54 護衛任務
温泉を満喫した二日後。
今日は護衛の任務が入った。
朝から待ち合わせの場所に川田さんに送ってもらい、しばらく待つと迎えの車が。
挨拶をして乗り込む。
「おはようございます、今日はどこですか?」
「福岡市で会議がありまして、国外のお客様のお子様の相手をお願いします」
「何かリクエストとかはあるのでしょうか?」
「アミューズメントパークに行きたいと」
「ゲーセンとかカラオケってとこですかね」
「それから歳は御子息が16歳、御息女が12歳ですのでよろしく頼みます」
「了解しました」
親に付いて来て暇だろうなぁ、せっかく日本に来たんだから遊びたい気持ちも判るけどさ。
30分ほど車を走らせて到着。
それから高そうなホテルの一室に通されご対面。
さすがに西洋の人は大人びて見えるなぁ、俺よりも年上に見えるし、サクラよりも大人びて見える。
なんて事考えていたら、挨拶のタイミングが、、、
お互い挨拶を済ませて、いざ出発。
キャナルまで車で送ってもらい、会議が終わる夕方近くまで接待という事になった。
ウィリアムとリサと言うらしい。
「それではゲーセンから案内致しますね」
言葉は英語で話している、スキルがあると楽だね。
「それはいいんだけどさ、折角だからペアにならない?
もちろん、そっちとこっち入れ替えて」
ウィリアム君からの提案だ。
日本人と触れ合いたいのかな?
俺は別に構わないけど、サクラはどうかなと思って見てみると頷いているんで了承した。
『相手は同じに見えるけど精神年齢は遥かに上だから気をつけろよ?』
『うん、判った』
念話で確認し合い行動する事に。
彼女は12歳って聴いてるけど大人びて見えるな。
俺と同じくらいに見えるから一緒に歩いていても違和感無い。
途中、UFOキャッチャーとかプレイして楽しんだ。
大きな人形を取ったりしてプレゼントとかして。
サクラの方を見るとさり気なく肩に手を置かれている。
まんざらでもなさそうだ、やはりエスコート等は敵わないなと思う。
まあ、あれくらいなら大丈夫だろう。
そのうち、プリクラまで撮ろうとなった。
こんなの撮ったことないよ、迷っているとリサの機嫌が・・・こんな時はチャラ男が羨ましいと思う。
男同士、株の明暗が分かれてしまいなんとか挽回しようと思っても中々上手くいかず・・・
エスコートスキル無いなぁと黄昏ていると、いつものパターンが。
どう見ても20過ぎに見える三人組が声を掛けて来た。
「可愛い娘連れてるねぇ、俺達にも幸せ分けてくれよ〜」
ニヤニヤしてこちらの連れ二人を狙っているようだ。
幸い二人には日本語が判らないから何言ってるか不明だけど、顔を見たら察しつくよね。
どうしようかな、と考えつつ左手をうなじに当てた。
これは問題無いという合図で、出て来るな!の意思表示。
日本語でこっちの白人の娘は12歳で、こっちの娘は16歳なんだけど、と言うと。
「そんな事は良いんだよ、怪我しないうちに去りな?判るだろ?」
日本語判らない二人にも顔と雰囲気で青ざめている。
「そんな事出来るわけ無いだろ?特にこっちの娘は俺のもんだからな!
そっちこそ怪我しない内にどっか行ったら?
こんな若造に負けたら明日から街中歩けないぜ!?」
これが開戦の合図となり、相手が動いた瞬間、三人に盾バリアを張った。
一瞬の差で一人目のパンチを受けたがその後、矛のスキルが発動し・・・ボコボコにしてやった。
足をやると逃げられなくなると思って顔を中心に。
1対3で大衆の前で情け無い姿を晒してさぞ恥ずかいだろうけど、こちらも接待スキルの無さを晒して鬱憤が溜まってたので・・・
お陰でスッキリした。
やっちゃったな〜〜とドキドキで三人の方を振り返ると、
サクラは平然としている
ウィリアムは真っ青な顔に
リサは何故かすごい笑顔でこちらを見ている
???なんで???
こんな事した後だったから、SPの人達に怒られると思ってそっちの方を見て見ると、笑顔で親指を立てていた。
そのまま夕方まで続行し、最後はリサにホッペにキスされて別れた。
「またね」だって。
サクラはすごい笑顔で微笑んでいた、、、、、
なんか笑顔すぎて怖いんだけど、どうしたのかな?
「今日の任務終わったんでゲーセン行こう」
「えっなんで?」
「サクラに大きなヌイグルミを取る為だよ、欲しいのあるんだろ?」
嬉しそうに
「うん!あそこにあった大きい熊」
ホテルへの帰り道、ウィリアムがリサに一言。
「アイツは止めておけ、お前の入る余地は無いぞ?」
「そんな事解ってるわよ!でもまだ私の方が若いしチャンスはあるわ!
また日本に来る事あるからまた護衛頼めば良いのよ」
宣戦布告であった。
相手は知らないけど・・・




