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契約   作者: 時ノやんざ(ときのやんざ)
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3/9

決めた


まあ、どちらに行こうと大きくは変わらない。


俺が行かなかった方には、俺と同じ顔をした奴が行く。


そいつも、ノアと名乗っている。


同じ顔。

同じ名前。

同じカードに。同じ名前に反応する。


実際に、そいつが何をしているのかは、俺もそこまで知らない。


考えたところで無駄だ。

知ったところでどうしようもない。そんなものだ。


俺は目の前に映る二つの風景を見比べた。


片方は、黒い鉄柵の向こうにそびえる館。


そこにいるのは、男だ。

爺さんと言った方が近い。


もう片方は、周囲を高い壁に囲まれた館。


そこにいるのは、女だ。

年齢は知らない。

ただ、綺麗な人だとは思う。


どちらに行くか。


少し考えて、俺は息を吐いた。


「……よし」


決めた。


爺さんの所にするか……


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