76. ヴリトアフルーツ〜果物博士〜
「ぐは、」
「いやぁ、つかれたつかれた」
司達6人は、ものすごいスピードでゴブリンを倒すことができた。
「わぁ!」
「魔法石いっぱいだよ!」
「お前ら、すげぇよ」
透が感激したように言った。
「でも、透の固有魔法炎もすごい威力だよね」
「まぁな、だけど上手くコントロールができねぇんだよ」
透の使う魔法、炎は元素魔法だ。
他の、派生魔法に比べてどう特訓すればいいか書かれた本が沢山ある。
だが、透は何故か体内に貯めて置ける魔力量が多い。
というか、増えやすい。
そのため、特訓をすれば魔力のコントロールが難しくなってしまう。
「お金が溜まったら魔道具買おうぜ!」
そのことは、慎さんに相談したら魔力量を抑えてくれる魔道具があると教えてもらった。
でも、魔道具は結構いい値がついている。
簡単に買える代物では無い。
「だから、今回森に来たんでしょ」
花が、陽葵の耳元でこっそり言った。
「あれ、バレてた?」
陽葵は、いやぁ〜と言いながら笑っていた。
きっと、みんなのレベル上げも目的だろうが
魔獣のたくさんいる森で魔石を集めてお金にするのが陽葵と司の第1の目的なのだろうな。
「お腹すいたなぁ」
直人が、お腹をさすりながら言った。
「たしかにな」
「でも、俺ら食料なんて持ってねぇよ?」
悟が呟いた。
「何言ってんだよ悟」
「ここには、食べきれないほどの食料があるだろ?」
直人は、両手をいっぱいに広げて言った。
ここは、森の中だ。
魔獣も食べられるみたいだが、毒を持っているものもほとんどだ。
だから、
「果物か」
「そうだ!」
「でも、美味しそうな果物でも毒があるものもある」
「1回俺に見せてくれ!」
直人は、こっちの世界に来てからいちばん勉強したのが食べ物だ。
その熱量はすごく今となっては森の中になる果物の毒有る無しを見分けるほどまで覚えた。
「じゃあやるかぁ!」
──────
「直人」
「これは?」
「おっ!」
「バリーナだな」
―バリーナ、元いた世界で似ている果物はバナナだ。
「毒ないの?」
直人がこくりと頷いた。
「ちょっと司も働きなさいよ!」
未来が注意をしたが司は木の下で座り続けている。
「もう、」
未来が諦めて果物とりを再開した。
「司、美味しそうな果物があるんだけど」
「高いから風魔法で取ってくれない?」
陽葵がお願いとポーズをしながら言った。
「仕方ないな」
司は、さっきの未来とは明らかに態度が違う。
もう慣れたけど
もう少しみんなにも仲良くして欲しいものだが
「こっちなんだけどさ」
そう言って2人は、どこかへ向かって言った。
「直人!」
「これって食べれるのか?」
蓮が、直人に見せてきたのは真っ赤なトゲトゲした果物だった。
似ている果物は、ドラゴンフルーツ
だが、それよりもトゲトゲしていて痛そうだった。
「それは、ヴリトアフルーツだな」
直人が、まじまじ見ながら言った。
「食べれんのか?」
蓮が再び聞いた。
「毒はないけど」
「本によると」
「めっちゃ辛いらしい」
「へぇ、」
蓮は、ニヤリと何かを企んだ顔をした。
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