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150.服を買うことさえ難しいのにそんなことが出来るわけない



「えっ!」

「服!」


1番食いついたのはもちろん未来だった。


「そう、」

「今は、動きやすさ重視で服を考えてみんな同じデザインでしょ?」

「でも、これから」

「一人一人に合った服を着た方が」

「気分的にも上がるよなって」


陽葵が、そう説明した。


「確かにそうね」

「それに、同じ服を着た集団がズラズラと」

「歩くだけでも」

「怪しまれるし」


空が付け加えるように言った。


ただでさえ今は、つばさの騎士団に目を付けられているのだ。


少しでも、この国に馴染めるような格好をした方が賢い選択と言えるだろう。


「それじゃあ」

「いつものあの服屋さんに行くの?」


未来は、そう言った。

未来の言ういつもの服屋さんとは

今、陽葵たちが来ているパーカーのような服を作ってくれた店のことだろう。


そのお店は、その後もよく利用していたから

この世界で行きやすい服屋は、そこしかない。


「いや、」

「その服屋さんに行くのはもうやめよう」


陽葵が驚く発言をした。


「なんでよ?」


夢描が問いかけた。


「あそこの店には」

「私たちが、勇者である司の仲間であるって」

「言っちゃったからだよ」


「あっ、」


そう言えばそんなことを言っていたような。


「私たちは、翼の騎士団に顔がバレてる」

「あの服屋さんも、採寸してもらう時にフードを脱いだから」

「きっと、顔を見られてる。」

「そこにのこのこと、通うのは」

「捕まえてくださいと言っているようなもんだよ。」


それは、想像しただけでも危険なことが分かる。


「それじゃあ」

「服は、どうやって買うの?」


そうなるよな。

いつも言っていた服屋さんでは、服が買えない事が分かった。

他の服屋さんでも、安全とは言えない

当たり前のことだがこの国のほとんどが国の息がかかっている。

だから、迂闊には近づけない。


「なんか、僕たち」

「犯罪者みたいだね」


柚が悲しように言った。


「まぁ」

「俺たち、王様を倒そうとしてるんだから」

「国からしたら大罪人だろうな。」


確かにその通りなんだが蓮もう少し言葉を選んで欲しかった。


「そこでね!」

「服が買えないなら」

「作ればいいんだよ!」


陽葵

なるほど!

その手が合ったか!

とは、さすがになれなかった。


なぜなら、


「無理でしょ」


未来が、ズバッと答えた。


「自分で言うのめっちゃやだけど」

「私前よりかは、魔力も魔法の種類も増えたよ?」

「でも、全員分を一気に作るのはさすがに無理だよ?」


未来は、なんで自分でこんなこと言わなきゃと愚痴りながら言った。


「それに、第1」

「服を作るために手動では非効率すぎるよ!」


どうやら未来の職人魂に火をつけてしまったらしい。


それに反論するように言った。


「それなら、」

「いい考えがあるんだ!」


陽葵は、自信満々に言った。


ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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