73.今すぐじゃなくても...
「じゃあ行こっか!」
陽葵が、当たり前のことのように言ってのけた。
「えっ?」
流石にそんな反応にもなるだろう。
「どうしたの?」
「いやいや、」
「今から行くの?」
そんなわけないだろ
第一いつも慎重な陽葵が、そんなことさせるわけない
「行くよ!」
嘘だろ...
「だ、だってここ魔獣いるよね?」
「気配がするよ?」
さっきからこの森に感じる嫌な気配これは、
何度も森であ、いやこっちの森ではない森で
戦ってきた魔獣と同じ
「うん!」
「でも、安心して!」
「ここには、EからBランクの魔獣しかいない」
「...はずだから、」
おいおい、最後の不安を仰ぐような言い方はなんだよ
「陽葵が、そう言うなら」
蛍は、みんなから1歩前へ歩いた。
こんな時みんなは、蛍を尊敬する。
「じゃあ私も」
花も1歩前へ出た。
「早く家族を助けなきゃだし。」
花は、そう言って右手を強く握った。
「EからBしかいないなら俺も」
蓮が、少し怯えながら言った。
「や、やめてよねなんかフラグみたいじゃん」
そう言いながら夢描も、出てきた。
やはり、この4人は、いつも一緒に魔獣を倒しているから肝が据わっている。
でも、他のみんなはどうだろうか。
「無理しなくてもいいからね」
陽葵は、優しく言った。
「何言ってんだよ俺は、異世界に来てまだまだ知らないことだらけだ」
透が、震える足で前へと出てきてくれた。
「そうですわね」
「私も1人前にならなくては、」
恋歌もゆっくりと出てきた。
「お、おれも」
「わたしも!」
続々とみんなが前へ前へと出てきた。
そして、最後に残ったのは楓だった。
「冗談じゃない」
「お前らなんかとこんなとこでくたばるなんて」
「わかった、」
「じゃあ、」
陽葵が、楓が帰れるように準備しようとした時だった。
ガァンッッ!!!
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




