94 灯台下暗し
あれから数日後、クリスは女子会へ。
そんなに遅くならない時間帯なので、帰りは送って来てもらうようだ。
こちらとしては久し振りに一人で寛ぐ。
ユウヤとサクラはゲーム内で狩&イチャつきモードらしい。
リア充か!
こちらも暇つぶしにYouTube検索しお笑いネタ等見て時間を潰す。
「ただいま~」
クリスが帰ってきたようだ、ちょっと陽気になってる。
酒でも飲んだのかなと思って注意しようとしたけど素面だった。
なんだよ、そのテンションは。
「おかえり、楽しかったかい?」
「うん、とっても」
そう言いながらハイテンションのまま、いきなり抱きつきキスして来た。
「んん〜んんっ・・・っていきなり何すんだよ!」
引き離して抗議する。
それに対する答えが
「川さん!女の子が3人以上集まると半端ないね!」
「その片鱗をたった今垣間見たよ!このままヤッていいのかよ?」
「それは後でね。
それはいいとして、ポイント稼ぎのネタが近くに転がっていたのよ!」
興奮しながら訴えて来た。
「後でヤッても良いのかよ、そっちはありがたく頂くよ。
それで、ポイント稼ぎって何?」
落ち着いたところで女子会での話になった。
「最初は普通に仕事の話とかたわいも無いネタだったんだけどね、上司の話から愚痴になったわけさ」
愚痴の時点で自己中な被害妄想多々だったんだろう。
「そりゃパターン通りだな、それで?」
「それから、逆セクハラまがいのけなしが始まったの。
何となく内容は判ると思うんだけど?」
「ああ、その場に居たように何となく判るよ・・・」
「そこはスルーしてね。私もちょっと引いたんだから。
好きな人がいない人って心が荒むんだなって改めて思ったよ。
あっこれは内緒ね」
壮絶な愚痴り合いだったんだな。
「それでね、最近困っている事無いかって話を振ったわけさ、男出来ない等以外で。
そしたら、最近帰り道に変な男と良く遭遇するって話が出たの。
最初は偶然か近くに住んでる人と帰宅時間が同じなのかなって思っていたらしいんだけど、良く遭遇するし、こちらをずっと見てるしでちょっと怖くなったんだって。
おまけに最近、家に着いて部屋に入ったタイミングで無言電話が掛かって来るらしいのよ。
これってストーカーだよね?何とか助けられないかな?」
なるほど、話は判ったけど手を出すのは難しいな。
実際に証拠を提示しない限り相手は認めないだろうし、帰り道での遭遇も、たまたま通りかかっただけと言われればどうしようもない。
かといって被害が出るまで放置なら、最悪な事を想定しとかないといけないし。
う〜ん、難しいな。
「それって一人かい?」
「ううん、私以外5人中3人だよ。
みんな20代前半で彼氏無し」
3人もかよ!
「相手の男って全員同じかな、それと面識はありそう?」
「背格好等の雰囲気からみんな違うと思う。
それに知らない人と思う、話す素ぶりではそう感じた」
知らないならちょっと無茶しても良いかもしれないな。
ユウヤ達にも協力要請するか。
「ユウヤ達に協力してもらおうか。
ゲームから戻ったら話そう」
「二人ともゲーム内にいるの?
・・・それなら先にお風呂入っちゃおうかな」
立ち上がり、風呂の自動スイッチを押す。
それを見ながらのんびりテレビを見ようとしていると
「何してんの?」
「えっ???」
意味が判らずフリーズしていると
「早く入っちゃおうよ、一緒に」
ああ、そういう事ね。
風呂上がったと同時にユウヤ達がログアウトして来た。
事の成り行きを二人に話、協力要請をした。
「どうする?待ち伏せする?毎日」
甘いなユウヤ君、ちゃんと考えているのだよ。
「まず、サクラに三人の顔を覚えてもらう。
認識してもらって、予知の記録リストに入れて貰えば、襲われる前に助けられるだろ?」
「なるほど、それなら張り込む必要は無いって事か。
サクラ、出来るかい?」
サクラは首肯しながら
「じゃあ姉さんの記憶から三人を認識するね」
そう言いながら記憶を読み取っていく。
「この若い三人?確かに可愛い人達だね。
名前もあればもっと確実なんだけど」
「今の映像からいうと、左から高田・結城・吉井さんって言うの」
サクラは言われた名前と顔を認識してリストに入れていた。
「これで99%24時間以内に何かある場合、予知出来ると思う」
それまでは待ちとなるな。
「それじゃ、あとはお互いお楽しみって事で解散だね」
そう言いながらクリスに部屋に連れて行かれた。
・・・・普通、逆だろ?




