バレンタインデーは犬になりたい。
桜さんはこの学校から転校し、更生施設に入ったとか何とか風のうわさできいたが、花子は興味ないので聞き流した。
「ば、ば、ば、ば、ば、ば、ば、バレンタインー」
その日花子はチョコレートを買おうと、店でチョコレートを見ていた。本当は手作りで作りたいけど、家で作ると飲んだくれの父親に何と言われるかわからないので、店で市販のものを買うことにした。
一応花子の友人の次郎にはチ〇ルチョコとう〇い棒を買った。
「うふふ」
薫君へのチョコレート選びはそれはもうなんだか楽しいものだった。ちょこれーとをえらび終え、家に帰ったのでした。
「おはよう、薫君」
花子は朝の登校してすぐに、薫君の元まで走った。
「おはよう。山田さん」
あれから桜をむしょ送りにして以来、花子と薫は少しお話しするようになった。桜はもうこの学校にはいない。薫は花子のものだ。むふふ。
「どうかした?」
心配そうな顔をした薫の手が、花子の頭に触れた。
するとそばにいたクラスの女子どもの悲鳴が響き渡った。
「や、山笠君、まさか山田さんと付き合っているの?」
クラスの女子の山梨一果が問いかけてくる。
「山田さんは、犬、いや、友達だよ」
困惑した薫がそういう。
いや、薫君今花子のことを犬と言ったよね?
「犬?友達?」
山梨さんが首をかしげて、にっこり笑顔になる。
「そっかぁ、まさか薫君と山田さんが付き合うわけないよね?…不釣り合いだし」
ぼそっと小声で最後の言葉を言う。
「花子が可愛すぎるからいけないね」
妬みは本当に怖いと、花子はしみじみ思う。
「山田さん犬じゃないよ。おっぱいついてるじゃん?それともそういうプレイ?
それに女と男友情なんて成り立つわけないじゃん」
とセクハラまがいのことをいうクラス一やり珍男の加瀬譲次がやってきて言う。
「加瀬君セクハラはやめて。今の彼女に加瀬君が二またかけていることちくるからね♡」
「言ってもいいよ。今の彼女セフレだし」
あっけらかんと加瀬君は言う。
「加瀬君って男と女の友情はないと思うの?」
ふと疑問に思って花子は加瀬やり珍に問いかける。
「ないじゃん。もし女の子と親友ぶったって、俺結局クラスの女の子全員とセックスすること考えるし」
「そっか。私加瀬君の下半身もぎとってゴミ捨て場に捨てること考えているから、もしかして加瀬君とは友達になれるかも」
「あはは。俺は山田さんのスカートめくってつっこむこと考えているかな?」
にこにこにこにこと花子は加瀬と笑い合う。
ふと花子は薫の方を見ると、なぜか薫は顔を赤らめていた。
なぜに?
しかし花子はいつ薫にチョコレートを渡そうか、迷う。結局花子はなかなかチョコレートを渡す勇気もなく、放課後まで持ち越しになった。




