158.半額の半額は魅力的
「それじゃあ」
「失礼します。」
蛍がそう言ったあと
右手を机の上へと伸ばして言った。
「剣魔法」
「小剣」
蛍は初級魔法を唱え
小さな短剣を生み出した。
「おお」
「これは、素晴らしいな」
「見ても良いか?」
天の声は、蛍に一言入れ
蛍も承諾した。
シュンッ
「おっ、」
勝手に、天の声がこっちに来るのかと思ったが
まさかの、剣が消えて天の声の方に行ったようだ。
「これは、本物の剣ではないか」
「しかも、とても繊細な作りをしている。」
「ありがとうございます!」
そう、蛍は今初級魔法を使ったが
それも、こちらの世界に来たばかりの頃とは違い
けんの細かい作りも制作にかかる時間も短縮され間違えなく成長しているのだ。
まだ、中級魔法で生み出せる
普通の長い剣を作るのに時間はかかるが
少しづつ成長はしている。
「あの、」
「失礼かもしれないんですけど」
「店主さんの固有魔法ってなんですか?」
「ちょっと、」
確かに気になってはいたが
人に固有魔法を話すということは
自分の弱点を相手に教えるのと等しいということだ。
「よいよい」
「お主らの固有魔法についても」
「わしから沢山質問をしたからな」
「ただ簡単には教えんぞ」
「簡単には?」
夢描が、天の声の言葉を繰り返した。
「お主らが今までの」
「わしのやってきたことや」
「発言を思い出して」
「わしの固有魔法を当ててみよ」
「もし、当てることができたら」
「今回の会計をさらに半分にしてやろう!」
なんと太ったぱらなことだ。
「本当ですか!?」
そして、やっぱり陽葵が1番その言葉に興奮をしている。
「だがな、そう簡単には当てることは出来んぞ?」
「最初にヒントをやろう」
「わしの魔法は元素魔法ではない。」
これは、詰んだのではないか?
「そんなの、分かるわけないじゃないですか?」
「お主が聞いたのだろ?」
「うっ、」
正論を言われて夢描は、それ以上何も言えなかった。
「答えられるのは3回までだ。」
「制限時間は10分」
「そんなの、出来ないよ」
蛍まで弱気だ。
こんな無理な問題みんなは、やる気を無くしていると思ったが
「よぉーし」
「頑張るぞぉ!」
陽葵だけはやる気で満ちていた。
半額の半額という言う言葉に
──────
「陽葵、」
「そんなにやる気だけど」
「店主さんの固有魔法わかってるの?」
3人は、チャレンジが始まって直ぐに会議を始めた。
蛍と夢描は最後の助けとして
無理難題な問題にも怯まない陽葵に託した。
「えっ、」
「分かってないよ」
「終わったぁ」
「でもね、」
「どんな魔法を使うのかは」
「さっきまでの」
「店主さんの行動そして」
「発言でほとんど絞れた。」
陽葵は、そう言ってドヤ顔を決めた。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




