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119.春の思い。

「なんで急にそんな親切になったんですか?」

「今までそんなこと言ってくれたこと無かったじゃないですか。」


空が、あまりの春の変わりように驚いていた。


「それは、あって欲しかったがな」


春は、今までには絶対みたこと無かった優しい顔をして言った。


「でも、そうだな」

「俺だってこの国を」

「恨んでないわけが無いだろ」

「できることなら」

「表舞台で人の役にたつ働きをしたかった。」

「でも、今ではヒソヒソと一定数の人を」

「助けるでも、守るでもなく」

「ただ、魔法石を買い取ってるだけだ」


そういえば春が、どんな人物でこれまでどんな人生を歩んできたのか


私たちはちっぽもわかってなかったんだな、


いや

そんな綺麗な言葉じゃない。


興味がなかったんだ。


この国を変えるためにいつも自分の事ばかりだった。


「俺は、何度もこの国を変えたいと思ってきた。」

「でも、怖くて」

「その度に諦めてた。」

「だから、お前らはすごいと思う。」


そんなことをしならない春は笑ってくれた。


「こんなに本気になれる」

「だから、俺も協力したいと思ったんだ。」


まさか、あの頑固で無表情な春にこんなに熱量があったなんて。


「ありがとうございます」


素直に嬉しかった。


「っで、」

「仲間に聞いてみるが」

「何日かかかると思うから」

「3日後またここに来てくれ」


「ありがとうございます!」


──────

「いやぁ、」

「あの春さんが」

「あんなに」

「親切にしてくれるとはなぁ」


「蓮言い方失礼よ」

「でもそうね」

「意外だったわ」


「花も同じじゃねぇかよ」


「あ”ぁ”?」


「ひぃぃぃっ」

「なんでもないです。」


今は、交換所から出て帰るところだ。


そして、市場にいる。


「最初はここにいて怪しまれないか不安だったけど」

「結構みんなマント着てるよね」


陽葵の言う通り

この市場にいる人の3分の1ぐらいは顔を隠している。


「まぁ、」

「顔を見せてたら商品を売ってくれなかったってこともあったからね」


花のその言い方は過去に何回も経験のある言い方をしている。


「それに、警備員も中には紛れてるしな。」


だから、7人ぐらいでマントを着ていても怪しまれないのだ。


「あっ!」


蓮は、いきなり大きな声を出した。


「びっくりしたわね」

「なによ!」


「あれ、天龍様じゃね?」


「えっ?」

ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

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