232.番外編その2
「俺さ」
「昔、本当に自分には魔法が使えると思って」
「1人鏡の前で魔法唱えてたんだよね。」
透がいきなりそんなことを言った。
周りにいたほとんどが
こいつ何言ってんだ?
と言う顔をしていたが
「分かるぜ」
「俺も、気になってる女の子に」
「俺ヒーローだから守ってやるよとか」
「言っちゃてた。」
蓮が、謎に乗ってきた。
「うわぁ」
「きっつ」
まさかの蓮、透に引かれる。
「なんだよ!」
「共感してやったのに!」
「いや、誰かにそれ言うのはきついだろ。」
透は、本当に引いた目で蓮を見ていた。
「それ言った次の日から」
「その子には冷めた目で見られるわ」
「俺のあだ名が」
「パチモンのヒーローでパチヒロになるわで」
「大変だったんだぞ!」
予想外すぎるみんなの反応に恥ずかしくなって
余計恥ずかしいことを口走る蓮だった。
「ふっ、」
「だ、大丈夫...ふっ、」
「蓮は、い、いつでもぷっ、」
「私たちのパチヒロだよ。ふっ、」
「う、うるせぇぇぇぇ!!」
──────
ー夕食時
パクッ
モグモグ
「慎さん」
健一が、ご飯を一口食べてから真剣に言った。
「どうしました?」
「なにか苦手なものでもありましたか?」
慎さんは、不安そうに聞いた。
「いえいえ」
「その逆で最近よりご飯が美味しくなった気がするんですけど?」
健一は、自分の誤解を招くような言い方を急いで訂正してそう言った。
「私も思った!」
「もちろん前も美味しかったけど」
「さらに美味しくなった感じする!」
未来も、そう言った。
「そうですか!」
「それは、良かったです!」
「実は、これを見て作ってみたんですよ。」
慎さんは、嬉しそうに見せてきた。
「本?」
そこには、料理本と書かれた本があった。
「安くなっていたので買ってみたんですよ。」
「皆さん成長期なのでご飯を沢山食べてもらいたいですし。」
「お金に余裕も生まれてある程度なら材料も買えるので。」
慎さんの温かさにはいつも心にくるものがある。
「そして、もうひとつ」
「裁縫の本も買いました。」
慎さんの言った通り手の中には裁縫の本があった。
「皆さん訓練でボタンや装飾品が取れてしまうので」
「私にできることはないかと考えて買いました。」
「だから、取れていたはずのボタンが朝になったら直ってたのか。」
直人が頷きながら言った。
「皆さんが、頑張っているので私も頑張ってみたんですよ。」
「ママ...?」
「おやおや」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
昨日は投稿が出来ず申し訳ございませんでした。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




