151.意外すぎる考え方。〜その布が大切だから〜
「いい考え?」
陽葵が自信満々に言うからさぞいい考えなのだろうと期待に胸を膨らませていると。
「みんなで協力するんだよ!」
「えっ?」
まさかの、小学生みたいな考えだ。
「いや、」
「何言ってんの?」
「陽葵」
ボケだとしてもさすがにつまらなすぎる気もする。
「だから、みんなで服を作るんだよ!」
いや、別に言葉の意味がわからなかった訳では無いよ!
と、みんなは心の中でツッコミを入れたことだろう。
「さすがにそれは分かるけど」
「みんなで協力したって」
「時間はかかるよね?」
未来の言う通りだ。
もちろん、みんなは最初から未来一人でやってもらう気ではなかった。
だから、余計陽葵が、そこまで自信ありげに言うのがわからなかった。
「そう、時間はかかるよ」
「でも、今一番必要なことは服を作ることだよ」
なんか、いつもより強引な言い方にひっかかりを覚えた。
「それに、みんなには魔法があるでしょ?」
「そりゃあるけどよ」
「服を作るのに最適なのは」
「未来の修復魔法ぐらいじゃないのか?」
珍しいことに蓮が、正しいことを言った。
「おい!」
「いいや、」
「そんなことないよ」
「魔法には何千もの可能性があるの」
陽葵は、微笑みながら言った。
「例えばね」
「美月が使う綿魔法なんて服を作るのにピッタリじゃん!」
「えっ」
「私?」
まさか、自分が言われるとは思っていなくてびっくりしていた。
「うん!」
「服を作る上で」
「大量の糸を使うの。」
「だから、美月の綿を未来の修復魔法で糸に変えてもらえば」
「その分のお金が浮くわね」
花が、なるほどと頷きながら言った。
「そして、極めつけは」
「瑞希の魔法だよ!」
「俺?」
またまた、自分が言われるとは思っていなく驚いた。
「そうか、」
「瑞希の魔法は確か」
「色魔法だけど」
何となく分かってはいたが
寝ることが大好きな美月は、綿魔法
メイクをしてあげる事が好きな瑞希は、色魔法
自分の性格に魔法はリンクしている。
「この世界で色つきの布は結構高いよね」
前いた世界のように人工的に色を作るのがこの世界では非常に難しく
比較的安価なのは
花から色を抽出する染料
だが、布につく色は薄いためあまり人気ではない。
色を濃くつけたいのなら
宝石や、虫と言ったものが一般だが
そのほとんどが高級品で
今のお金では布1人分買えるか買えないか分からないぐらいには高い。
「真っ白い服もかっこいいと思うけど」
「白といえば」
「翼の騎士団をイメージしちゃうから」
「どうせなら自分の好きな色の服を着た方が」
「気分上がるんじゃないかなって」
気分が上がるかどうかは分からないが
翼の騎士団と同じ色を着るのは確かに
複雑な気持ちになりそうだ。
「それならさ」
「布も買うんじゃなくて」
「美月に作ってもらったらいいんじゃないかな?」
さながそう言った。
「そうだよ!」
「今は、できるだけお金を抑えたいんじゃないの?」
夢描もその意見に賛成した。
「そうだね」
「その意見は正しいと思うけど」
「今、私が服を作りたいのは」
「その布自体に理由があるの。」
「これから、何度も戦いをする上で」
「大切なことに繋がるから」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
投稿時間が遅れてしまって申し訳ありません。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




