表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/48

嬉恥ずかしちっす

あれから何年かたった大人の花子は、振られてしまった薫君に、もう一度告白することにするのだった。


花子は昔教えてもらった薫君の連絡番号にかけてみたが、「現在使われておりません」と出てしまった。ずきんと、心臓が痛くなる。


「当たり前だよね」


もう何年も前の薫君の連絡先だ。薫君は花子のこと忘れてしまったのかもしれないと思う。それでも花子はどうしても薫君に思いを伝えたかったので、顔が広そうな同級生だった加瀬やり珍に連絡をとった。


「もしもし加瀬君?山田花子だけど久しぶり。少し聞きたいことがあるんだけど」


「や、山田花子!!!あの呪われた」


加瀬は花子からの連絡に、とても怯えた様子だった。なんでやねん。


「薫君の連絡先知らない?薫君に会いたいの」


「ま、まさかあいつを呪うつもりか?」


「なんでやねん!違う。ただ会いたいの」


「世の中ストーカー防止法があってな」


「うるせぇ、とっとと教えろや。私の〇〇食わせるぞ」


「勘弁してください」


そんなやり取りをし、花子は薫君の家の住所を教えてもらった。突然薫君の家に押し掛けるなんて、やばいなと思いつつ、花子は薫君に会いに行くことにした。


行こうとした前日、花子の家の前に、何故だか次郎が立っていた。


「花子、あいつに行かないでくれ」


「次郎」


「俺思ったより、お前のこと好きみたいだ」


「え、まじ?」


「まじだ」


「ふぅーん」


その次郎の気持ちは正直嬉しいが。


「悪いけど、このまま薫君に振られるにしろ何にしろ、やっぱりこのままじゃ不完全燃焼だから、告白だけはしたいの」


「分かっている」

そのまま次郎は俯いてしまう。

家に入れるわけにもいかないし、どうしたもんかと花子も立ち往生だ。


「なぁ、キスしていいか?」


「いやなんでやねん」


花子は大阪人でもないのに、最近なぜかえせ大阪弁使っている機会が多いなと、首をかしげる。


「キスしたら、俺がお前のことゴリラじゃなくて、人だと思っているかどうかわかるような気がする」


「動物園にいけや」


「なぁ、頬でいいから」


必死な様子で次郎がいうから、花子はうなずいてしまった。


次郎の唇が、花子の柔らかな美しい世界一の頬に触れる。

次郎の顔が真っ赤になっていた。


そのまま何を思ったのか、次郎は花子の顎をつかみそのまま口に口づけてきたので、頭にきて次郎の横っ面をぶん殴ってしまった。


「すまない!」


慌てた様子の次郎に、花子は動揺して家のドアを閉めてその場に座り込んだ。


自分の胸が早く鼓動を刻んでいるのが分かる。どきどきしてしまっている自分が、花子はなんだか嫌だった。

嫌だったので、花子は自分の鼻毛をむしって、どきどきを抑え込んだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ