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84.自分でも分からない。

「...」


陽葵は、何故が無表情のまま近づいてくる。

寝ぼけているのか、

それにしても変だ。


「陽葵?」


「...」


返答がない。

やっぱり変だ。


「陽葵!!」


花が怒鳴るような大きな声を出した。


「っ、!」


花のおかげで陽葵の目に光が戻った。


「あれ?」

「みんなどうしたの?」


陽葵は、座ったり横たわっているみんなを見て不思議そうに言った。


「どうしたのって、」

「ドラゴンが襲ってきたのよ」

「覚えてるでしょ?」


空が陽葵に何ふざけたこと言ってるのと怒りながら言った。


「...ドラゴン?」


陽葵は、本当に分からないという顔をして言った。


「あれよ、」


花がいつまでもふざけたことを言う陽葵に痺れをきかせ、ドラゴンの方を指さした。


「え゛っ、」

「なにあれ」


さっきドラゴンと言ったのに


「陽葵いいかげんやめてよ」


未来が強く言った。


「え?」

「なにが?」


陽葵は、なぜ自分が怒られているのな分からないようだった。


「それよりもさ、」

「みんな凄いね!」


「えっ?」


「こんな強そうなドラゴンを」

「倒しちゃうなんて」


は?


倒したのは私たちではなく、陽葵ではないか。


何より、24人で全力で戦ったのにも関わらず倒せなかったドラゴンを

陽葵は、あっさりと2回の魔法で倒してしまった。


これは、新手のマウントか?


でも、陽葵がそんなことするわけがない。


陽葵のあの目は、本当に尊敬をしている。


「凄いって」

「倒したのは陽葵でしょ?」


「えっ?」

「えぇぇぇぇ」


―うるさい


驚いた陽葵の声はこの静かな森の中でよく響く。


「陽葵本当に覚えてないの?」


「倒したこと覚えてない」


さすがにここまで来たらふざけてるのではないだろう。


「誰かに吹き飛ばされて地面に叩き落とされたの場合覚えてるよ。」


そうだ。

陽葵は、あそこで血を流して倒れていた。


じゃあなんで


「陽葵は、森の中から出てきたの?」


そうなる。


意識のない状態では移動することは不可能だ。


「えっとね、」


陽葵は、思い出しながら言った。


「寝てる時にうっすらと」

「森の方から音楽が聞こえてきたの」

「そして気づいたらその音楽の方へ歩いてた。」


陽葵は、自分でも何をしたかったのか分からないようだった。


「てかさ、頭の傷を大丈夫?」


りかが、さっきの陽葵の血の流れようからただ事ではないことを心配していた。


「それがさ、」

「もう血止まったんだよね」


スっ、


「ほら!」


陽葵は、血の出ていた頭の傷を手で優しくなでたがその手には血が付いていなかった。


「まっ、」

「考えても分からないから」

「先に進むか!」


ドラゴンの戦いで気づいたら当たりが明るく日が差し始めていた。



ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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