ぁ♡ 先生を辱めてください~♡」
「オワルちゃん♡ わたくしのおっぱい気になる?」
ならないと言えばウソになるのだが。
「たまに思うが大人って何で毒だとわかって酒を飲むわけ?」
「嫌なことを忘れるためです」
「俗世に対する禊とでもいいましょうか」
俺も大人になればわかるのかね?
「アイリッシュウイスキーをツーフィンガーで!」
「こっちには針葉樹林」
どうやらキレイさんはウイスキーが好きらしい。
「これからすることは酒の勢いということで♡」
恐ろしい御仁やでぇ。本当に。
「オワルちゃん♡ わたくしのおっぱいどう?」
「最高です」
「ご主人様♡ 先生のおっぱいは?」
「そのだらしないデカ乳は俺のモノだろ?」
「はい♡ そうです♡ 先生は一時的に所有権を譲渡されているにすぎません♡」
「あらあら。壱岐尾先生ってマゾなんですね」
「ずっとご主人様を探していたんです」
「それでオワルちゃんに?」
「この御方こそ先生のご主人様です」
「愛されているのね。オワルちゃんは」
「贅沢な身分であることは否定しませんよ」
別に今更どうのこうのいうつもりも無いし。
「じゃあ爆乳コンビで挟んであげよっか?」
「既に挟まれていますが……」
両隣に爆乳の女性がいて、二人とも酒に酔いながら俺の二の腕に胸を押し付けてきている。これで興奮しない奴は地球的男子のカテゴリーの例外だ。
「そうじゃなくてぇ♡」
「ご主人様のアレを♡」
「それはまぁこの後のお楽しみってやつで」
「オワルちゃんの♡ 逞しいもんね♡」
「ご主人様のモノに先生は徹底的にわからされました♡」
そりゃ重畳。俺はパインジュースを飲む。
「ちなみに若い子たちとの一夜はどうだったの?」
「まぁ最高の一言に尽き」
「誰が一番気持ちよかった?」
「黙秘で」
言えるか。角が立つわ。それでも全員の――――がそれぞれ違うのは興味深かったけど。
「じゃあ大人の女を味わわせてあげるわね♡」
「ご主人様の御命令なら先生は何でも聞きますよ♡」
「たとえば(※自主規制)で(※発禁用語)しながら(※情報検閲)とかするのもあり?」
「はい♡ ご主人様の御命令なら♡」
マジかよコイツ。マゾってある意味無敵だな。
「じゃあそろそろ行きましょうか」
そうしてバーの飲み代を払って、俺の部屋へ。とは言ってもキラの奢りのスイートルームなのだが。ルームサービスもあるのだがさっきまで散々バーで酒を飲んでいたので、今更ルームサービスを頼む意味もなく。
シュルリと衣擦れの音がする。気づけばキレイさんと壱岐尾先生のナイトドレスが地球の重力に惹かれてダイクンの息子の粛清対象になろうとしていた。もちろん二人はそこから全ラになって戦闘態勢に入る。ほら全身をシュラに変えるが故に全ラだから。
「オワルちゃん♡」
「ご主人様♡」
はー、やるしかないか。
「バツイチと女教師ねー」
こんな贅沢が他にあるか?
「ん♡ ちゅ♡ オワルちゃんの唇甘いね♡」
「ご主人様♡ お借りしていた、だらしないデカ乳をお返しします♡」
「じゃあ左右から挟めるか?」
ガイア、オルテガ、マッシュ、ジェットストリームアタックをかけるぞ!
と言っているお前は何者だ?
「楽しみましょうね♡」
「先生はご主人様のメスブタですから♡」
コンプラ的に大丈夫か? それが心配だ。




