71.写真の女性
「おはよぉ」
今日もいつもどうり異世界の朝がきた。
みんなもここの地下に来てもう長くたつ。
「今日なんか予定あったけ?」
蓮が、眠い目をして言った。
「今日は何も予定ないわよ」
花が「シャキッとしなさいよ」と言いながら答えた。
「じゃあ今日も鍛えないとね」
蛍が自分の右腕を回しながら気合いを入れていた。
「みんな、朝から元気だね」
柚がトコトコと自室から出てきた。
「柚、おはよう」
「お、おはよう」
相変わらず悟は、柚に話しかけるけど柚は明らかに怯えている。
「皆さんおはようございます」
慎さんは、いつも早起きでみんなが起きる前に自分の身支度が終わっている。
「おはようございます!」
みんなは、朝とは思えないほど大きな声で答えた。
ここが、地下で良かった。
朝からこんなでかい声が聞こえたらきっと近所迷惑だ。
「うるさっ、」
寝起きが悪い司が思い体を引きずりながら自室が出てきた。
「こわ、」
「お前、おばけみたいだぞ」
確かに、髪がボサボサで顔がよく見えないし腰も少し曲がっているしかも開いた自室の中の光が一切ないため司の姿もよく見えない。
「ほら、司」
直人が司を起こすために歩こうとした。
その時、
「うげ、」
直人が、寝起きで足に力が入らなかったのかよろけてしまった。
ガタン
「だ、大丈夫?」
「な、なんとかな」
直人が隣にあった棚に手をついてぎりぎり転ばずにすんだ。
バン、
棚から何かが倒れてしまった。
「慎さん、すいません」
直人が慌てて落ちたものを拾いあげようとした。
「気にしなくていいですよ」
慎さんが、直人から貰った。
「それって、」
「はい、写真です」
慎さんは、自分の手の中にある写真立てを愛おしそうに見ながら言った。
「その男性は、」
空が、慎さんの写真を見ながら問いかけた。
「私です」
その写真にうつる、男性は。
凛々しい顔つきでたっていた。
そして、写真の中の慎さんの隣にたっていたのは、顔の整った女性だった。
「そして、この隣にいる女性が」
「私の婚約者です。」
慎さんは、婚約者という女性を見ながら優しく微笑んだ。
その微笑みは私たち向けるまるで孫を見守るとは違かった。
愛する女性を傍で見守る何故かそう思えた。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




