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伝説の黒豆

鑑定】???


何かがいる。


豆だ。


いや――ただの豆じゃない。


「ユイ」


「なに?」


「何か来る」


「え?」


次の瞬間、畑の土が盛り上がった。


ボコッ。


地面から黒い物体が飛び出す。


「うわっ!」


ユイが悲鳴を上げた。


俺は反射的に鑑定する。


【鑑定】


クロマメ


希少度:S


甘み:S


香り:S


危険度:S


「危険度!?」


そんな項目初めて見た。


黒い豆はピョンピョン跳ねながらこちらへ向かってくる。


「逃げろ!」


「豆が!?」


「ただの豆じゃない!」


クロマメは俺の目の前で停止した。


そして頭の中に声が響く。


『見つけた』


「え?」


『茶豆の後継者を』


俺は固まった。


ユイも固まった。


クロマメはゆっくりユイへ向きを変える。


『間違いない』


『茶豆の血を引く者だ』


「えぇぇぇぇぇ!?」


ユイが叫ぶ。


俺は叫ばなかった。


知っていたからだ。


鑑定済みだから。


『枝豆よ』


クロマメが俺を見る。


『お前に試練を与える』


「なんで?」


『茶豆になりたいからだ』


「それはそうだけど」


『ならば来い』


クロマメの足元に黒い魔法陣が現れる。


『伝説の豆畑へ』


俺は震えた。


ついに。


ついに茶豆への道が開かれる。


そう思った瞬間――


【クエスト発生】


茶豆への第一歩


報酬:茶豆進化条件の開示


達成条件:ユイと仲良くする


「は?」


『頑張れ』


「いや待て!」


『頑張れ』


「なんでだよ!」


俺の叫びが畑に響いた。

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