174.未来だって、
そこから、みんなは怒涛の成長を見せて
約2ヶ月ほどでほとんどの服を作り上げた。
「いやぁ、」
「なんか、腰も肩も痛いよ。」
夢描は、肩を叩きながら言った。
「分かる」
「俺なんかハサミが右手を離してくれない。」
透が、涙声で口に出した。
「何言ってんの!」
「服作りは疲れたりなんかしないでしょ!」
それは、未来限定だよ。
と心の底から言ってあげたくなった。
「なによ、その目」
「げっ、」
バレたか?
「げってなんなのよ!」
「ねぇ!」
「ねぇねぇ」
未来が、夢描の背中を人差し指でツンツンと押した。
「ちょっ、」
「ごめんて」
「成長したこともあるよ!」
夢描が、必死のフォローを入れた。
「本当?」
未来は、ツンデレ気味に言った。
「うんうん」
「私だって」
「前よりも綺麗に線がかけるようになったし」
「俺だって、」
「もう、ハサミと友達だしな!」
それは、あまり
「魔法の成長じゃないじゃん」
「うっ、」
「別に」
「服作りで強くなれたら」
「苦労してないし」
「私だって」
「やろって言われたから」
「してるだけだし」
「別にいいもん」
まずい、これは完全にめんどくさい事になるぞ。
「どうしたの?」
「陽葵!」
そこに駆けつけた救世主が陽葵だ。
「実は、ーーー」
「なるほどね」
「未来」
「私達はこの服作りで成長したことが他にもあるよ!」
「なによ、」
「例えば」
「双星魔法をみんなが使えるようやになったでしょ!」
「アイロンがないから」
「鉄に炎魔法と水魔法を使って」
「スチームアイロンを作ったりとか」
「さっきの夢描の成長の話だって」
「考えを広げれば」
「集中力と手先のブレのなさが成長したとも」
「考えられるしね!」
陽葵は、そう説明した。
「たしかに、」
「そうだよね」
未来は、満足したようで
ミシンの方へと鼻歌を乗せながら歩いていった。
「良かったぁ」
「どうなるかと思ったけど」
「未来も相当疲れてるよ」
「未来が?」
さっき自分でも疲れないなんて言っていたけど。
「だって未来は、一人で24人の先生してるんだよ?」
「それに、未来は感情的だけど」
「あんなに拗ねたりはしないでしょ?」
陽葵は、そんな所まで気づいていたのか。
「ずっと思ってたんだけどさ」
「陽葵変わったよね?」
「へ?」
「ここ来る前は何にもできない」
「みたいなオーラ放ってたじゃん」
「放ってた訳じゃないけど」
「でも、今はリーダーみたいだし」
「なにより、周りを見て分析が出来てる」
「なんか、探偵みたい!」
「探偵か、」
「なんかむず痒い響だね。」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




