55 護衛任務を終えて
任務終わって二人でゲーセンまた行ってサクラの為に大きなヌイグルミ取ったりして遊んでたら、、、、ああ、もう19時だ。
初めてだな、女の子と時間を忘れて過ごせたのは。
この感覚を忘れずにいたいけど、無理かな、ははっ。
そんなことより、遅くなり過ぎた。
念話で居場所は教えてタクシーで帰るって言ったけど、折角のバイト代勿体無いから迎えに来てくれるって。
やはり良い人だと思う。
待っている間、ファーストフード店でちょっと食べながら喋って待っていることにした。
「ユウヤ君あの時言ってくれた言葉なんだけど・・・」
「えっ?あの時の言葉って?」
なんだったっけ・・・
「こっちの娘は俺のもんだから、云々っての」
・・・思い出した。
「ご・ごめん、あの時は護る事に集中してて・・・」
「嬉しかった、護ってもらってるって実感したよ」
ちょっと俯きながら。
「最後はちょっと嫉妬したかな?胸の辺りがちょっとね」
「いやあれは・・・」
「でもヌイグルミ取ってくれて嬉しかった、あの娘よりも大きなの」
不意にサクラが手を握ってきた。
それを握り返したけど、対応スキルが皆無のユウヤにはその後にのコンボを繋げる事は出来なかった。
二人とも黙って手を繋いだまま時間が過ぎるのだった。
連絡受けて40分程で待ち合わせ場所に着いた。
着いたよ〜って念話すると二人姿を現した、大きなヌイグルミ持って。
「よく取れたな〜、ユウヤに取ってもらったのかい?」
サクラは顔を赤らめて頷いた。
なんか雰囲気が変わった、自然体になって来たというか。
手も繋いでるし、うん、いい感じだな。
クリスも感じているようで微笑んでた。
「それじゃ帰ろうか」
帰り道、夕飯でも食べて帰ろうかと思い、定食屋へ。
本当は任務の内容は喋ってはいけないんだろうけど、饒舌に喋りまくっている、サクラが、珍しいな。
秘密なところは隠しているけど、ユウヤのエスコートがとか大立ち回りしたところとか、SPを頼らず格好良かったとか色々な事を。
最後はちょっと嫉妬してるっぽい顔で、護衛対象の娘にホッペにチューされてイラッとしたとか。
でも、任務終わった後ゲーセンに行って相手の娘より大きなヌイグルミ取ってもらったんでイライラはどっか行っちゃったとか思い出せるところ全部。
家までの帰りの車の中まで聴かせてもらったよ。
ユウヤは最後まで下向いて恥ずかしそうにしていた。
青春してるなぁ、あの頃に帰りてぇなぁ。、クソ〜。
そう思いながら運転するのだった。
家について風呂沸かしてノンビリしているとクリスが寄って来た。
どうしたんだろ?
そう思ってると更に近づいてきた。
多分、サクラのノロケ話に感化されたのかな?
しかし、クリスも運が悪い、もっと若い男が実験体だったら良かったのにな。ごめんな、こんな奴で。
後々の汚点にならない程度にスキンシップをしとくか。
まあ、こちらとしては役得なんでいいけどさ。
等と考えながらくっ付いていると・・・
「誘拐事件が起きます」
サクラが焦ったように叫んだ。
「予知ビジョンか、被害者は誰だ?」
最悪我々の可能性があるため緊張が走った。
「リサです」
???誰?
「今日の護衛対象だよ、12歳の女の娘」
ユウヤが答えた。
「判った、もう少しビジョンを詳しく視てくれ。
時間とか場所とかあと日付も判れば」
サクラはしばらく目を閉じ探しているようなので、こちらは山口氏へ連絡。
3コールで出てた。
「はい、もしもし山口ですが」
「もしもし、緊急事態です!
今日護衛した女の娘の方が誘拐される恐れあり。
現在ビジョンを探索中」
一瞬の間を置いて返事があった。
「判りました、引き続き情報をお願いします」
声はしっかりしていたんで、瞬時に状況を把握したのだろう。
そういう所はさすがだなと思う、国の機関の最前線で働いている人に敬意を表したい。
さて、サクラの方はなんか見つけたかな?
「時間は23時36分、ホテルの部屋では無く、、、エレベーターに乗って降りていた所に2階で誰か乗ってきたところでいきなり口と目を塞がれて連れていかれたって所です。
犯人の顔は見えませんでした」
そんな時間に何しに降りて行ったのか判らんが、危ない・・・いや遭遇してるのか。
SPもその時間まで雇って無かったんだろうか?
まあいいや、山口氏に連絡しとこう。
状況を説明し後は任せる事にした。
2階で待ち伏せしとけば回避出来るだろうと思ったからだ。
結果だけ明日聴いておこう。




