131.それは、もう武器ではないのでは?
「結構進んだねぇ」
鉱山の中に入ってもう5分ぐらいたったことだろうか。
「でも、私が想像していた」
「過激さではありませんわね」
恋歌の言う通り
人工的に穴が掘られ崩れやすそうなところには
補強がされているため
非常に歩きやすく疲れにくかった。
「まぁ」
「元々、翼の騎士の武器を作るために」
「使われてた鉱山だからな」
「整備されていない方がおかしい。」
「そうですわね」
──────
「ところでさ、」
「みんなは、何の武器になったんだっけ?」
陽葵は、聞いた。
武器を決める時に陽葵は、ずっとそばに居たが
さすがに全てを覚えるのは難しいだろう。
「司は、剣でしょ」
「そうだよ」
「勇者様って剣のイメージだよなぁ」
「そういう直人は何になったんだっけ?」
「俺は、ハンマーだな。」
「確かに、岩魔法と相性良さそうだね!」
さすが一のチョイスだろう。
固有魔法とあった最適な武器を用意してくれる。
「かっこいいなぁ」
夢描は、羨ましそうに直人の話を聞いた。
「なんだよ」
「夢描の武器も固有魔法にあってていいじゃん」
そんな夢描を、直人は褒めた。
「それは、そうだよ」
「時計とか、私の過去魔法にはぴったりな道具だよ!」
「ならいいじゃん」
「そうだけど、」
「そうじゃないでしょ!」
「時計だよ?」
「もう、武器じゃなくて道具だよ?」
「私だって」
『女剣士』
『美少女弓使い』
「とか、言われたかったのに!」
なぜ、女剣士とかのときにいちいちドヤ顔するのだろう。
「へいへい」
「それは、残念でしたねぇ」
直人も、相手をするのに疲れてしまった。
「それなら、僕だって武器じゃないよ!」
そこに乱闘じゃなくて
参戦してきたのは流星だった。
流星の、固有魔力は鑑定だ。
攻撃魔法ではないから武器を持つことはないのだろうけど。
「僕、虫眼鏡だよ?」
おっと、
それは、想像していたよりも攻撃性が無さそうだ。
「で、でも」
「鑑定の時に便利じゃない?」
陽葵は、何とか励まそうとした。
「そんなことないと思うよ」
「多分一さん、最後の方飽きてたし」
それは、何とも言えないが。
「な、なら私だって負けないよ!」
ここでまさかのりかも参戦してきた。
「りかって何の武器だっけ?」
「ほら!」
「みんな忘れてるじゃん!」
「指輪だよ!」
ここに来てまさかの武器でも道具でもない。
アクセサリーが来た。
「でも、治癒魔法で指輪はいいんじゃない?」
「それっぽいし」
「うん!それっぽい」
いくらなんでもフォローが雑過ぎないか?
「じゃあ」
「恋歌は、どんな武器?道具?アクセサリー?」
「になったの?」
随分と選択肢が増えたが
「私は、メガホンですわよ!」
おっと、ここに来て機器も出てきた。
「ああ、そうだった!」
「恋歌が、メガホン持って戦ってる姿想像できない」
「って思ってたわ」
陽葵が、言った。
「恋歌は、嫌じゃないの?」
「マイクが良かったァとか」
「攻撃系の武器がいいとか」
恋歌の、魔法
歌魔法だったら断然マイクの方がいい気がするが。
「そうですわね」
「マイクは、色々なものに繋げないと」
「音を出すことはこの世界では不可能だそうですし」
「私、1度メガホンというものを使ってみたかったので」
「嬉しい気持ちでいっぱいですわ!」
なんと、ポジティブお嬢様だろうか。
「それに、自分の武器を愛していきたいですもの!」
「うっ、」
その言葉は、色んな人に刺さるだろうな。
色んな意味で
「わ、私も時計を愛していけたらいいなと思ったよ」
「僕も、虫眼鏡を愛すよ」
「私も、指輪に愛を伝えるよ。」
そこまでしなくてもいいのではと言いそうになったがそれはしまおう。
武器に、気持ちを乗せることは時にすごい力をうみそうだから。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。




