第107話:ウニイクラ丼にも限界はある
「いっただっきまーす」
そうして日本に不法入国。北海道でウニイクラ丼を食っているのは、俺と、それからキラだった。宿題を見てやって、そのお礼に……ということでウニとイクラを食いに行こうと目をキラキラさせながらキラがそう言って、北海道へWARPドライバ。そうしてバカでかいどんぶりに米は常識的に、ウニとイクラは非常識的に乗せられたウニイクラ丼が出された。そりゃ豪勢で美味そうではあったし、実際に美味かったのだが。問題があった。量が多すぎるのだ。一人で食う量の限界値を超えており、最後ら辺になってくると、「もうウニとイクラはいいっす……」という意見が胃袋から聞こえてきた。
「ふう。食った」
それでも海の幸を蔑ろにするわけにもいかず。努力と根性でガンバスt……じゃなくウニイクラ丼を食べ終え、そのまま北海道観光へ。
「うわー。無雲帝国バチボコに燃えてるねー」
結論少女ユニバーゴがプレジデントをアレでアレした後、世界は無雲帝国に対して極端に二分した。一つは無雲帝国を壊滅させるべし。一つは無雲帝国に逆らうなどとんでもない。どちらの意見が正解なのかは歴史が決めてくれるだろう。
「キラとしては辛いか?」
「いやー。帝国の意向には別に不満はないんだけどねー。ただちょっと……」
あははーと困ったようにキラは笑った。
「場合によってはユニバーゴ陛下と戦うことになるかも」
それについては俺も知っている。というか、俺がそのように仕向けているわけだが。
「国際魔法少女基金……か」
「そゆこと」
結論少女ユニバーゴは虐殺も辞さない独裁者。そんな彼女に世界を支配させるわけにはいかない。そう不安を持っているのは世界の市民の総意だ。だがそれはそれとして無雲帝国の属国になれば核融合技術を提供してもらえる。それは国家としてとても魅力的なアドバンテージと言える。
「百兆円かー」
途方もない値段に思えるのだろう。
「仮に堕星少女スタッブスターとしてユニバーゴと戦うとして……勝てるか?」
「さあ? 相手の魔法も未知数だし」
実は俺は知っているんだがな。
「ま、いいじゃん。とにかく色々見て回ろうよ」
そうして北海道を観光して、色々と見て回る。さすが広いだけあって風景も綺麗だし、解放感もある。釧路湿原なんかも見事だった。
「お土産にマリモでも買って帰るか?」
「モ〇コリの方?」
まぁネタとしてならそれでもいいが。
「私はオワルとデートできるだけで幸せだから」
「じゃあ今日は……」
「もちろんホテルは予約済みだよ?」
ぬかりはないらしい。
「えへー。久しぶりにオワルを独占できるね」
「嬉しいか? それ……」
「だってオワルには私の全部見られちゃってるもん。もう逆らえないじゃん♪」
そんな嬉しそうに言うことでもない気はするが。そうして北海道観光をしつつ、世界情勢についても語り合い。無雲帝国のこれからとか。核融合をどうするかとか。
「そもそもブローギアのエネルギー出力の方が凄くない?」
堕星少女スタッブスターのブローギアなんてブラックホールを作れるしな。ただしあくまで俺のWARPドライバありきだが。
「オワルはこういうエネルギー産業についてはどう思っているの?」
「結論だけ語るなら好きにしてくれでフィニッシュ」
「無責任だねー」
「実際に背負う必要もないだろ」
それが無雲帝国皇帝ともなれば話は違うが。今の俺は遠藤オワルだ。
「でも核融合技術を提供したら無雲帝国のアドバンテージなくならない?」
「そのために国家予算の一割を納めろと言ったんじゃないか?」
言ったのは俺だけど。
「ま、いっか。難しい話をしてもしょうがないし」
だな。
「ホテルではカニを食べようね」
「昼飯のウニイクラ丼がまだ胃の中に……」
「でも夕食はカニのしゃぶしゃぶだよ?」
それは食わねばなるまいて。そうして予約したホテルにチェックインする。普通に二人部屋を予約しているんだからもうやる気満々というか。
「じゃあ食堂に行こう」
またもやキラキラした瞳で、キラはそう言うのだった。カニのしゃぶしゃぶが楽しみらしい。まぁ確かに美味いよな。カニ。というか甲殻類。
「んー。美味しい♪」
既に剥かれているカニの身を昆布ダシのお湯にくぐらせて食べつくす。甲殻類の身を味わう幸せは何と言うか。至福の一言で。
「美味しいでしょ?」
「超美味い」
問うてくるキラに俺もサムズアップ。そうして温泉につかった後、二人部屋に戻ることになるわけだが。
「するのか?」
「むしろしないの?」
そりゃやりたいかやりたくないかで言えばやりたいが。
「じゃあ全ラになってくれるか?」
「オワルがそういうなら、喜んで♡」
シュルリと衣擦れの音がして、脱衣所で着替えたのだろうバスローブがパサリと落ちて下着姿になる。とてもきれいな女体。本人はおっぱいが平均値であることを気にしているが、俺にとっては彫刻からピグマリオンが命を吹き込んだのでは、と思わせるほどに芸術的な女体に映っている。
「オワル。目がエッチ」
「しょうがないだろ。こんな極上の女体を見たら」
まだ下着姿だけど十分ホッキ貝してしまう。
「興奮するんだ?」
「とても。すごくな」
「じゃあビーチクが見えたらもっと大きくなる?」
間違いないな。
「オワルはさ……」
「どうかしたか?」
「バーゴストライクと結論少女ユニバーゴが戦ったらどっちを応援する?」
「難しい問題だな」
「無雲帝国の国民としては結論少女ユニバーゴかな」
「あえて卑怯な言い方をするが、どっちも応援する」
俺がそう言うと、キラはクスクスと笑った。
「確かに卑怯だね」
「おう。いくらでも軽蔑してくれ」
「軽蔑なんてしないよ。オワルも私が世界中の男を嘲笑っても軽蔑しなかったでしょ?」
アレはアレで可愛げがあるからな。
「好きだよ。オワル。大好き」
そのまま最後の一枚をキャストオフしてキラは全ラになった。
「この身体は全部オワルのモノ。だからたくさん味わって?」
言われて俺のアレも肥大化する。
「やっぱりオワルのって大きいよね?」
他者と比べたことが無いから分からん。
「……あ♡」
そうしてキラの嬌声が響く。




