表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/117

114.陽葵の弱音

「魔法使えないのに武器を作ってもらうなんて」


「なんでだい?」


「私の武器を作る時間があるなら」

「他のみんなのために」

「武器を作った方が」

「いいんじゃないですか?」


陽葵は、焦ったように言った。


「君は、なんでそんなにも焦っているんだい?」


「そ、それは」


陽葵は、何故か申し訳なさそうな顔を見せた。


「怒らないさ」

「正直に自分の気持ちを言ってみな。」


一は、優しく陽葵に言った。


その言葉を聞いて陽葵は、ゆっくりと話し出した。


「正直言うと」

「武器を作るにはお金も時間もかかると思うです。」

「そして、そのお金と時間の一部を私に」

「使ってもらったとして」

「私が戦いに出て」

「みんなの役に立てるか」

「もし、私がみんなの足を引っ張ることがあったら」


いつもの陽葵からは、考えられない。


魔法が使えないことにこんなにも陽葵は、悩んでいたのか。


陽葵の、目には不安があった。


「そうか」

「君は、魔法が使えない自分が嫌なのかい?」


一は、俯いている陽葵に言った。


「はい、」

「みんな強くなっていることは」

「痛いほど分かるんです。」

「でも、私のせいで」

「みんなが傷ついたら」


よく見ると陽葵は、右手を強く握っていた。

血が垂れるほど。

明らかに、いつもの陽葵と違う。


何かに取り憑かれたみたいな。

未来に期待できない。

そんなことが顔を見てるだけで

伝わってきてしまう。


「陽葵!!」


血の垂れている陽葵の右手を握ったのは司だった。

陽葵の目に映る司は何かを訴えているようだった。


「司、」


陽葵は、右手を力を緩めた。


「陽葵、」

「私たちは」

「自分たちの為に戦う。」

「たとえ、陽葵の恐れているような」

「ことが起きようとも」

「私は戦うよ」


蛍が、ニコッと笑った。


「蛍、」


陽葵の、不安な顔が蛍の言葉で少しとけた気がした。


「そうだよね、」

「未来のことなんて」

「私たちに分かるわけないんだよね」


陽葵は、自分に言い聞かせるように言った。


「君は、さっき」

「魔法が使えないから武器はいらないって」

「言ったよね」


「はい。」


一は、陽葵が落ち着いたのを確認してから言った。


「だから、君には武器が必要なんだよ」


「えっ?」


「もともと、武器は」

「魔法を強化するために使うものじゃない」

「魔力切れをしたら」

「戦いなんてできないから」

「自分の体力、筋力で」

「相手と戦うために」

「必要なものが」

「武器なんだよ」


「...体力と筋力」


「そうだ。」

「そうだ!」


一は、何か閃いた顔をした。


「君が使う武器は」

「相手を攻撃する武器じゃない」

「仲間を守るための武器が」

「ピッタリだよ!」


「仲間を守るための武器?」

ここまで読んでくださってありがとうございます。

次回も、少しだけこの世界に付き合ってもらえたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ