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42.4年ぶりの再会

「あともう少し。」


陽葵たちは、花の家族がいる家へと歩いている。


道に転がる割れた瓶。

鼻を抑えたくなるほどのきついアルコールの匂い。

地べたに寝転がる人々。


「.....」


5人は何を言えばいいのか分からずただ足を動かしていた。


「ここだよ」


角を曲がり、少しまっすぐ歩いた後に花が足を止めて言った。


「ここか、」


壁が、ところどころ黒く汚れている小さな1階建ての家。

正直いつか倒れるのではないかと思わせるほどボロかった。


「ボロいでしょ」


花は、少し恥ずかしそうにしていた。


──────

花は、久しぶりの自分の家に入るのに少し躊躇していた。


「ふぅ、」


花は、鍵のかからないドアに手を伸ばした。


コンコン


少し弱いドアを叩く音が響いた。


「はーい」


家の中から聞こえてくる小さな女の子の声。

その声は、この通りには不釣り合いの明るい声だった。


「どうされましたか?」


ドアを開けるのと同時に女の子は、そう言った。


咲菜(さくな)っ」


花は、これまで我慢していた感情が溢れるように咲菜という女の子にハグをした。


「えっ!?」


突然の事で咲菜は驚きを隠せていなかった。


「どうした?」


家の奥から出てきた咲菜よりも年上で陽葵達よりも年下の男の子が出てきた。


「って、お姉ちゃん!?」


花は、あまりのハグの勢いでフードが外れてしまい顔が見えていた。


(りつ)、」


花は、咲菜から体を離し、律という男の子に再びハグをした。


「ちょっ、」

「どこに行ってたんだよ。」

「心配したんだからな」


律は少し耳を赤くしながら花に怒るように言った。


「ごめん」


花は、ただごめんとしか言わなかった。


──────

「とりあえず入りなよ」


ひとまず花が、落ち着いたのを確認してから律が家の中に入れてくれた。


「お邪魔します」


──────

家の中は、3つに分けられていた。


1つ目が居間のような空間、2つ目が水周り、3つ目は分からない。


「で、その人達は誰?」


律は、花以外の陽葵達を少し睨みながら言った。


「こら律」

「私の向こうでできた友達よ」


「やっぱりお姉ちゃん異世界に行ってたの?」


きっと、花がいなくなって色々な場所を探したのだろう。それでも、見つからないのだ。

異世界という所を知っているのなら異世界に行ってしまったと思うの当たり前のことなのかもしれない。


「こっちから陽葵、夢描、りか、蓮、つ、司よ。」


司の正体が勇者であることをバラしてはいけないと思ったのだろう。そう思った瞬間、司は1歩前に出て言った。


「いや、龍真だ。」


何故か、司が自分の正体を明かしてしまった。


「りゅ、龍真?」

「お前、王族か?」


一瞬で律の顔が曇った。

王族を恨むのは仕方の無いことだろう。

自分の母親を傷つけられたのだから。


「許さないっ」


律は、司へと襲いかかろうとした。

―その瞬間


「待ちなさい」



ここまで41話を読んでくださってありがとうございます。次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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