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140.作戦実行その2

「りか、もう大丈夫だ」

「動かしても痛くない」


司は、叫んだ。


「よかった」


りかは、そう言った後に倒れてしまった。


「あはは」

「やっぱりこれ魔力の消耗量がすごいな」

「もう、ほとんど魔力残ってないや」


りかは、笑いながら言ったが

額に汗を垂らしていた。


きっと、無理をしたのだろう。


「りか、すごいよ」

「ずっと頑張ってたもんね!」


陽葵は、りかの肩を優しくだいて

安全な壁へとりかを運んだ。


「うん」

「みんなでここから出れそうで良かったよ」


りかは、陽葵に笑顔を見せた。


「でもさ、陽葵」

「司、結構魔力消耗してそうだよ?」


夢描が、言った。


そう、その通りなのである。


なぜなら、司の使っている凍封がみるみる小さくなっているからだ。


きっと、私たちが長い間話していたからだ。


「これじゃあ」

「せっかくりかが右腕を治したのに」

「中級魔法がつかえないよ!」


でも、この中に司程の魔法を使える者は、居ない。


絶対絶命かと思われた瞬間だった。


「私がやるよ」


陽葵が、そう言って1歩前へと出ていった。


「へ?」

「何言ってんの?」


陽葵は、魔法が使えないのに

前みたいな魔法が使えたとしても訓練していないのだからいきなりは無理だろう。


「まぁ」

「みてて!」


陽葵は、なぜか得意げに言って

右手を司の方へと伸ばした。


「...」


だが、陽葵は魔法を唱えなかった。


「おい、陽葵?」

「唱えないと魔法は使えないぞ?」


フリーズしている陽葵に直人がツッコミを入れた。


「うん」


それだけを言った。


「うんってなんだよ」

「陽葵は、一体何がしたいんd」


ぽわぁん


なんと、不思議なことに


陽葵は、一言も発して居ないはずなのに右手から魔法らしき光が出始めた。


「え?」


5人は、自分の目を疑うように何度も陽葵の方を見た。


―しゅんっ


その謎の光は、司の元へと掛け走った。


ぽん


そして、司の体へと入っていた。


「これは?」


司もいきなりのことで驚いていたが


「陽葵、」

「ありがとう」


なぜか、陽葵の行動が理解できているようだった。


その謎の行動を10秒ほどしてからようやく

陽葵は、右手を下ろした。


「よし!」

「これで、中級魔法を出せるはずだよ」

「ごめんね、司」

「無理させて」


陽葵の、言っている意味が全く理解できない。


魔法を唱えない魔法なんて、

今まで見たことも聞いたこともなかった。


「陽葵今何をしたの?」


夢描が、聞いた。


「司に魔力を送ったのですわよね?」


恋歌が、その間に入って言った。


魔力を送る?


「そう!」

「私魔法が使えないけど」

「魔力のコントロールはできるから」

「実は、ひっそり」

「司と魔力を相手に与える方法を考えてたの。」


そんなことしてたなんて知らなかった。


「どうやったの?」


きっと、今1番聞きたいことだろう。


「それがねぇ」

「私もよく分かんないんだよね」

「えへへ」


―ずこぉぉ


陽葵は、笑いで誤魔化すように言った。


「気づいたらできるようになってた。」


でも、確かに陽葵同様

魔法が使えない楓も魔力を体内に循環させることはできていたから可能ではあるのか?


「しかもね、魔法を唱えなくても使えるの!」

「画期的じゃない?」


本当にその言葉があっているのか疑問だったが

陽葵は、自分にもできることがあるとわかって

嬉しいのだろう。


「私も頑張っちゃうからね!」


元気な陽葵を見るのはなぜか久しぶりな気がした。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

投稿時間が21時近くになってしまって申し訳ありません。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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