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212.もう、我慢できねぇ!〜きも、〜

「てか、」

「寒っ、」


陽葵は、そよ風に当たりすぎたせいか

自分の腕を掴むながら震える仕草をした。


「そろそろ中入ろっか。」


空も、寒さを覚え2人は家の中へと帰ることにした。


──────

キィィィ


「あっ!」

「2人とも外に居たの?」

「何かあった?」


未来が、帰ってきた2人を見て近づいてきた。


「えっと、」


空は、気まずそうに目を逸らした。


未来は、空の行動に首を傾げて

ん?と声に出した。


「私が誘ったんだ。」


陽葵が、そう未来に言った。


「国立図書館に行った時」

「興味深い虫が載ってたから」

「この森の中にいるかもって思って」


「なんか、恋歌みたいなこと言うね。」


未来は、疑うこともせず笑って言った。


「それより」

「みんな呼んでるから」

「来てよ」


未来は、そう言い残し

共有スペースの方へと歩いていった。


「陽葵ごめん」

「嘘つかせた。」


未来が、見えなくなったのを確認してから

空は、陽葵に謝った。


「別に、半分嘘で半分本当だから」

「セーフだよ」


「...アウトでしょ」


「それに、隠したいことは私にもあるしね。」


地図のことだろうか。


「とりあえず行こっか。」


陽葵は、共有スペースの方へと歩いていった。


「私頑張って」

「立派なお医者さんになるよ。」


空は、そう固く心に誓ったのである。


──────

「それで?」

「なんか、話あるの?」


陽葵と、空が共有スペースに戻ってきた。

その時は、何故かみんな集合しており

司以外のみんなは真剣な眼差しで

陽葵を見ていた。


「ど、どうしたみんな」


陽葵は、そんなあまりにも真剣な表情を見て

驚きを隠すことは出来なかった。


「陽葵、」


「う、うん」


ごくり


どんな真剣な話が来るのか

唾を飲み込んでしまう。


「はぁ、」


司に至っては

壁によっかかり天井を見上げながら

意味のこもったため息をこぼしている。


もしかして、相当大事な話なのか?


「お、俺」


蓮が、重い口を開き言った!


「もうガンマンできない!」


「...」

「えっ?」


予想外すぎる発言に

空と陽葵は、同じリアクションをしたしまった。


「きも、」


空は、それに比べ蓮に冷たい視線を送った。


―ボコっ、


「いった、」


周りの女子は、蓮の頭を殴り叱った。


「もう、だから」

「蓮に言わせちゃダメだって」

「あれほど言ったのに」


「だって、」

「いや、俺から言うとかキメ顔されたら」

「断れないって」


何やら、花と夢描が揉めている?ように見える。


「えっと、?」

「全然状況が掴めていないんだけど」


陽葵が、どんどんと離れていく

シリアスムードに気づきながら

質問をした。


「えっとね、」


花が、蓮の代わりに答えた。


「ほら、私たちのさ」

「武器を一さんに作ってもらったでしょ?」


そういえば、半分ぐらい忘れかけていたが

そんなものがあった。


「色んなことがあったから」

「全然試せてなかったんだけど」

「蓮が、痺れを切らして」

「いきなり」


──────

「あぁ!!」

「もうダメだ。」


蓮が、いきなり立ち上がり

悲鳴混じりの声を発した。


「うるさい」


花は、そんな蓮に話を聞くこともせず

睨みつけ低い声で言った。


「怖いし辛辣」


蓮は、そんな花を怯える目をしながら言った。


「で、何がダメなんだ?」


司が、読んでいた本を閉じで

蓮に問いたい。


「あら」

「司くんが私の話を聞いてくれるの?」


蓮が、声を高くしてうるうる目で

司を見た。


「ほう、」

「お前は俺に息の根を止めて欲しいのか」

「いいぞゆっくりと苦しみにながら死なせてやる!」


司は、ふざけている蓮に怒りが込み上げてきて

蓮の首に手をかけようとした。


「ひぃぃ」

「お助けよぉ!」


──────

「あの蓮は、キツかったな。」


花は、乙女蓮になっていた時を思い出し

引きつった顔をした。


「それで」

「武器の訓練をしたいと?」


正直今の説明は蓮の奇妙な行動を言いたかっただけではないかと言う気持ちをぐっと抑えて

陽葵は、言った。


「うん」

「でも、陽葵もさ」

「ほら、色々あったでしょ?」


なるほど、さっき真剣な顔をしていたのは

陽葵のことを気にしていたからか。


天龍であることを明かしたから

みんなも気を使ってるのかもしれない。


「別にいいよ?」


陽葵は、ケロッとしながら言った。


「それに、そろそろやらなきゃなとは思ってたし」

「それより、なんで司はため息ついてたの?」


「こいつらの馬鹿すぎる行動に」

「頭を抱えずには居られなくてな。」


馬鹿すぎるのは、蓮だけだろ!

という数多くの声を無視して

陽葵は、みんなの真ん中に行き言った。


「よぉし!」

「明日から訓練始めるよ!」


天井に向かって拳を上げて気合いを入れながら言った。


「今日から始めないの?」


「うん」

「今日はもう遅いし暗いから明日ね」


暗い?

訓練を地下ではなく外の森でやるのか。

バレたりはしないのだろうか。


「それと」


陽葵は、みんなの顔を見ながら


「私は、今自分を王女だと1ミリも思ってないから」

「次そんなことで気を使う素振り見せたら」

「私の特性ご飯フルコースを振舞ってあげるからね。」


陽葵は、今までで1番いい笑顔を見せた。

が、周りの反応は予報通り

陽葵のフルコースを食べて腹痛に耐える自分を想像し

悲鳴をあげるみんなであった。


ここまで読んでくださってありがとうございます。

投稿時間が遅れてしまい申し訳ありません。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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