傷心のばぶー
「見損なった!薫君は蝶も花も愛する心優しい美少年じゃなかったの!ひっどい」
ぷんすこ花子は怒る。
「俺はそんなできた人間じゃないよ」
困った顔の薫君は、やはりあの日のままに。
「私のパンツ入学式で拾ってくれたの、薫君だったじゃん!私嬉しかったのに」
「そう?ごめん。俺も仕事だから」
「ふんだ!離婚だ離婚!!薫君とは離婚だからね!」
薫はため息をつく。
「俺だからまだいいけど、本気のプロ雇われたら花子さん、多分死ぬよ。まだカモフラージュに、俺と結婚しておいた方がいいよ」
「警察に行けば」
前は次郎君のこと好きだと花子は自覚していなかったからびびって、警察にもいかずに薫と結婚してしまったが。もう今は違う。
「行ってもいいけど、ほぼ百パーセントもみ消されるね。権力持っていると、恐ろしいほど警察は事件を裏からもみ消すよ、実際俺見てきたからそうだよ」
「そうなの!?」
「そうだね」
重々しく薫君は頷く。
知りたくはなかった豆知識である。
日本の警察とは一体・・・・。
「次郎君と結婚したいだけなのに」
ついに花子はびぇええええええええんと、泣き出す。
薫君は花子を抱き寄せ、頭をなでた。
「はなせや」
嫌がる花子にかまわず薫は、花子を抱きしめて頭をなでた。
「よしよし、大丈夫だよ。疲れたから、一休みしようか」
「薫君ママみたいだね」
花子はちょろかった。
「そうかな?母親は泣いている女の子を抱こうとは思わないけど」
「何かしたら、もぐ」
「大丈夫。何もしないよ。やることやったし」
「殺す」
「ごめんね、これも仕事だから。俺もやりたくはないんだけど」
「ひどすぎる。うわぁあああああああん」
「よしよし。いい子、いい子」
「ばぶー」
薫君に寝かしつけられ、花子は眠りにつこうとしたのでした。ぐがー。
しっかし、花子の不幸を願う雇い主とは一体は誰なんだろう?と、花子は疑問に思う。こんなに清く正しく生活する花子を逆恨みする人物ってろくでもないんだろうなと、薫君に布団の上からポンポンされながら、花子は考えた。
どちらにせよ、殺すと、花子は決心する。




