244.翡翠の玉
「そんなことが、」
空が、そう言葉をこぼした。
3人は、あの後無事に帰ることができ
一連の流れをみんなに話した。
「天?」
「俺あれほど危険なことはひとりでしないでって、」
「ご、ごめん」
「流れ的に今行かなきゃダメだと思って」
陽葵は、笑いながら言っているが
もしあれが罠だったら今ここにいないかもしれなかった。
司の心配もわかる。
「でも、危険な賭けだったけど」
「お陰で心強い仲間もできたし!」
陽葵は、無理やりいい方向に持っていった。
「陽葵は、それでいいの?」
地図の出来事を知っている空だけは、少し不安そうだった。
「...」
「うん」
──────
「それで?」
「凛様が俺たちにお願いしたことってなんだよ」
蓮が、そう質問をした。
そうだ、凛さんは協力する代わりに私たちにお願いをしてきたんだ。
「それが、」
「...」
陽葵は、何故か黙り込んでしまった。
「どうしたんだよ?」
「少し危険かもしれないの。」
「えっ?」
危険なお願いって大丈夫なの?
きっと、みんなはこう思ったはずだ。
「なんだよ」
「焦らさず言ってみろよ」
「えっと、」
「城の中にある」
「翡翠の玉を持ってくること」
「いや、持って帰るが正しいかな。」
「翡翠の玉?」
「そんなに危険なことをしてまで欲しいものなのか?」
当然わけが分からないようだった。
「えっとね、」
「隣国が、魔法が使えない代わりに」
「拳や剣で戦うのに優れているって前言ったよね」
「ああ」
「蛍が、釘付けになってたな。」
「そうだね。」
「その隣国、カンディンスト王国がそうなったのには」
「ちゃんとした訳があってね。」
──────
カンディンスト王国は、
元々体の作りというか皮膚が強く軽い攻撃では傷を付けることさえできない人種として有名だった。
しかし、カンディンスト王国がここまで大国になったのにはもう1つ大きな理由があった。
それは、さっきの翡翠の玉だ。
そう、今はインディスト王国が所有しているが元はカンディスト王国のもの。
話を戻し
その翡翠の玉には不思議な力があると言われている。
それは、長い間翡翠から発せられる霧のようなものに当たり続けると
武力や体力が向上すると。
──────
「だから、カンディスト王国は武力とかに強い人が多いのか!」
「そうなるね。」
「でも、なんでそんな大切なもんがここの国にあんだ?」
「それは、私のお母様があの人に嫁ぐときに」
「半ば強制的に持って行ってしまったみたい。」
陽葵は、自分が悪い訳では無いのに
何故か悲しような顔していた。
「でも、なんで今になってそんなこと言い出したんだ?」
そうだ。
陽葵のお母様が嫁いできた時はいつか知らないが
少なくとも18年は経っているはず
その間に取り返そうとは考えなかったのだろうか。
「それが、聞くと」
「翡翠の玉がインディスト王国の城にあると知ったのが最近らしくて。」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
投稿が2日もできず申し訳ありませんでした。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




