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只じゃなくても高いものはある。

「俺に協力してくれるなら考えてもいい」

そう薫君は言ったのでした。


「協力って?」


「梅田次郎の兄、梅田英継を、誘惑してほしい?」


「はぁ?」

なんで急に次郎君のくそ兄が出てくるのかわからない。花子の脳裏ははてなマークでいっぱいになる。???


「花子さん、次郎君のお兄さんって知っている?」


「知っているけど。なんで次郎君の兄を誘惑?」


「その人が邪魔なんだ。俺の雇い主がね」


「邪魔だから誘惑?さっぱりわからない。池にでも沈めればいいんじゃない?」


「内緒。あまり詳しく言うことはできないんだ。俺にはまったくわからないけど、恋愛って厄介な代物らしいからね。今回はそれが有効だと判断したんだ」


「よくわからんけど、次郎君のくそ兄、私のこと初対面で、ブスって言ってたから、誘惑だなんて無理だと思うけど」

次郎君の兄は見る目がないのだ。


「大丈夫。花子さんが彼に付きまとって、ただ誘惑してくれれば」


「そうすれば、次郎君の両親抹殺してくれる?」


「いいよ。完全とは言えないけど、多分花子さんと次郎さんの結婚を認めてもらえるようにするのは簡単だと思う」


「本当!?じゃぁ、さっそく契約書書かなきゃ!!」

花子は喜びで飛び上がる。


「ただもう一つ条件がある」


「何?」


「次郎君にこのことは言わないでほしい。誰にも秘密に」


「え、ばれたらまた厄介になるじゃんか!無理」


「できないならいいんだけど」


「やるけど!次郎君の手のものかなにかが、私のあとをついてきたら速攻でばれない?」


「次郎君には俺から話しておくから」


「そう?やった」


「そういえば、花子さん処女喪失した?」


「はぁ?」


「次郎君と一緒だったんだろう?」


「ま、まぁ」


顔が赤くなる。

実は処女喪失寸前あまりに痛くて、花子は次郎を殴ってしまったのだ。でもまぁ、途中まで海中トンネルかいこうしたみたいな感じなので、やったということで間違いないだろう。

花子は痛いのは苦手だ。妊娠出産だなんて、想像しただけで無理だ。


「よかったね」


薫は花子の頭をなでる。


「薫君、それセクハラ」

「ごめんね。誘惑するときに使えるかなって」


「薫君、最低ですな」


「よく言われる」


薫は微笑んだ。


「さすがに次郎兄くそとセックスすると、砂吐きそうになるから無理。別の方法で適当に誘惑してみる」


「どんな誘惑?」


「チョコレートを贈り続けるとか?」


「そう」


「薫君苦笑いしているよね?なんで」


「別に。花子さんよろしく」


薫はそっと花子の頬に口づけるので、花子は薫の頭を叩こうとするが、腕を掴まれた。すげぇ、条件反射であった。


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