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223.名前に込められた意味、

「よし!」

「ソル来い!」


陽葵は、手を大きく広げこっちに攻撃するように指示をした。


「きゅー?」


だが、

残念なことにソルには意味がわからない様子だった。


「あれ?」

「ソル!」


陽葵は、なぜ来ないのか分からず

また、来るように指示をした。


もちろん、ソルも理解できないので

ただ首を傾げ陽葵を見つめていた。


そのターンが何回が繰り返され

見ていられなくなった柚が、ため息をしながら言った。


「陽葵」

「ソルは、僕たちに魔法を使おうとしないと思うよ?」


柚の発言に楓と花は深く頷いた。


「なんで?」


陽葵は、本気で理解が出来ていないようだ。


「なんでって、」

「ソルは、僕たちを仲間だと思ってるんだよ?」

「下手に魔法を使うことはしないよ」

「ましてや、神獣が。」


柚は、分かりやすく説明しているはずなのに

陽葵の顔は今となお理解に苦しむと言った表情だった。


「でもさ、」

「強くなりたくないの?」


「陽葵、」


陽葵がわかることができないのも無理ないかもしれない。

陽葵は、きっと今まで強くなるため色々なことを犠牲にしてきたのだから。


「そっか、」

「ソルは、ちゃんと考えてるんだね。」


陽葵は、ソルの傍まで歩き

少し踵をあげソルの頭を撫でた。

ソルは、嬉しそうに目をつぶり甘えるたような声を漏らした。


「でも、困ったな。」

「第一固有魔法ぐらい知りたかったんだけどな。」


陽葵は、困ったような顔をした。

ソルは、お構い無しに陽葵の体を頭ですりすりとしながら撫でて欲しいアピールを続けている。


「第一固有魔法?」


楓は、初めで聞く単語に疑問を持った。


「第一固有魔法はね」


柚が、口を開き説明を続けた。


「神獣の特徴の一つなんだけど」

「魔獣のほとんどは、種によって固有魔法が決まっていたり」

「一体につき一個までが普通でしょ?」


前にそう説明されたことがあった。


「でも、神獣に至ってはそうじゃない。」

「神獣は、第一固有魔法と第二固有魔法が存在するの。」

「第一固有魔法の方が魔法のレベルが高くて」

「扱いやすい。」

「第二固有魔法は、第一固有魔法のサポートとして使われることが多いみたいだよ。」


興味深いよね!

と嬉しそうに語る柚だった。


「じゃあ」

「ソルには、二つ魔法が使えるのね!」


花が、説明を聞いて言った。


「そうなるね。」


「龍は、元々私たちの国でも縁起の良いものとして」

「扱われてきた。」


陽葵が、話した。


「だから、勇者になる人のほとんどが」

「名前に龍に付いてる?」


司にも、龍がついているし

司のお父さんもついていた。

その前の勇者もたしかついていたはず。


「それもあるかも」

「でも、1番は」

「龍のように立派に成長し」

「龍の体の長さのように長く生きて欲しいって意味が込められてるんだって。」


陽葵は、ソルを見つめながら言った。


「素敵だね。」


柚は、その話を聞いて微笑みながら言った。


「私も初めて聞いた話だわ!」


花が、そう言った。


「あれ?」

「そうなの?」


陽葵は、驚いた顔をした。


「嘘じゃないのか?」


楓は、疑いの目を陽葵にぶつけた。


「嘘じゃないよ!」

「誰に言われたか忘れたけど、」


「ほら!」


陽葵は、不服そうな顔をした。


「でもさ、陽葵にも龍入ってるよね。」

「名前に」


柚は、言った。


「そうだね。」

「意外と気にってるんだ。」

「お母様がつけて下さった名前だから。」


陽葵は、自分はお母様に嫌われていると言っているが

お母様のことを話す陽葵は1番幸せそうに見える。


「でも、どうしようか」


陽葵は、ソルの件を思い出し頭を抱えた。


その時だった。


「ぎゅぁぁぁぁ!」


前にも聞いたことのある鳴き声。



ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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