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77.戦闘不能

「あっ!」

「ようやく帰ってきたァ」


未来が、果物を取りに行き長く戻ってこなかった司と陽葵に言った。


「えへへ、」

「意外と量が多くて」


そう言う陽葵の、腕の中には沢山のブルーベリーのような小さく青い果物だった。


「これは、ブーベナじゃないか」


直人がブーベナという果物を見ながら言った。


「食べられるの?」


陽葵が、直人に聞いた。


「もちろん、」

「しかも、これを食べると頭がスッキリとするって書いてあった。」


そんな効果を食べ物で、


「そんな果物があるんだな。」


司も知らなかったのか。


「司果物に詳しくないの?」


花が聞いた。

花も直人のような知識量はないがある程度の名前ぐらいは知っていた。


それなのに、司は知らないのだろうか。


「ふっ、」

「この俺が、果物の知識をいちいち覚えている暇があると思うか?」


司、

それは多方面から怒られるやつではないか?

司のナルシストは悟といい勝負だろう。


「へぇ、」

「じゃあこれも知らねぇよな」


蓮が、バカにしたように言いながら司の前へと出てきた。


「何をだ?」


司の声はいつもと変わらない。


「これだよ」


蓮が右手で持っているのは

ヴリトアフルーツだった。


「知らないな」


「そうかよ」

「散々自分すごいアピールしてたのにこんな果物も知らねぇとは」

「勇者様大丈夫ですか?」


「ちょっと蓮?」


この前の件をまだ許していないのかもしれない。


「お前はその果物分かるのか?」


「もちろん」

「この果物は、それはそれは美味いらしいぞ」


何を言ってるんだ蓮は、

直人がさっき教えてくれた内容と違う。


「そうか、良かったな」


司は、ぶっきらぼうに答えた。


「お前が食べろ」


蓮は、強く言った。

強引に司にヴリトアフルーツを押し付けながら


「何故だ?」


司の反応は正しい。

急に意味わからない果物を渡したら怪しむだろう。


「それを食べたら俺はお前を許す。」


「別に許さなくても」


「はぁ!?」


蓮の怒りをまた買ってしまうのか?


「分かった」


何故か、あっさり食べる意思を見せた。


「陽葵に怒られたくないからな」


なるほど、たしかに蓮と喧嘩すると陽葵は蓮ではなく司を怒る。

まぁ、悪いのが司だからだろうな。


「あ、ちょっと」


花は、司が食べるのを止めようとしたが遅かった。


しゃくっ


食べてしまった。


「う、うぅ」


食べてから少しして司が苦しみ出した。


「司!?」


そばに居た陽葵が心配している。


「おい、流石にやりすぎだ。」


健一が蓮を責めた。


「なんでだよ!」

「こいつ、俺たちに酷いことをしたんだぞ!」


ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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