197.感
「疲れたぁ」
階段が長いことは承知の上だったが
予想を超えた長さで
ほとんどが息を切らしながら降りていた。
「これ、まだ降りてるから」
「いいけど」
「上がるのを考えると」
「恐ろしくない?」
「やめてよ」
「桜」
「もう、泣きたくなるからさ」
「ごめんて」
「2人とも」
「もう戻ることはできないよ」
陽葵は、そう呟いた。
「え?」
「着いたよ」
「地下の最下層」
「終契監獄に」
そういう陽葵の目の前には
大きな閉ざされた門が待ち構えていた。
「こ、これが終契監獄、」
あまりの迫力に花は、怯んでしまった。
―キィィィ
陽葵が、門を開けた。
「え?」
「なんで開いたの?」
あまりにも簡単に開いてしまったので
花は、驚いてしまった。
「だって、」
「これ終契監獄じゃないんもん」
ずこぉぉぉ
禍々しいオーラを放っていたから
そうかと思ったけど。
「本物は中央に水晶が埋め込まれてるし」
「オーラだって、こんなもんじゃないよ。」
「陽葵ってさ」
「時々知っているような口ぶりをするよね。」
「そう?」
「うん。」
「今だって、これが終契監獄じゃないってすぐにわかったし」
「それは、本を何回も読んだから」
「そうなの?」
「そうじゃなかったら」
「なんで知ってんのってなるでしょ?」
陽葵は、笑いながら言った。
「確かにそうだよね」
「最近不思議なことしか起きてないから」
「敏感になってたのかも」
「私も最近そう思うんだよね」
蛍が話に入ってきて言った。
「不思議なってやつ?」
「そうそう」
「そんなことあった?」
夢描が、質問を投げた。
「現在でそうなんだけどね」
「なんか日本語変だけど」
「別にそこは気にしなくていいけど」
「わかったけど」
「なんか変なことあった?」
「詳しくは説明できないんだけど」
「今回の計画がさ」
「上手く行き過ぎてる気がするんだよね」
「なんの感?」
「剣士としての感?」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
投稿時間が遅れてしまい申し訳ありません。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




