157.私にはこれしかできないから〜双星魔法〜
「剣魔法です。」
「ほう、」
「それは、なんと珍しい魔法だ。」
「2人は今までに」
「一度も聞いた事のない魔法を持っているのだな。」
天の声は蛍の魔法を聞いてさらに
楽しそうな声をした。
「そなたの剣魔法とやらは」
「どういったことができるのだ?」
「はい、」
「私は、剣を生成することができます。」
「剣を生成」
「それは、とても便利な魔法だが」
「生成以外にはなにかできるのか?」
「そして、もしそなたが魔力切れになった場合」
「生成した剣は消えるのか?」
質問攻めだ。
「そうですね」
「まず1つ目のご質問ですが」
「私は、剣を手で握らずを魔法で操ることができます。」
「なるほど」
「それは、敵の剣でもか?」
「その通りです。」
「まだ、実際の場ではやったことはありませんが」
「剣であれば」
「意のままに操ることができます。」
蛍は、なるべく分かりやすく
そして、丁寧に話していた。
「なるほどな。」
「そして、自分で生成した剣であれば」
「魔力をその剣に注ぐことも可能です。」
「ほう、」
「少し違うが魔道具のようになるというわけか」
「そうですね。」
「では、2の目の質問に答えてもらおうか」
「はい、」
「もし、私が魔力切れになった場合」
「その剣も消えてしまいます。」
「やはりそうか」
「ですが、」
「私が許した相手の魔力を」
「その剣に注げば」
「私とその魔力の持ち主である人」
「両方が魔力を切らさなければ」
「その剣が消えることがないと」
「実験をして分かりました。」
そう、今蛍が言ったことは全て真実だ。
そして、これが陽葵の言っていた。
布を作る上でみんなが成長出来るものと関係があった。
「ほう、」
「なかなかに斬新な考えを持っているのだな。」
「それを考えたのはお主か?」
天の声は、蛍に向かって言った。
「いいえ、」
「これは、そこにいる」
「陽葵が考えました。」
蛍が陽葵を見ながら言った。
陽葵は、いきなり自分の名前を呼ばれて驚いたのか
肩をピクっと動かした。
「そうか、」
「その考え方ができるのは」
「お主なかなかの切れ者だな。」
実際に顔を見ていないが、
天の声は、ニヤリと笑ったのだろう。
「そんなことはないです。」
「私でなくとも思いつくことですよ。」
陽葵は、あくまで普通のことだと主張をした。
「別に自信を持って良いことだぞ?」
「お主が考えたそれは」
「双星魔法であろう?」
「双星魔法?」
夢描は、首を傾げながら言った。
「おや?」
「お主らは知らないのか?」
「陽葵とやらも」
「いいえ」
「私は知っていました。」
「以前本でそのようなものがあると書かれていたので」
「ほう、」
「お主は本も読むのだな。」
「はい、」
「私にはそれぐらいしかできないので」
「なぜお主はそれほどにまで」
「自分に自信がないのだ?」
「双星魔法を扱えるようにするのにも訓練が必要だ。」
「その訓練もそこの蛍というやつに教えたのはお主なんだろ?」
「は、はい」
実は、蛍と一は密かに双星魔法が使えるように訓練をしていたのだ。
陽葵の、指示の元
「それは、」
「十分に仲間の役になっていると言って」
「良いのではないか?」
天の声は、まるで当たり前のことを言っているかのように陽葵に語りかけていた。
「そうですか?」
陽葵も、その言葉に勇気付けられたようで少し嬉しそうに言った。
「ええ、」
「もちろん私たちはいつも陽葵に助けられてるわ。」
蛍も言った。
「お主はまず自分のことを認めなければいけないぞ」
「そうしなければ」
「仲間のためにも強くなることはできない。」
「大丈夫だ。」
「わしが言うのだ。」
「お主はここにいる誰よりも強い。」
「ありがとうございます。」
陽葵は、深々とお辞儀をして感謝を告げた。
「うむ」
「それで良い」
「っと、」
「わしは、なんの話をしていたのだ?」
「ああそうか」
「蛍の魔法を見せてもらおうとしたのか」
「歳をとると厄介なものだな。」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




