89 ポイント稼ぎと息抜き②
「今日は外で待ち合わせしてデートしようぜ」
朝起き掛けにサクラに提案する。
まだ気怠そうに起き上がりながら
「何で?一緒に出掛ければいいじゃない?
わざわざ外で落ち合う意味は?」
ユウヤが、判ってね〜なと言わんばかりの顔で説明をする。
「俺たち一緒に住んでるだろ?
四六時中一緒なんだから、たまには違う事しないとお互い空気になっちゃうぜ?
刺激は必要だろ?」
「刺激ね・・・・」
いまいち判ってないようだ。
「じゃあ、俺たち今何処にいる?」
「部屋のベッドの上」
「いつから一緒にいる?」
「え〜と、昨日の夜から」
「昨日は何した?」
「何も、一緒に寝てただけ」
・・・・
・・・・
「なっ?普通はこの状態なら昨日は、お・お楽しみだったはずだ!」
ちょっと顔が紅くなっている。
サクラも一緒だ。
「このままだと、熟練夫婦みたいになって、ただ一緒にいるだけとなる。
そんなのは嫌だな、もっと楽しくトキメキたいだろ?」
「確かにそうだね、もっと愛し合いたい」
サクラも納得したようだ。
「そんな訳で、ちょっと遠いけど天神にでも行こう。」
朝食後川田さん達に秋葉原に誘われたけど、断った。
今日は最初から俺たちだけで移動するのだ。
とりあえず、博多までは一緒に行ってそこから別ルートで天神の西鉄福岡駅待ち合わせだ。
お互いに今の服に具現化の仮服をカモフラージュさせて、出発。
博多に着くまでお喋りしつつ、改札を出た瞬間お互い別ルート。
といっても似たようなルートを通るんで、時間差で行動開始。
30分後に待ち合わせの予定だから余裕はあるので、途中トイレに寄り具現化させていた服を解除。
俺はラフな格好でGパンにシャツ、その上にジャケット着。
今時の格好だと思う。
鏡見て身だしなみ整えていざ待ち合わせ場所へ。
細かい場所を決めてなかったけど、多分判ると思う。
福岡駅に着いて廻りを見渡すと、ちょっとした人集りがあったのでそこに向かう。
人並みかき分けて中心を覗くと・・・やっぱり居た。
「お〜い、サクラ〜、待った?」
定番の掛け声である。
「あっ、ユウヤくん。
こっちもちょうど着いたところだよ」
こちらを見て微笑んでいる娘は薄い水色のワンピース姿。
シンプルで装飾品等付けてないけど、とても可愛いく、こりゃ声掛けられるなって雰囲気を纏っている。
「じゃあ行こうか」
「うん」
そう言い合う二人に嫉妬と羨望の目が向けられていた。
手を繋いで歩きながら思う。
数年前ならこんな事考えもしなかった。
お互い任務の連続で、失敗が続くとクビとなり、野良として生きていく・・・それが当たり前だった。
しかし、今は未来への希望がある、夢を見れる。
サクラと一緒に生活出来るし、その先にあるであろう幸せも手に入れる事も可能。
思わず笑みがこぼれてしまう。
「どうしたの?」
「いや、今は幸せだなと思って」
「私も今は幸せ」
そんな感じで幸せを前面に出しながら歩いて行くのだった。
「よし、じゃあ映画見よう」
「何見るの?」
「アクションもの見たいんだけどいいかな?」
「うん、いいよ」
仲良く映画館に入って2時間後見終わって出てきた二人。
「アクションすごかったね」
「あそこでヒロインを救出する主人公カッコよかった」
等々話が盛り上がり、気付けばお昼。
ランチのお店に直行となった。
食事しながら楽しく話をして、デザートも食べて幸せを感じながら時間が過ぎて行く。
それからゲーセンで大きなヌイグルミ取ったり、体感ゲームやったりして3時間程遊びまくった。
途中、トイレに行った時にサクラがナンパされてたけど、きっぱり断っていた。
あの撃退の仕方は・・・クリス姉さんだな。
まだ完璧じゃ無いけどそっくりだよ。
俺が声掛けたら何処かへ行っちゃったけど、危険だから注意すると・・・
「何かあっても直ぐに助けてくれるでしょ?」
だって。
「いや、俺が近くに居ない場合は危険だろ?
何処かに連れ込まれたらどうするんだよ!臨機応変に対応しないと。
理性無くした奴は危険なんだぞ?」
「・・・ごめんなさい・・・」
ちょっと言い過ぎたか。
「ごめん、言い過ぎたな。
でもサクラを大事に思っている事は判ってくれよな。
心配なんだよ、可愛い・・か・・・ら。
他の男に取られたく無い」
「うん、ありがと・・・」
「それじゃ帰ろうか、あまり遅くなると心配するし」
「ねえ、今日はどうするの?」
赤らめて下を向いている姿を見て理解した。
「お願いします!」
二人寄り添いながら帰っていった。




