213.お前が原因か!
「さて、」
「行きますか!」
蓮の、リクエスト通り
朝早くから、みんなは新しい自分たちの武器になれるため訓練をすることになった。
「って、なんで魔法陣の上なの?」
26人とそれと同数の武器を持ちながらが狭い空間に、ぎゅうぎゅうになりながら
カーペットの下に眠る魔法陣に立っていた。
「だって、これから訓練するんだよ?」
陽葵は、当たり前のことですけどという風に答えた。
「...」
正直そんな話はどうでもいいから早くここから離れたいと思っている人も少なくないが陽葵がどこに行こうとしているか自分達も気になるので黙っているみんなだった。
「訓練所に行くんだったら」
「別に昨日の夜でも良かったんじゃないの?」
花の意見に深く同意した。
外の森でやるなら当たりが暗くて周りが見えないから訓練に支障をきたすと考えたのだとみんなは疑いもせず信じていたのに。
まさか、陽葵は屋内の訓練所に行こうとしているのか?
それなら、明日の夜に訓練が出来ればこんな早く起きなくて良かったのに。
「何言ってんの!」
「ここから行けるの訓練所と」
「もう1つあるじゃん!」
みんなの、不満のこもった表情を見た陽葵は、ムスッとしながら言った。
「そんな場所って」
「...」
ないじゃんと言いたいところだが、
今完全に思い出した。
なぜ忘れていたのか不思議なぐらいの
体験をした場所が自分たちにはあったではないか。
この世界に来て初めて経験した自分たちの死
ドラゴンが現れて陽葵が倒しピンク色の花がなる気みんなで探した。
「もうひとつの森が」
「えっ、」
「じゃあ行くよ!」
「まっ、」
陽葵は、みんなの行きたくないという声を聞く前に
魔法陣に魔力を流してしまった。
―ビュン
魔法陣に乗っていたみんなは一瞬体が浮くのを覚え反射的に目をつぶった。
足が地面に着いた感覚をしたのが分かるとそっと目を開けあたりの景色を見渡し。
嫌な懐かしさを感じた。
「はぁ、」
その溜息の中には絶望と諦めが混じっていた。
「なんで、みんなそんなにくらい?」
「さぁなんでだろうな。」
楓は、嫌味たらしく言った。
「あっ!」
「もしかして、みんなまたドラゴンが出るのが怖いの?」
「当たり前だろ!」
みんなは、気持ちいほどハモったがそれどころじゃない。
また、あんな思いをするのはごめんだ。
「それなら、安心しなさいな。」
頭がおかしくなりそうだ。
見た目は天龍なのに話し方は陽葵なんだよな。
「前から思ってたんだけど」
「なんで、陽葵は時々語尾が変になるの?」
バトルアニメの主人公のような話し方になる。
「みんなの世界にいた時に読んだ」
「本の中の登場人物がこんな喋り方だったから」
「これが普通じゃないの?」
「この異世界人め、」
「私たちの世界にどんなイメージを持ってるんだよ。」
「今の時代では、陽葵の語尾あんまり聞かないから」
呆れてしまう。
きっと、陽葵の見てきたのは癖が強かったものだらけだったのかな。
「気をつけまーす。」
「それよりも、」
「みんなが心配してるドラゴンはもう出ないと思うよ。」
陽葵、絶対にまだやるな。
「なんで、陽葵に分かるのよ」
花が、陽葵の言葉を信じなかった。
前も同じようなこと言ってドラゴンに会ったし。
「今回ばかりは本当の本当に!」
「みんながここに来る前に」
「Sクラスの魔獣は倒したし」
「魔素の濃さも調節したから。」
まったく、何が行われてそれがなんの安心に繋がるが分からないが。
今の言葉の中でいちばん分からないのは
「魔素の濃さ?」
柚の言った魔素の濃さだ。
魔素とは、魔力のもととなるもの。
それは、みんな知識として頭に入っているが
それを人間が調節できるとは聞いたことがない。
「陽葵って、人間じゃなかったんだ。」
りかが、人間離れすぎる
陽葵の行動力にさすがに引くことしか出来なくなった。
「いや、これぐらい誰でもできるって」
「もとは、自分の魔力だったものを自分に戻しただけだし。」
「...?」
ここで、みんなは分かった。
陽葵の、話は質問をしなきゃ言っている意味が1ミリも分からないと。
「なんで、この森に陽葵の魔力が流れてるの?」
森に来たのは2回目だ。
その間、陽葵が魔法を使ったのは前のドラゴンを倒した時だけ。
陽葵の話し方的にドラゴンが現れたのは自分の魔力のせいだと言う。
それなら、ドラゴンが現れるまでに陽葵が魔力を出さないと意味が通らないのでは?
「ここは、」
「私が、魔法が使えるようになってから魔法の訓練をする時に」
「子供の頃使っていた森なの。」
「...」
「は?」
「いやぁ」
「私も、小さかったから魔法の事よく分かってなくてさ」
「無意識に魔力放出しててさ」
「その魔力にSクラスの魔獣が寄ってきちゃったみたいで」
てことは、
「あの、ドラゴンが現れた理由って」
「陽葵のせいなの?」
「えへへ、」
「このやろー!」
この瞬間のB組の団結力は
きっと、天にも勝てそうだった。
それぐらい、みんなの陽葵に対する怒りは凄まじいほどだったと
この時、自分には関係の無いことだと傍観者になっていた司は後に語ったという。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
最近ずっと投稿が遅れてしまい本当に申し訳ありません。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




