198.今日の異変
「なにそれ、」
「でも、多分蛍のその感は合ってると思うよ。」
陽葵は、そういい声は楽しそうな声ではなかった。
「今回は、あまりにも簡単すぎだよ。」
「やっぱりそうだよね!」
「うん」
「それに今日は」
「選ばれた貴族なら城に入れる。」
「それなら当然城の警備も強化されるはずなのに」
「私たちが、入った部屋には1人たりとも兵はいなかった。」
「それに、今回だけ馬車の使用は禁止。」
「確かに、変かも」
「他のところに兵がいないのはまだ説明が着くかもしれないけど」
「ここ、」
「終契監獄に兵がいないのはおかしすぎるよ。」
陽葵は、まるで推理を解くかのように言った。
「終契監獄に兵がいないのが変?」
蓮は、分からないというように言った。
「終契監獄は、終わりが契約された監獄」
「つまり、この国にとっての重大犯罪者」
「そういった人達が入る場所」
「多分危険なものを城の地下に作ったのは」
「あのビビり王様が、自分で管理できるぐらいの近くに置きたいと思ったから。」
「でも、ビビりなのは変わらないから」
「この監獄の前に兵を置くのは」
「馬鹿でもすることでしょ?」
「うっ、」
その言い方では、まるで蓮が馬鹿過ぎると言っているように聞こえてしまう。
「あっ、」
「別にそんなつもりで言ったんじゃなくて」
「あの王様が、そう考えてたらって思って」
「ムカついちゃって」
ごめんごめんと謝った。
「話を戻すと。」
「その終契監獄に今日は誰もいない。」
「まさか、誰か隠れてるとか?」
健一が、辺りを見渡しながら言った。
その言葉を聞いてみんなは不安に狩られた。
「いや、それは無いかな」
「ここでやるよりも」
「あの暗い部屋で戦った方が」
「あっちにとっては有利だ」
「それなら一体。」
「その理由は」
「単に、王様が想像を超える馬鹿なだけなのか」
「はたまた、私たちが、司を奪還するのを待っているのか」
そういう陽葵の目が一瞬だけ緑色に光った。
「どういうこと?」
「私たちが、司を助けたら困るんじゃないの?」
「さぁね」
「助けることであっちにとっていいことがあるのか」
「単純に舐められているのか。」
「でもまぁ」
「今考えても分からないし」
「司を助けよう。」
陽葵は、そう言って重い門を開けた。
―ゴゴゴ、
その中には、また門のようなものが1つだけあった。
その門から感じられるのは
陽葵の言っていた通りその門からは
感じたことの無いような圧力を感じた。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




