60 留守番とレベル7と
行ってらっしゃい。
川田さんにレベル7になった事へのお礼等があった次の日の朝。
俺たちは依頼が無い日だったんで、今日はのんびり家で過ごそうかとなっていた。
仕事に行く二人を見送り、何しようかと考えてたら、ふとネットゲームの事を思い出した。
川田さんとクリス姉さんが入り込んだというゲーム。
確か俺達でもちょっとアカウント作れば入り込めるらしいので試してみようか、どうせ暇だし。
確か名前は・・・アイランド・オンラインだったかな。
パソコン買ってたんでこれで作ろう。
チョコチョコっと操作すればカスタマイズ可能なんで二人分作ってしまおう。
俺が戦士、サクラは僧侶やってもらおうかな。
川田さんが侍、クリス姉さんが忍者って言ってたからダブってないしこれでいいか。
ついでにアバターも変えとこう。
じゃあ、入り込みますか。
サクラの部屋で手を取って並んで横になりゲームの中に。
初めて見る景色にちょっと感動。
見た目本物見たいに広がる景色にしばらく呆然していた。
フリーズからなんとか抜け出し、先にチュートリアルを済ませてから、いざ冒険へ。
装備とかしょぼいから採取からなんだけど。
しばらく採取を行い、動きに慣れた頃に討伐クエストを選んだ。
とは言っても大人しそうな害獣なんだけど。
見た目はイノシシの小さい奴みたいな動物を5頭討伐だ。
クエストを何回か繰り返しちょっと休憩がてら街の中に設置してあるベンチへ。
話す事が全部吹き出しに出てくる為、言葉に気をつけないといけないけど。
「半年前にはこんな事になるなんて思っても無かった」
「そうだね〜、失敗して彷徨った後、直ぐに拾ってもらって仕事まで見つけてもらって本当に幸せ」
「俺も丁度失職してて、お前の様子見に行って無かったらこんな面白いことになってなかったもんな」
「なんか御礼したいけど、お返し出来る事なんて何も無いもんね、今は」
優しいなサクラは。
「何とか姉さんとひっついてくれれば良いんだけど、あの事がネックになってるんだよな、早いとこ方法を見つけないと歳取って行くばかりだもんな」
「多分、身近な所にヒントがあると思う、答えが無い宿題をあの人達が出すわけ無いもんね」
「後2〜3年以内に何とか見つけたい、俺たちの手で。
そして恩を返し、お・俺たちも幸せになりたい」
「そうだね〜〜」
・・・サクラ、理解してないよな、確実に、はぁ〜。
「そろそろ狩に行きますか」
立ち上がり、やる気をアピール。
せめて防具と武器を一通り買い直すまで稼ぎたい。
そこまで行ければ戦い方もある程度習得出来ているだろうと思うから。
次に来るときは4人パーティかな。
それから2時間程クエストを行い、一度ログアウト。
一日に入り込めるのは1プレイと聴いていたけど、俺たちは関係無かったようで、2プレイ目も問題なく入り込めた。
その事に気付いたのは2回目ログインしようとした時だった、危なかったな。
そんな訳でログアウト後昼ご飯食べて2回目プレイ中だ。
「ちょっと遠征しようか、後二つ程素材が足りないんだけど、ここら辺の獣ではドロップしないみたいだからさ」
「勝てるかな?」
「問題無いと思う、サクラは俺が護るから大丈夫。
その代わり回復は頼むよ」
「うん、判った。信じる」
初の遠征・・・と言っても道があるからそんなに危険では無い。
というか道沿いに行けば襲われる事は無いけど、あまり進み過ぎてちょっと道を外れて獣等に遭遇すると、一撃で死んじゃうから安全を見ないといけない。
デスペナもあるようだし。
そんな訳で素材持ってそうな獣等を片っ端から討伐しまくって何とかゲット。
これで終わっても良かったんだけど、もう少しだけプレイしようとやってたら夕方過ぎになってた。
そろそろ帰ってくると思いつつ、ログアウトしてたら・・・揺さぶられて現実へ。
川田さんとクリス姉さんがそこにいた。
・・・なんて言い訳しようかなぁ・・・




