只より高い物はない
以下会話
「おとなしくしてろよ」
「しているよ♡」
「くすぐってぇ!どこ触ってんだよ」
「ん♡気持ちいい?」
「馬鹿野郎」
「可愛い」
顔を赤くする次郎君を、ぽあ~と花子は見上げる。
次郎君は腕で顔を隠して、「死ね」と言いました。
詳しく書くとR18になるので大幅に省きますが、というふうにやっているうちに本気の喧嘩になりました。
あれやこれやがあり、花子は次郎とは一言も口を利かずに、ホテルを出たのでした。花子は家に帰って一人考える。
なんとか次郎君の父親と母親を抹殺できないかな?と。あの二人がいる限り、次郎君とは幸せにならないだろうし。
その時家の呼び鈴が鳴った。けったるいが仕方がなく、花子は「はい」と、家のドアを開ける。
「花子さん、忘れ物」
そこには花子の落としたバックをもって立っている薫君がいたのでした。
正直花子はしょんべんを漏らしそうになりました。
「桜さんがごめんね。ひどいことをしないように話しておいたから」
「な、なんか私が部屋に戻ってすぐのゲストタイミングだったね、薫君が内に来たの」
「ああ、花子さん、色んな派閥に見張られているからね」
「そ、そっか」
「はい」
薫君にバッグを手渡されて、花子は受け取る。
「あ、ありがとう」
そこで薫の顔を見ていたら、花子はあることを思いつく。どうせだめだろうと思いつつもいってみることにした。
「そうだ、薫君って殺し屋、じゃなくて、始末屋なんだよね?」
「うん」
「次郎君の家族消せない?」
そう花子が言ったとたん、薫の目の色が変わった。薫は花子に間近に迫る。胸と胸がくっつきそうだ。
吐息と吐息が交じり合いそうになりながら、薫君は花子に囁く。
「いくら出せる?」
「いくらとは」
「仕事の代金」
「うーん。一万円くらい?なんちってー」
花子は貧乏だった。
「………」
「だ、だめだよねぇー」
薫の深淵のような瞳が花子の瞳を静かにとらえている。
薫は手を伸ばして花子の頬に触れた。
「山田さんならそれ以上に払えるものがある」
「は?」
「俺に協力してくれるなら考えてもいい」
そう薫君は言ったのでした。




