ep50 赤き翼
……一四〇〇(ヒトヨンマルマル)。
私は、小型戦闘機工廠の格納庫に立っていた。
目的は一つ。アルカディア号への艦載が可能で、かつ私という生体ユニットを目的地まで高速輸送する、新たな翼の確保だ。
「……これだ。真っ赤な機体、そして白き兵装。……視認性は抜群だ」
私は、給料日直後の潤沢な予算を投じ、最もコストパフォーマンスに優れた機体をチョイス。
「……今日からお前の名は、コスモゼロ3号だ」
ここで私の脳内アーカイブから、過去の搭乗機ログが自動再生される。
• 1号: 幼少期、初めて銀河を駆けた三輪車。
• 2号: 士官学校時代。スズキ・ジェンマ250、マジェスティックゴールドメタリック。
「……くっ。……あのゴールドの輝き、そして流線型のボディ。……あれこそが、美学の極致だったはず。……なぜ、あの男はあのシートの後ろで『恥ずかしい』などと……」
……通信途絶。
過去の「マジェスティックな失恋」に関する情報は、現在、最高機密(レベル5)に指定されており、いかなる観測者による検索も不可能だ。いいか、絶対に詮索するな。
「……さて。……試運転を開始する。……コスモゼロ3号、発進!」
私は、ここまで歩いてきたという自分への「試練」を終え、サドルという名の操縦席へ。
真っ赤なボディを春の風に躍らせ、私はアカネハイツ203号へとペダルを漕ぎ出した。
アルカディア号に積み込み、見知らぬ惑星(旅先)でこの翼を広げる日が、今から待ち遠しい。
▼新機体導入・初期スペック報告(Updated Specs)
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【機体名】 : コスモゼロ3号
【カテゴリー】 : 可変小型戦闘機(折りたたみ自転車)
【導入コスト】 : 22,800円(税込・工廠最安値)
【カラーリング】 : 強襲型レッド & 白カゴ
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【期待される戦果】
・司令部(会社)への「燃料ゼロ」での進宙。
・生体ユニットの質量削減(ダイエット効果)。
・アルカディア号との連携による「広域索敵作戦」。
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