90.あったのに
「まじか!」
まさか、こんな穴の下にあったとは考えもしなかった。
どんなに探してもないのには納得できる。
「でも、」
「私たちが見てた魔法陣と何か違うよね」
今まで見てきた魔法陣は青く輝いていたはずだった。
それなのに、今の魔法陣は薄い黒色で光を放っていない。
「...なんかかけてね?」
魔法陣をよく見ると確かにかけている。
だから、いつもと違うように感じたのか。
「魔法が使えないってことは」
「元に戻れなくない?」
終わった。
でも、この中に魔法陣を作り出す魔法を使える人はいない。
「じゃあ、未来の修復魔法で直しちゃえば?」
蛍が言った。
「そんな、簡単に言うけどさ」
「もし、修復する時間を間違えたら」
「ここで唯一帰れる魔法陣が消し飛ぶんだよ」
それは、想像しただけでも恐ろしい。
確かに容易にはできないな。
「じゃあ夢描の過去魔法で元の姿に戻したら?」
それなら、魔法陣が消える必要がない。
「それがさ、」
「最近魔法のコントロールの調子がどうも悪くて」
「いつ、元の形に戻るか分かんなくて」
「もし、移動中魔法陣が今の姿に戻ったら」
一生魔法陣の中に閉じ込められる。
「おい、詰んだわこれ」
未来の魔法でも夢描の魔法でも元の世界に帰れない。
そして、何もしないともちろん元の世界に帰れない。
「役たたずでごめん」
2人は申し訳なさそうに謝った。
「いや、私達も何もできてないんだし。」
第1この中に空間魔法が使える人がいればこんなことを考えなくてもいい
いや、異世界から元の世界に帰るために王を倒さなくてもいいのだ。
だから、決して2人だけのせいではない。
「...!」
「そうだ!」
陽葵が、人差し指を立てた。
「夢描の過去魔法を使って昔の姿に戻すの!」
「だから、それはさっきも言ったろ?」
蓮がつっこんだ。
「聞いて!」
「夢描が1回魔法で過去の姿にするじゃん 」
「そして、魔法陣が帰る前魔法が使えていた時代が分かったら」
「その時代に未来の修復魔法を使えば」
「確実にそして安全に帰れるんじゃない?」
「確かに!」
「陽葵意外と頭いいよね」
空が嫌味を含まずに言った。
「いや、一言余計だわ。」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
投稿時間が遅れてしまい申し訳ありません。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




