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252.変貌

「...司?」

「これは、一体どういうことなの。」


陽葵もこの状況を理解できていなかった。


でも、あの男の発言からして司は


「もう分かってんだろ?」

「俺は、千国王につく。」


「そんな、」


司の口からそう言った。


「普通に考えてみてくださいよ。」

「白の塀の一部に人ひとりが入れるだけの穴があると思いますか?」

「本当にあなたたちはもう少し頭を使ってみてくださいよ。」


ムカつくけど確かにそうだ。


「でも、お前なんで陽葵を裏切るようなこと。」


そうだよ。

あんなに陽葵のことを心配していたのに

こんなあっさり諦めるなんて。


「別に、最初から利用しようと思ってただけだしな。」

「それに、千国王は俺に希望を与えてくれた。」

「だから、お前らの情報を売ったんだ。」


司は、狂った目をしていた。

本当にあっち側に司はついてしまったのかもしれない。


「そんな、」


陽葵は、何も言えずただ呆然とたっていた。


「お前らなにしてんだ。」

「こいつらを牢屋に入れろ。」


司は、私たちのことを指さしながら翼の騎士団に指示した。


「...」

「了解です。」

「連れていきなさい。」


──────

そうして司以外の9人は手首をロープできつく結ばれ逃げられないようにしてから

地下の牢屋へと連れていかれたのだった。


ーガチャッン


「ちょっと司!」

「こんなことしていいと思ってるの?」


陽葵は、檻の近くまで行き司に問いかけた。


「黙れ」

「俺が信じるのは千国王だけだ。」


「...」


本当に司は変わってしまったのかもしれない。


「おいお前らは外で待ってろ」


「何をするのですか?」


男は司に質問をした。


「俺はずっとこいつらに我慢してきたんだ」

「死なねぇ程度に殴る」


「ひっ、」


司の言葉に残念ながら冗談はなかった。


「別に、1人ぐらいだったら残ってもいいぜ?」

「どうせまだ俺を信じてないんだろ?」


司の言葉に男は眉をピクっと動かした。


「わかりました。」

「なら、あなたはここに残りなさい。」


「はっ!」


全身を鎧で包んでいる兵を男は選んだ。


「殺さない程度ですよ?」


「わかってるよ。」


「それではまた。」


ーパタン


そう言って男たちは出ていった。


「さて、始めるか」


司は、男が出ていくのを見てから

陽葵たちの方を向き直し牢屋の鍵を開けて

ゆっくりと歩きながら

陽葵に近づき


「...司?」


目の前に来た瞬間拳を上げた。


「きゃぁぁぁぁ」


──────

「本当に勇者を信じていいんですか?」

「海さん」


「ええ」

「あの目は本当に狂っていました。」

「それに今も聞こえるでしょ?」


『ゴツッ、ゴッ』


『や、やめて......』

『おねがいしまっ、......グハッ、』


『バンッ、』


『ぎゃぁぁぁ』


「あの人は利用価値がありますね。」

ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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