170.未来の過去.その1
「じゃあ始めるわよ!」
未来は、ワクワクを抑えられないように言った。
「まずは、型紙をつくるよ!」
未来は、そういいながら
紙と、鉛筆のようなものハサミ
そして、数字の書かれた木を長細くしたものを取り出した。
形や材質がだいぶ異なるがこれは、ものさしの役割を果たすのだろう。
「型紙?」
蓮は、その言葉に首を傾げだ。
「えぇ、」
「紙にそれぞれの服の大きなさを書いて」
「それの紙を布に当てて」
「ペンとかで布に書くのよ」
本当は、布にはチャコペンなどで書いた方が良いのだが
この世界にそんなものはないため
仕方なく鉛筆で書くと未来が残念そうに言った。
「うげ、」
「これ全部書くのか?」
蓮は、気の遠くなりそうな
型紙の量を考えてだるそうに言った。
「今回は、布の数が限られてるから」
「型紙を使った方が良いわよ!」
「それに、みんな服を作るなんて経験ないでしょ?」
「失敗しないように作るわよ!」
こうなった未来は、誰にも止められない。
ただ従うことにした。
──────
「こうやってこう」
型紙の作り方を未来が最初に見せてくれた。
「未来うま!」
「しかも、早くない?」
陽葵が、驚きながら言った。
「えへへ」
「結構練習したからね」
未来は、褒められたことが嬉しいようだった。
「ここは、夢描に任せていい?」
「えっ、私?」
「うん!」
「前々からやっぱり」
「夢描は、線を書くのが上手いと思ったんだよね」
「だから、お願い!」
「もちろん、1人じゃないけどね」
「リーダーみたいなのをやって欲しい」
「リ、リーダー?」
「まぁー」
「それならいいけど」
なんともまぁ
わかりやすい事やら。
──────
「よし!」
「大体これでみんなに教え終わったかな」
その後未来は、ものすごいスピードで
みんなに服作りの手順と方法を教え
それぞれに合った
役割を伝えた。
「おつかれ!」
陽葵が、遠目で見ていた。
「陽葵は、魔力の補充ね」
このミシンは、想像よりも魔力の使う量が多く
すぐ減ってしまう。
だから、陽葵は服づくりには参加せず
ミシンとにらめっこすることになった。
「はいっ!」
陽葵は、敬礼をするようなポーズを取った。
「てかさ、」
「未来教えるの上手だね?」
「そう?」
「うん!」
「ずっと聞いてたけど」
「私でも、理解できたもん」
「それは、良かったよぉ」
「あっ、」
「嘘だと思ってる、」
未来は、目をそっと逸らした。
「そういえば」
「私前々からずっと疑問だったんだけどさ」
陽葵が、イスに座って
遠くを見つめながら言った。
「未来は、なんで服を作るのが好きになったの?」
陽葵は、そう質問をした後
未来の目をじっと見つめた。
「それは、」
未来は、次の言葉を言うのに躊躇っているように見えた。
「あっ!」
「ごめん!」
「別に言いたくなかったら」
「全然言わなくていいよ」
陽葵が、両手を左右にブンブンと振りながら
自分の発言を取り消そうとした。
「いや、」
「別に平気だよ」
「誰にも言ったことがないから」
「どう言うか悩んでただけだし」
未来は、必死すぎる陽葵に笑いを出しながら言った。
「、実はね」
「私のお母さんの影響なんだ。」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
投稿時間が遅くなってしまい申し訳ありません。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




