107.最強の武器を作るには
「そういえば」
「俺の自己紹介がまだだったな」
「俺の名前は一だ。」
「そうだ」
「ステータスを見せた方が早いよな」
「―ステータス」
ぽわんっ
──────
名前︰一
性別︰男
年齢︰38
Lv︰52
Hp︰90
Mp︰200
固有魔法︰鍛成魔法
──────
「すげぇ」
普通の人にしては申し分ない数値だ。
「それに、一さんは」
「派生魔法なんですね。」
この世界に来てから元素魔法を使ってる人に全然合わないような...
「鍛冶師は、努力だけでなるのは難しいからな」
「たしかに、」
鍛成魔法がどんなものかは分からないが、鍛冶師になるにはピッタリの固有魔法だ。
「俺は、鍛成魔法を使って最強の武器、防具を作るんだ。」
鍛冶師のイメージといえばー
鉄を熱したあと、形を打って整える。
そして、数々の工程を行って
1つの武器、防具が完成する。
だが、
一は、その工程の1つに魔法を使う。
きっと、その武器には、誰が作っても同じものは作れない。
―強度、鋭さ、
その、全てが詰まったものになるのだろう。
それが、一の〝鍛成魔法”
それなのに、王族は簡単に一を捨てたんだ。
鍛冶師にとって一番聞きたくない言葉を無惨に放って。
「俺は、成長していきたい。」
それなのに、一は、まだ鍛冶師としても、誇りを忘れていなかった。
「そして、君たちに最強の」
「―武器を」
「―防具を」
「持って戦わせてあげたい。」
一の目は、真剣そのものだった。
不思議と背中を押されるように。
一は、そっとみんなの方を見ながら言った。
「そのためには、」
「特別な材料が必要なんだ。」
「特別?」
「あぁ、」
「王族を倒すとなると」
「翼の騎士団と戦うことは避けされないだろう。」
「普通の鉄を使ったところで」
「勝てるかどうか分からない。」
相手は、何年も死と隣り合わせの中で生きてきた戦士だ。
「なら、」
「相手よりも強い武器を作るしかない。」
「あいつらを倒す武器は何か」
「俺は、翼の騎士団が」
「どんな武器をどんな風に使うのか」
「1番近くで見てきたからな。」




