80.....ここにいる、でしょ?
「きゃぁぁぁ」
和んだ空気を壊したのは、夢描の叫び声だった。
「どうしたの!」
異変を感じた陽葵は、夢描の近くへ駆け寄った。
「あ、、あれ...」
震える手で指さしたのは、
木々が並び、星の光も通さないほどの暗闇。
何に、怯えているのか分からない。
「...何も、見えないけど」
未来が、言った。
たしかに暗すぎて見えない。
「一体何が見えたんだよ」
蓮が、疲れてんじゃねぇ?と付け加えて言った。
「いや、絶対居た」
夢描は、言い切った。
「...気のせいでしょ」
「もう、寝ようよ」
花が眠いのか無理やり話を切ろうとした。
そこでこの話は終わると思った。
「......グ、ル......」
「...」
「なんか今聞こえなかったか?」
透が呟いた。
「え?」
「どこから?」
「あそこから」
とおるが指さしたのは、
さっき夢描が、何かを見たと言った方向だった。
「そ、そんなわけ」
みんなも怖くなり始めた。
「とりあえず火を消そう」
陽葵は、みんなに指示を出した。
そして、すぐに火を消した。
―シーン
「もしかしら、火の光で低級魔獣が側に寄ってきただけじゃね?」
悟が仮説を立て始めた。
「そうかもな!」
みんなも便乗して言った。
「そうかもね、なんだびっくりしt」
ドォンッ
「え、」
今、目の前で何が起きた?
突風が吹いたの分かった。
今も残りの風に前髪が揺れている。
「...ぎゃぁぁ」
誰かがまた叫んだ今回は夢描の声ではないな。
「陽葵!!」
何故かみんなは、1箇所に集まっている。
何やってんだよ
陽葵は、ここに...
あれ?
―いない
その時ようやく気づいた。
「陽葵、陽葵!!」
陽葵は、吹き飛ばされ勢いよく地面に叩きつけられていた。
陽葵の周りの地面は土の茶色からゆっくりと赤色が広がっていく。
「なんで、?」
周りからは、魔力の高い人の気配はしない。
「ゴァアアアア」
―魔獣の鳴き声
でも、人1人飛ばせるような魔法を使える魔獣は、この森にいないはずだ。
...本当にいないのか?
あの時たしか陽葵は、
いないかもと曖昧な言い方をしていなかったか?
ゴォッ
空から大きな物体が降ってきた。
それは、生き物だった。いや、魔獣だった。
魔獣の色は赤く
左右には大きな翼がついていた、
そして、身体中を纏っているのは頑丈そうな鱗だった。
「あ、あれは、」
花は、その魔獣を知っているのだろうか。
そんなに、強い魔獣なのだろうか?
でも、今のB組なら行けるかもしれない。
そんな淡い期待を考えられるほど冷静だった。
だが、次の瞬間やはり頭が回っていないことを思い知らされた。
「......ドラゴン」
その単語を聞いた時、
みんなは、死を確信した。
第80話見てくださりありがとうございます!!!
是非次回も見ていってください!!!




