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128.恋歌が公立高校に来た理由

「だって、」


陽葵が、さんさんとする太陽に

目を細めながら2日前のことを思い出した。


──────

「それじゃあ」

「他の人はどうしようか、」


最低でも、あと3人


1番行く気だった蓮は、お留守番が決定したし。


かといって、行きたがる人もいない。


「それじゃあ」

「君行こうか!」


そう言って指を指されたのは、


「えっ?」

「私ですか?」


夢描だった。


「そう、君だよ」

「君の固有魔法は、確か」

「過去魔法だったよね?」


「そうですけど」


夢描は、複雑な顔をしながら言った。


「それなら」

「なんか、役に立つことがあると思うよ、」


なんと、適当なまとめ方だろう。


なんか、とはなにか詳しく教えて欲しいが

きっと、一本人もそこまで考えていないのだろうな。


「それなら、俺からも選んでいいか?」


珍しく司から答えてきた。


「もちろんですよ」

「勇者様が必要だと思う方がいらっしゃるとは」


一は、司が誰を指すのか楽しみにしているようだった。


だが、司が指名する人など私たちには

分かりきったことだ。


「陽葵、一緒に来てくれ」


「げっ、」


やっぱり

司は、陽葵を指名した。


呼ばれた等の本人は全くもって嬉しそうには見えないが。


「おや?」

「勇者様は」

「陽葵を、選ぶんですね?」


これが、普通の反応だよな。


陽葵は、異世界に来てたら魔法が使えなくても

司との連携でみんなを引っ張ってきたのは間違いないが


今回は、危険が付き物の鉱山に行くのだ。

魔法が、使えないとそれだけ危険も増える。


すぐ考えればわかる。


「ああ」

「俺が、陽葵は必要だと思ったんだ。」

「なにか不都合でもあるのか?」


「いえいえ」

「でも、勇者様は陽葵のことを大切にしているように見えたので。」

「鉱山に連れていくのが心配ではないのかと思いまして。」


確かに

一の、言う通りだ。


毎回陽葵を選ぶから思ってもみなかった。


陽葵と司はなんともないと言っているが


明らかに特別ななにかがあるはずなのに

司は、自ら陽葵を危険な道への誘導している気がする。


「それは、」


司が、考え込んでしまった。


「いやぁ、」

「私、なんか異世界に来てから運がいいんですよ!」

「それに、司は一さんが思っている以上に」

「方向音痴なんですよ」

「私、道を覚えるのだけは得意なので」


陽葵が、代わりに答えた。


「そうなんですね」


「じゃあ」

「私も参加するのであと一人私から決めていいですか?」


陽葵が、言った。


「もちろんだよ!」

「それで、誰にするんだい?」


「それはですね」


──────

「っで、」

「私が選ばれたんでしょ」


そう息を切らしながら言ったのは


りかだった。


「だってさぁ」

「りかは、治癒魔法が使えるんだよ?」

「もし、鉱山で誰かが怪我したら」

「治せる人がいた方が安心じゃない?」


「それは、そうだけど」

「きついよぉ」


りかは、B組の中でも陽葵と争うぐらい体力がないからな。


「何をお話しているのですか!」

「これから楽しいことがあるんですのよ!」

「ここで体力を使うのはもったいないですわ!」


「恋歌は、元気だねぇ」


「新しい虫が見たくてたまりませんの!」


「虫が好きなの?」


「ええ!」

「虫は、私のお友達ですわ!」


「そういえば」

「恋歌は、昆虫部に所属してるよね?」


「そうですわよ!」


「だから?」


「何がですか?」


「恋歌が公立高校である」

「私たちの高校を選んだのは。」


ずっと疑問だった。

本物のお嬢様が、公立高校にいるのか。


そして、なぜお嬢様が昆虫部に入ったのか。


普通に考えれば、虫が大好きで

他校にはない昆虫部があるからだとわかるはずなのに


お嬢様だからと勝手に思い込んでいた。


「そうです」

「私は、昔から両親といれる時間が少なかったのですわ」

「その時に私と遊んでくれたのが」

「虫だったのです。」


恋歌の目には過去を思い出し

悲しさと懐かしさそして喜びをこめた表情をしていた。


「でも、虫の方からしたら」

「大きな物がお話していると恐怖だったでしょうけど」


恋歌は、クスッと笑いながら話した。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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